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「VALORANT」で隆盛するFPSおじさん

サムネイル画像はVALORANT日本公式Twitterアカウント @VALORANTjp から拝借しました。みんなフォローしようね!

読んだ本の感想でも書こうかと思っていたところに素敵な企画を発見する。noteでもVALORANTを目にする日がくるとは……思わず感慨に耽る。

いま日本のVALORANTシーンのことを語るならば、やはり『ZETA DIVISION』は外せないだろう。

ZETA DIVISIONで1番好きなのはcrow選手! 華があるアタッカーロール・Dep選手やTENNN選手も素晴らしいのですが、地味ながらもテキパキとやることやるcrow選手には共感を覚える。僕もだいたいカバー担当のアシスト二桁おじさんなので……。でも本命はRCのReita選手だよ。こんれいた~。
SugarZ3ro選手は国内最強アストラ使い。僕はスモークキャラも使うのだけど、アストラはSugarZ3ro選手の動きをパクりまくってます。
Laz選手は言わずもがな、国内VALORANT最強プレイヤー、GOD LAZ、シェリフキングと二つ名をほしいがままにしている。30歳ぐらいまで選手やってくれ。エルデの王にはなれましたか?
コーチ陣も素敵。Overwatchの頃と比べるとかなり人間らしくなってTwitterが面白いXQQ。人間っぽくないけどTwitterが面白いJUNIOR。個人的な願いなのだけど、2人には「墓まで持っていきたい音楽100曲」みたいな企画で好きな音楽について死ぬほど語ってほしい。
ZETAの選手はコーチ陣含めみんな個性的。TwitterやTwitch配信を見ていても飽きない。配信は比較的ファンとの距離が近いのだけども、ファンサもしっかりしていて偉いなぁと感心します。

最弱リージョンと蔑まれ、JP出場枠を減らすべきとまで言われた日本。「そこまで言わなくてもいいじゃないか」と喉から出かかって止まる。代わりに別の言葉が登ってくる「いや、ごもっとも……」これはちゃんと口にした。

当時は、というか今も大衆向けFPSとして人気なのは『APEX LEGENDS』や『PUBG』(これはやや下火)のような、運の要素が強く初心者でも熟練プレイヤー相手に勝利を勝ち取ることができるワンチャンス要素が強いゲームだ。5vs5のFPSなんて10年前のレガシールールといった具合。そりゃ『CSGO』なんかは今も世界的に流行しているゲームの1つだ。けれど元よりFPSゲームの土壌が豊かではない日本ではカジュアルライクなバトロワのほうが需要がある。(いまもDiscordのフレンドアクティブ欄には『APEX LEGENDSをプレイ中』が並んでいる。)

僕はVALORANT黎明期からの古参プレイヤーだ。わざわざベータ版までプレイしているので胸を張って言う。ベータ版は一部のリージョンでしか配布されなかった上に、特殊な方法でしかプレイできなかった。違法ではないが推奨されないやり方でプレイした。海外掲示板にはすでにVALORANTの攻略記事がずらり、英文を1個1個コピペして翻訳サイトで和訳する。フェニックスのフラッシュを食らうと1.5秒画面が見えなくなるとか、一部のキャラクターは足音が違うからよく聞けば何がいるのかわかる等々。実力が物を言うゲームというのが頭に入っていたからなのか、貪欲にVALORANTについての知識を求めていた。VALORANTのゲーム知識を深める中で5vs5ゲームの知識も必要だと気づき、CSGO関連の記事も読み漁った。

これを書くうえで貼り付けた記事をもう一度読み直しているが、まぁまぁVALORANTに通じることが書いてある。まぁまぁ、そこそこ。

国内での公式大会は大盛り上がり! 個性の強いプロ選手たちはファンサービス旺盛だし、大会を実況するキャスター陣も優秀で、面白い実況と分かりやすい解説でただでさえ熱い試合がさらに加熱する。観る側も気合が入る。甲子園球場に足繁く通う人たちの気持ちが頭ではなく心で理解できる。

世界大会の度にTwitterは狂喜乱舞の大混乱。トレンドには出場チームの名前と『VALORANT』がランクインする。タグ付きで流れてくる応援ツイート。国内選手達のGLHFに紛れる一般プレイヤーの勝利予想。誰々の調子が悪いとか良いとか。ここは攻めマップだから前半は調子が悪いとか、構成が良くないからこのマッチは厳しいだとか。タイムラインは氾濫状態。ちゃんと配信見ろ、でもこの混沌とした流れは結構好き。1つの事象に熱狂する集団はだんだん巨大な生物に見えてくる。大きな流れに身を委ねるのはすごく気持ちがいいんですね。しかもそれが大好きなゲームとあればなおのこと。

とにかく、僕は、この『VALORANT』というゲームに大いなる期待をしていて、その期待に『VALORANT』は常に応えてくれていた。最高のゲームに最高な環境。
僕はこのゲームが大好きだ。だからこそ、世界大会で何度も敗北を重ねる日本チームが許せなかった。

TwitchやYoutubeで配信される世界大会の中継を見る度、期待と興奮を裏切られ続けてきた。勝つだろう、きっと勝ってくれる。そう信じて、夜遅くまで目をこすりながらPCモニターに張り付く。「負けそう」「やばい」タグを追えば悲壮感の溢れるツイートで川の流れも緩やかになっている。試合が終わってキャスターが滔々と敗北を口にする。頑張りました。よく戦った。おつかれさまでした。チャット欄もコメント欄もタイムラインも、選手と日本シーンに対する罵詈雑言の嵐。僕はそっと窓を閉めて意気消沈する。

期待に応える、ということがどれほど困難なことが知っている。きっと僕以外の人たちも知っている。困難だからこそ努力を重ねるのだと思う。彼らもきっと重ねている。でも、それでも、敗北したという事実に怒りが湧いていた。信じていたのにという怒り。でも信じたいという矛盾する感情。

日本はもう最弱リージョンなんかじゃないのに、なぜ昔の話をネチネチ言ってるんだと思われそうですが、また同じようなことが起こるのではないかという不安があるのです。嫌な記憶は鮮明で、それら塗り替えるほど勝利の思い出は多くない。

短い期間で急速に枝を伸ばしたバトルロワイヤルゲームと違って日本の5vs5ゲームの歴史は古い。しかし何度も枯れ、実は腐ちようとも、その種子が滅びることはなかった。もう新たな挑戦は始まっている。負けたら怒る。勝てば喜ぶ。それでいいのだと思う。彼らが闘いを通して何かを重ねるように、僕らもまた画面越しに彼らに重なっていく。彼らの次なる勝利の糧に僕たちは全力で応援するしかない。

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