見出し画像

苦手意識くんは、人を魅力的する『盾』だ

苦手なことは克服するべきだと思っていた。
けど、ここ最近は苦手は克服しなくてもいいし、むしろしない方がいいかもしれないと思ってきた。

なぜ?が引き起こす苦手の始まり

小さい頃から算数や数学、理科などのいわゆる理系科目が苦手だった。理解するのに人一倍時間がかかったし、なぜ?を追求するとものすごく奥が深くなってもっと分からなくなってしまう。

「『A=B』という法則を使う」

なぜそうなるのか分からないから腑に落ちない

聞いても「そういうものだから」と教えられる

理解できないから、テストや授業でついていけない

「自分は理系科目は苦手なんだ」という劣等感が生まれる

というサイクルで見事に"数字"に対する拒否感を植え付けてしまった。

「なぜ?」が生み出す苦手意識。
ここでもう一歩踏み出す勇気と気力があれば
きっと『面白い』と思える領域に行けたのだろう。

しかし、当時の私にはその勇気と気力は持ち合わせておらず
苦手という言葉で片付けてしまった。

ここで私の苦手意識くんが生まれたのだ。
はじめまして。


立ちふさがる数字の脅威と守護神"苦手意識"

画像1

大学での研究でも数字は切っても切り離せない。

"なにかを証明するためには数字を出す必要がある"
というのは理解できるんだけど!!!!!!

どうしても避けたくなっちゃうんだよー!!!!

『数字』が現れた瞬間に
苦手意識くんが私の前に立って守ってくれる。


ありがとう、あたしの苦手意識くん。
あなたのおかげであの時の私は守られていました。


「さようなら数学」と思った矢先…

なんとか卒業研究をやり抜き卒業をした。
これで苦手な数字に振り回されないで済む…

と思っていた矢先。

新卒で入った会社、とある店舗の店長に就任。

その店長業務として
月次報告のための"売上・経費・粗利計算"
という数字のオンパレードが私を襲う。

見渡す限りの数字たち
数字を扱うためのExcel
(Excel、君も苦手の部類にいるのだよ)

目標に達するための数字を予測し
クライアントと数字と向き合う毎日。

「苦手から遠ざかったはずなのにぃぃぃいい!!!!!」

毎日叫んだ。


苦手意識と一緒に苦しみながら毎日やっていく中一方で少しずつ数字に慣れていくことによって、数字の羅列とExcelに対して、苦手意識くんが守らなくてもよくなった。


研究という未知の領域

数字とExcelとは仲良くなってきた頃、
転職により数字とのにらめっこからおさらばした。

開 放 感!!!

と思っていたけど、転職先は
ラボ(研究)とプラザ(現場)との連携を大切にしている職場だった。

「まぁ、私が研究やるわけじゃないし」とあぐらをかいて余裕かましてたけど、
そうともいかず…。「○○に関する論文を読み、どう思ったか?レポートを提出してね」という課題が突然舞い込んでくる。

当時、論文という文字にも抵抗感があった私にとって、またもや苦手と向き合うこととなった。うわーん泣

ここでもアンケート集計やレポートたちと時間を共にするうちに、少しずつ苦手意識くんが守らなくてもよくなってきた。


苦手意識くんは一緒にいてもいい。

ここまでの話だと『苦手意識は克服するべきだ!!』と言っているような主張になっているが、一旦その流れを断ち切ろう。

『苦手意識は克服しなくていい』と私は思う。

売上や粗利計算は私がいなくてもできた仕事だし、結局辞めた時に引き継ぎも問題なくできたので、これは私じゃなくてもいい仕事だった。

研究に関してはいまだに頭を悩ませる分野だけど、研究が私のメインの仕事ではない。ラボ要員の方がいらっしゃるので、私はそのサポートをする程度になっている。むしろ私の得意を伸ばしてくれる素敵な環境に身を置けているので、すごく幸せだと思う。


苦手なものを「苦手です」と言う勇気と「なぜ苦手なのか」という真意と向き合った上で、自分ならどうするかを見つけていくことが大切だ。

私の場合だと
数字計算と研究が苦手です!」と言い
「苦手なのは〜〜だからです!」と理由を明らかにし
「得意なのは〜〜と〜〜です!だから〜〜と〜〜でがんばります!」
と言ってみたら、それで進んでいけた。


苦手意識くんが私を守ってくれるから、私には何があるんだろうと考えることができ、得意なことが何か分かった。これが得意分野くんの誕生だ。


苦手意識くんは私を守ってくれないけど、『矛』として得意分野くんが守ってくれる。

私の前に立ちはだかって守っていた苦手意識くんは
今は私の隣で手を握って寄り添ってくれる存在になった。
得意分野くんが私を守ってくれるようになったからだ。

例えるなら、「盾と矛」
今まで『盾』として苦手意識くんが苦手から守ってくれていたけど、これからは『矛』として得意分野くんが苦手を押しのけて進めてくれる

画像2

私の苦手意識くんは今まで私を守ってきてズタボロになってたんだろうね。たくさん守ってくれてありがとう。


時として『矛』は前や後ろの進むところへ向かって繰り出す"得意分野くん"がいてくれて、どんどん剣先を研磨していく。

そして、『盾』は外敵から身を守るために、常に私のそばにいてくれる"苦手意識くん"が、優しくガードしてくれる。

だから、苦手を克服しようとするのは外敵から身を守る『盾』を失うようなものなので、そばにいていいのだ。


これからも盾も矛も共に進んだり、立ち止まったり
人生というRPGを進んでいく。
(と考えたら面白くなってきた。明日の仕事も楽しみだっ)

いつもご覧いただきありがとうございます!同時にサポートいただけると泣いて喜んでたぶんあなたのファンになる(かも)。 自分の気持ちを文章で表す、伝えられる人間になるべく、グラレコだけでなくnoteも頑張るので応援お願いします〜!!