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錦糸町のインハウスデザイナー

 J(錦糸町のインハウスデザイナー)のことを書くにはまだ心の整理がついていないのかもしれない。
人には言えない関係以上になりかけた人だから。
こういう関係に私情は入れていけない、そういう感情を無くしてやっとこの関係が成り立っている。だが、J対してはそれができなかった。

Jは私を妹のように扱うところがあった。実際に私と同い年の妹がいた。
兄弟の構成も同じで、長女、長男、次女の家族だった。
関係である以上にお互いの今までについて一番話したのがJだった。
Uと同じように育ってきた畑が同じだった。働いてる業界は違ったけれど
畑が同じだから触れてきたカルチャー、音楽、ファッションに共通な点が多かった。山陰地方出身の彼は一番多感だった頃には東京にはおらず、その当時の東京の様子を話すと羨ましがっていた。

関係で会うこと前提に知り合ったけれど見てきたものにシンパシーを感じることができたのはJだった。