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風ふけば思い出す人


10月になって、秋がやってきたようだ。
ほんとうの秋。

もう大丈夫、
夏終わったよね。

野球も終わったし(正確には終わってないけどヤクルトは終わったし)、夕暮れの空は薄むらさき色だし、朝方さむくて目が覚めたりしてるし、これはもう秋だと思う。

今日の仕事の帰り道、17:30くらい。
すこし寒い風に吹かれながら空の色を見ていたら、ふいに誰かのことを思い出しそうになった。

誰だろう、あなたは。

風の匂いになにかや誰かを思い出しそうになること、それは、秋と春の風にしかない。わたしはそう。

・・・

職場にて、ちょっとチャラい同僚のカワイさんから、通りすがりに

「ののっつさんって年齢不詳だよね」

と突然言われた。

えっ!?と立ち止まると、

「何歳って言われても、そうかもって思えるっていうか」

と言う。
おかっぱ頭の年齢不詳おばさんになりつつある……?
(先日髪を切って、ただいまおかっぱなのです)

わたしは30代後半あたりから「年齢より若い」と言われることがわりとあったのだが、それはおそらく顔のパーツがとても地味だからだと思う。
パーツが小さく地味な顔の人は老けて見えにくい感じがありませんか?
美魔女みたいな意味での「若い」じゃなくて、顔が地味だから老け要素が外に見えづらいっていう。

しかし「年齢不詳」とは……。

ちなみに辛酸なめ子さんなども同じジャンルの顔かなと思っている。

もひとつちなみに、過去、似ていると何度か言われたことがあるのは、藤吉久美子である。パーツ小さめ。
20年くらい前、中学受験塾の先生の仕事をしていた時は、なぜかおじさん男性講師の方々から「チェ・ジウに似てる」と言われてファンクラブみたいなのができてた時があった。あれは謎の時期だったな。

・・・

日々、いろいろあるんだけど、ボーッとして文章にならない。
疲れてんのかもしれない。
「思う存分眠りたい」って常に思っている。実際、わりといつも眠い。
季節の変わり目ってそんな感じありますよね。

クーッと寝たい。

こんこんと眠りたい。

・・・

最近、「男はつらいよ」シリーズを見てる。
こんなに面白かったかなと思う。
寅さんはあんなに無茶苦茶だったろうか。前は気がつかなかった。

ストーリーはもちろんのこと、あの映画のなかには昔の東京がそのまま残っている。
わたしが小さかった頃の、懐かしい東京がある。そこが一番好きかもしれない。
特に駅が懐かしい。みんな地上駅で踏切がたくさんあって。昔はそんなだったんだよな。

記憶の中にしかない昔の東京があの映画の中には息づいていて、その東京に会いたくて見ているのかもしれない。

・・・

 秋になると、やはりなんだか八木重吉の詩。


秋だ
草はすっかり色づいた
壁のところへいって
じぶんのきもちにききいっていたい

八木重吉「壁」