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クーリッシュに愛を込めて

(2023/08/29にインスタに掲載して好評いただいた文章を転載しております。)


拝啓 LOTTE CooLishさま

この夏幾度となく助けられた感謝の思いで筆を執りました。

これまでクーリッシュとの思い出といえば、
ひとつは大学生の夏、合宿先のエレベーターのドアの隙間に同期がくわていたクーリッシュがそれはまあ気持ちよくスコーン!と落下し、その後2時間程度は場を沸かせるネタになったこと、
もうひとつは長女が1歳のときに1歳クーリッシュがどこを探しても見つからず、全子育て世帯がイオンに行けると思うなよ!とアイスデビューを持ち越したこと、
くらいでした。

そんな私とクーリッシュの関係がとんでもなく変わったのは先月。

もうしっかり暑かった7月、長女は外出先でめいっぱい遊び疲れており、けれどベビーカーには次女が、そして大人は私1人。
駅から家まで大人の足で徒歩10分強。
外は猛暑日、屋外にいるだけで熱中症になるような風も吹かない午後2時。
電車を降り迷わずタクシーベイに向かうも捕まらず、長女は目に見えて不機嫌になり、私は娘たちの体調が心配になります。
そんな私の頭の中に突如降りてきたのはクーリッシュ。
そうクーリッシュ。
この際クーリッシュでなくてもいい、とにかく口元だけでも涼をとりながら彼女の機嫌も水分もとりながら家まで歩こう!

うんそれがいい。ナイスアイデア私。

判断まで1秒、アイスを買おうと長女を励ましながらコンビニへ。
まず初めに驚いたのですが、クーリッシュと同じ形状のアイスって無いんですね?
育児中あのような吸口付きパウチ形状のゼリーやベビーフードまで目にしていたので、きっとアイスも類似品はあるのだろうと思っていました。
ところが見渡す限りアイス売場にはクーリッシュ一択。
そしてクーリッシュはあの当時と同じ名前、当時の印象と違わないデザインでそこにいてくれました。 

助かります、こちらは疲れているので。

最低限の脳内メモリでターゲットを見つけ手にとりセルフレジへ。
会計を終えコンビニを出るまでに開封、コンビニの冷気と引き換えに娘たちの手にクーリッシュを渡します。
蓋が大きく開けやすくなりましたね!
カッチカチに凍っていたクーリッシュは意外と溶けませんが、吸口からアイスが出てこなくても子どもたちは文句を言いません。
だって両手がひんやりするし、なんてったってのアイスです。
ようやくアイスが出てくると黙々と吸うのみ。
私は子どもの安全を確認しながら着実に歩を進めるのみ。
歩きながら思うのです。
これが棒アイス、ましてやカップアイスだったらどうなってた?と。
溶けるアイスは子どもたちの手と口元と服となぜだか靴までを汚し、10秒に1度は目をやり声をかけ、30秒に1度は足を止め手を貸したにも関わらず少なくて3割多くて7割は落下、子は心砕けしゃがみこみ、家までの距離はさして縮まっていないのに親の手と服までベトベトになったところでエンド。

疲弊、苛立ち。
考えるだけで途方に暮れる。いや、考えたくもない。

はー、クーリッシュがある世界線に生きててよかったなー。

3歳児も目線を保ったまま歩きながら食べれるし1歳児も介助なしで食べれるし。
とかなんとか思っているうちにペランペランになったクーリッシュを吸い続ける子どもの姿が目に入ります。
思ったより食べきるまでに時間がかからなくて少し焦る。
でも焦りを見せたらそこで終わり、見せてはダメよ私。
何食わぬ顔で歩を進めます。
けれど予想に反して子どもたちは何も言いません。

そう、ウィニングランが長かった。

ペッタンコのやつ、吸うとほんの少しだけ甘いの出てくるんだよね、分かるー。
次女は飲み口に指を突っ込んで舐めてを繰り返しているけれど、そんなのは今日は汚れたカウントに入らないよオッケーオッケー。

結局2人がいよいよ諦めてパウチをゴミとして差し出してきたのは家まであと3分地点。
子どもたちにも家の近所だとわかるところまできたら、もうそれは勝ちなのです。
今度は私のウィニングラン、談笑しながら帰宅しました。

これ、仮にあと5分でタクシーが来て5分早く帰宅できてたとしてどう?
運転手さんも暑さできっとお疲れ、なんならイライラだったかもだし、そういう態度に引き摺られがちな私はモヤモヤしたりして、ベビーカーに積み込んだ荷物をおろすのってなかなかのゲンナリポイントだし、極端な温度差にかえって暑さを感じたりもして。

せっかくの楽しい外出も、終わり悪くて後味悪し。

次からのワンオペ外出も帰宅時のことを考えて躊躇しそう。
金銭的にもタク代に圧勝だしね。

そういうことなんです。
この夏に私のフッ軽をギリギリ鈍らせずにいられるのはクーリッシュのおかげなんです。

感謝しております、クーリッシュを作っていただけて。どこでも手に入るようにしていただけて。

先日初めてバニラとパインを同時に購入しました。
溶けるスピードがだいぶ違うなー子どもたちの差かなーと思っていましたが、バニラがラクトアイス、パインが氷菓と。なるほど。
しばらくはパインを選ぼうと思います。

と思ったら今日、パインはどこにも見当たらず、秋の新味・ラムレーズンが並んでおりました。
なにそれ美味しそう。子どもが居ないときに買いますね。

そんなクーリッシュへのラブレター。

感謝。
長。
重。

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