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悲しい過去を忘れさす歌じゃなく 悲しみに立ち向かえる歌を

2011年3月11日から
10年が経った。

今でも覚えている小さな携帯電話の画面から見る
テレビ中継のカメラが映し出す見たこともない風景。

2011年、私は関西にいた

2011年3月、私は愛知の県立高校を卒業した。

卒業した余韻を楽しむこともなく
卒業旅行などといった
思いっきり羽を伸ばす行事があるわけでもなく

私は進学先の大学に足を運び、
所属予定の女子バレーボール部のトレーナーとして練習に帯同して
そしてすぐに関西合宿に帯同していた。


3月11日の朝、
疲れかストレスか分からないが
微熱と全身けだるい感覚におそわれた。

3月の寒い時期、インフルエンザ等の感染症の恐れもあることから
ひとまず練習を休むことにした。


お昼頃にふと目が覚めた。
誰か来たわけでも、なにか衝撃があったわけでもない
ただ目が覚めた。

少ししてからまた眠った。

夕方、食事のために体を起こすと
今朝のけだるさと熱は引いており
かなり元気になっていた。


食堂に向かった時の大きなテレビで
いつもと違う映像が写っていた。
その時は気にも止めず、明日からの練習帯同もがんばろう…と気持ちを作ることに精一杯だった。


携帯電話の小さな画面の非日常

翌朝、合宿所の部屋で
私のテレビ機能付き携帯電話を一年生で囲み
目の前の風景に言葉を失った。

上空から映し出される東北の街並みだったであろう土地。

日に日に実感する深刻な状況

SNSの普及がまだまだだった時代。
私がきちんと理解するにはまだ情報が入りづらい時代だった



他人事ではないからこそ、どう向き合うか

あれから10年、
私は東京という土地で生きている。

周りの人から聞く当時の話。
小さな携帯電話の画面越しで知った10年前よりもリアルに実感している。


だからこそ、
この時代を生きている人間だからこそ
忘れちゃいけない。


10年目だから、10年目も
今に向き合い、立ち向かっていけるように。


このUVERworldの"白昼夢"という曲は
今や過去とどう向き合うか教えてくれる

"悲しい過去を忘れさす歌じゃなく
悲しみに立ち向かえる歌を
夜空の月は満ち欠け 星も見えない
そんな闇の中でも 君と共にある歌を"

"戦いの日々で時として僕らは
一人で立ち上がらなきゃいけない
そんな時も君のどこかで
この歌が流れて強く生きてほしい"

UVERworld ~白昼夢~

今だからこそ聞いて欲しいと思って
今と向き合って生きていく

2021.3.11




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