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ずっと父に抱きしめてほしかった。

今日、先日書いた遺書を父に渡せた。

書いたこと自体でかなり自分の中で変化は起きたけれど、またこうやって目の前で読んでもらうってことは全然違った。

渡す前から、もう緊張しっぱなしで頭ん中はどうやって渡そうか、どんな反応があるのか、
ソワソワして全然落ち着けなかった。

心臓がドグドクして、身体が硬直しながらも渡せて、読んでもらった。

父はものすごく照れてた。遺書を送ったことと、その内容が衝撃的すぎて、追いつけないような感じがしてた。

遺書の中に、「ハグしたかったけど恥ずかしくてしなかった」って書いていて、
それは、父とハグするなんて、そんな恥ずかしくて言い出せやしないし、はぐらかされて、してくれないんだと思っていたから。

言葉はまだ言えるかもしれないけど、肌の触れ合い、
近づいてぎゅって、抱きしめることは私にはとても壁が高すぎて、今までできなかった。

なによりもハグしたいって言って、断られたら痛すぎるもん。愛したことで傷つくのが怖かった。

でも、もうその強固な壁を超えたくて、
乗り越えた先の景色をみたかった。

父に抱きしめて欲しかった。ただの、一人の子供になりたかった。

で、

今日、このタイミングでやらなきゃいつやるのだーーー!!っと、自分を奮い立たせて、
ぎこちなく「ハグしたい」って伝えた。

父はすごく照れて、はぐらかして、直ぐにはやろうとしなかったけど、

来てって、私が両手広げたらスクって立ち上がってハグしてくれたのだ。

ハグしたなんていつぶりだろうか。記憶にない。

あったかくてあったかくて。
嬉しかった。ものすっっっごく嬉しかった。
グワァーっていろんなものが一気に込み上げてきて、父の腕の中で泣いた。
ありがとう、育ててくれてありがとうって心からそう思った。

何かみえない境界線が溶けていったような気がした。

恥ずかしいを言い訳にしてできなかったことって、後悔がずっとつきまとってくる。私はもう後悔はしたくない。思い残しもしたくない。
そんないつも完璧になんてできないけど、

でも、その時の正直な気持ちや願いは伝えたい。その人を愛してたとえ断られたり傷ついたりしても。

それでも愛することを私は諦めたくない。

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