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7月の読書感想文

こんにちは。ののむらです。
6月の読書感想文が難航してるので、先に7月のものをアップします。
今回の2冊はどちらも小説ですね。大好きなシリーズです。
コミカライズやアニメ化もしているのでタイトルを聞いたことのある人も多いと思います。
未読の人でもある程度雰囲気をつかめるように、簡単にシリーズ全体の概要も書いてみました。
ネタバレがあるのでアニメ派、漫画派の人や小説を読んでいる途中の方はご注意を。

宝石商リチャードの謎鑑定 輝きのかけら/辻村七子

大学卒業後、岡山の中学校教師として理科部顧問を務める谷本晶子と生徒の日常(「結晶の姫君」)。ヴィンセント梁が香港でリチャードの助手として働きながらもリチャードを裏切り、ジェフリーと通じていた時代(「龍の季節」)。正義とリチャードと下村の他愛ない日常(「楽しい日」)。スイスの全寮制学校に在籍していた頃のリチャードとジェフリーの思い出(「エドワード・バクスチャーの数奇な半生」)。若きオナラブルとしての仮面の下に鬱屈を抱えたジェフリーとヨアキムとの運命的で数奇な出会い(「悪魔を憐れむ歌」)。「宝石商リチャード氏の謎鑑定」シリーズに登場した欠かすことのできない人物たち、それぞれの過去とその後を収めた珠玉の短編集!

現在11巻まで出ているシリーズの最新刊です。
東京で大学生をしている中田正義(せいぎ)が、美貌の宝石商リチャード・ドヴルピアンを偶然助けたことから物語は始まります。
宝石にまつわる謎を解くミステリー。

今作はこれまでに出てきた登場人物たちを主役とした短編集です。
「悪魔を憐れむ歌」が特に好きで、こちらは中編と呼べるくらいボリュームがあります。時間軸が1巻以前の話なので、現在のジェフリーとヨアキムがどうなっているかを知ったうえで読んでいたのに、とてもドキドキハラハラしながら読み進めました。本編に出てくるヨアキムは格好いいシーンばかりだったけど、「悪魔を憐れむ歌」では彼の弱い部分も描かれていて、ジェフリーとヨアキムは対になるような存在なんだなあと思いました。一本の映画を見た後のような読後感。
「結晶の姫君」では学校の先生になった谷本さんが登場。彼女は相変わらず石が大好きで、この話を読むと、旧友の現在の様子を知ったような気持ちになります。


本好きの下剋上 第三部「領主の養女Ⅳ」/香月美夜

春は恋が芽生える季節!ローゼマインの側近や専属達が何だか色めき立って、衣装を作ったり、お披露目したりと華やいだ様子。
神殿の工房では新しい印刷機もついに完成し、本作りは広がりを見せていく。絵本に、楽譜、騎士物語等、様々な本を販売するにまで到った。
今後の領地内における印刷業の拡大を見据え、まずは製紙業を広げることに。ローゼマイン一行は紙の作り方を教えたり、新素材の研究をするため、イルクナーへ向かう。
少しずつローゼマインを取り巻く環境が改善される一方、現領主の姉が来訪したことで、エーレンフェストには不穏な空気が流れ始めるのだった。
第三部完結へ向けて貴族達の想いが交錯する、ビブリア・ファンタジー転変の章!

こちらはなろう発の長編シリーズ。Web版は完結済みで、新たに短編を収録した書籍版が発行されています。
本が大好きな女子大生が中世ヨーロッパ風の異世界に転生して、貧民の幼い子供になってしまいます。
羊皮紙一枚が父親の月給と同じ値段という世界で、本を普及させて本に埋もれて生活するという目標に向かって突き進んでいきます。

本編既刊27巻のうち11巻目です。Web版で通読済みで、単行本を買い集めている途中。まとめて買うと寝食を棄てて読んでしまうので、ちまちま買ってます。
この11巻では護衛騎士ブリギッテのために新たなドレスを仕立てるところから始まり、フェルディナンドの還俗、グーテンベルグのイルクナー遠征、アーレンスバッハから来たゲルギオーネが帰っていくところまでが描かれています。
短編はフロレンツィア視点(ゲルギオーネとのお茶会)、ブリギッテ視点(星結びの儀式とダームエルの求婚)、ギル視点(イルクナーでの紙作り)。
新しい印刷機が完成したり、騎士に似合うドレスを作ったりする一方で、大領地アーレンスバッハから要注意人物ゲルギオーネが襲来したりときな臭さが一段と濃くなってきます。ジル様はゲルギオーネといいヴェローニカといい身内に苦労させられてますね。
この巻の最後のほう、ゲルギオーネが帰りの挨拶をしている時に爆弾発言をするヴィルフリートの空気読めなさ(勉強の足りなさ?)に全力でツッコミいれたくなっちゃう…君の両親も妹も大変な目に合わせた人ですよ…。やっと帰ってくれる〜って肩の力が抜けかけたところに特大の爆弾投下しちゃうなんて…。正直Web版を読んでいたときは、領主候補なのにこんなにアホなの!?と思いました。頑張れヴィルフリート素質はあるんだからきちんと勉強したら君は立派になれるのよ…。
ローゼマインが中身大人なぶん、どうしても子供っぽい迂闊さが目立っちゃうので、可哀想な役回りではある、かもしれない。冒頭のルッツとトゥーリのやりとりで2人の成長具合が見られたのとは対照的な終わり方でしたね。


説明が多くて長くなっちゃいましたね。シリーズものだと細かく書きたくなっちゃうなあ。宝石商シリーズも本好きシリーズも、今後も感想書いていきます。良いシリーズなのでもっともっと読んでくれる人が増えたら嬉しいな!

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