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猛烈に食べてみたくなるモノ。 

私は普段カフェ巡りもしないし、美味しいお店探しやらもしない。

カフェに行く時は誰かと一緒だし、一人で外食をする時はかなり仕方なく外食する。

食事は自分で作ったものを食べるのが当たり前の生活。とは言え、美味しいものが好きではないのかと言うともちろんそんなことはない。

ただ外に行くのが面倒だし、自分で料理した方が安上がりでまぁまぁ何でも美味しく食べられるから、そそられないだけなのだ。食に頓着がないと言うのが適切か⁈

そんな私だけど、時々無性に食べてみたいと思うものがある。

それは本に登場する人物が食べるものだ。

村上春樹の本にも美味しそうな食べ物が随分登場するし、宮本輝の本にも美味しそうなものがよく出てくる。村上春樹の本に出てくる料理は何故かいつもおしゃれだし、宮本輝の本に出てくるものは素朴だが丁寧に作られているものが多く、これ食べてみたいなと思う。

今は最近読了した夏川草介の『スピノザの診察室』に出てきた甘いものが私を魅了している。

主人公のドクターは無類の甘いモノ好き。作品中にあれこれ甘いものが出てくるのだが、長五郎餅、矢来餅はもちろんのこと、一番私の気を引いたのが緑寿庵清水の金平糖。

え❓金平糖❓

と思ったのだけど、今までの概念を覆す金平糖らしい。主人公は『濃茶の金平糖』を美味しそうに食べていた。

お茶の金平糖だよ❓
しかも濃茶‼️

この金平糖は芳醇な茶の香りが鼻に抜けるのだそうだ。

金平糖といえばトゲトゲのある砂糖のかたまり。

そんな認識しかなかったので、これはもう私の既成概念をその金平糖に覆してもらいたい。この京都の緑寿庵は実在するお店。ネット販売は一切していない。

私には手に入れられないものなのかと思いきや、東京には銀座店が❗️
そして調べると新宿伊勢丹の地下(いわゆるデパ地下)にもお店があるではないか‼️

面白い本と出会い、その中の主人公が口にしていたものが実在するものだとは(こういうのはよくあることなのかもしれないが)。
この実在する金平糖が実在しないはずの主人公の存在を身近に感じさせてくれる。

あの先生(ドクター)と同じ金平糖を食べてみたい。どんな金平糖を食べてたんだろう。

というわけで、私は時々作中に出てくる食べ物を無性に食べたくなる。

通販はニセモノもあるらしいから、ちゃんとお店で買わなきゃね。

新宿伊勢丹と言えどちょっとウチから遠いから出不精の私には購入のハードルが高いが、いっちょ行ってみるか。

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