のの花だより10月号
保湿よりも、お味噌汁。食の慎み
今年は残暑が厳しくもう秋は来ないのかと思ったほどでしたが、さすが自然はきちんと巡り、秋分の日を境に急に冷え込んで、澄んだ空に曼珠沙華が色鮮やかに映える季節になりました。
秋は五行で言えば「金」、五臓では「肺」にあたる季節です。秋に差し掛かってから、うちの子たちも含めて咳をしている方を多々見かけます。夏の間は汗で排出していたものが、明け方の冷え込みで汗が体内に引っ込み、それを咳として再び出し直しているパターンです。
皮膚と肺は共に呼吸器ですから、アトピーの症状をステロイドなどで抑えると喘息を発症するという話はよく聞きます。出るものは素直に出し切って、体内に毒物余剰物が無くなればそれで良く、この先はなるべく余計なものを取り入れないように、少し節制を心がけておくと楽に過ごせます。
そして五行では金生水、肺は腎を助けるという関係になります。現代のように誰も彼も慢性的な食べ過ぎで体内に余分なものが入り続ける状態だと、濾過器官である腎臓には常に過剰な負担がかかっていますので、夏の間にしっかり汗をかいておくことが助けになります。
いま咳や皮膚症状が出でいる方は、夏に過剰摂取したエネルギーを汗で出し切れていなかった可能性が高いので、この呼吸器症状を悪者扱いするのではなく、セカンドチャンスと捉えてしっかり経過させ、来るべき冬、腎の季節への備えとしましょう。
金生水、というのは五行思想のうちでも最も分かりにくい概念かと思いますが、これを書いていて突如ミネラルのことかな、なんて閃きがありました。あくまで私のイメージです。
ですが「冷たい湧き水を飲め」とうるさく言い出すのは年を越してから。整体生活の中で、秋口の水分の取り方と言ったら「塩けを含んだ温かい汁物」つまりスープやお味噌汁で飲むのがこの時期の身体に最も浸透しやすいのです。
私も夏の間は一度もお味噌汁を作りませんでしたが、あの寒かった秋分の日から突然飲みたくなり、久しぶりに味噌を出して酒粕まで注文しました。これからクリスマス辺りまでは、とにかく鍋物やスープなどで身体を温かく潤して下さいね。
空気が乾燥して肌がカサカサ、髪がパサパサになるからと、一生懸命に保湿剤やリップクリームを塗っても身体の内側の保水力がなければイタチごっこでしかありません。
うちの娘もお化粧をしたくなる年頃で、色つきリップを欲しがったりするので、「オシャレで塗るのは良いけど、いつもリップ塗ってるとどんどん口唇がガサガサになるよ」と教えています。かつての自分がそうで、その後、保湿や石鹸を一切やめたら何の肌トラブルも無くなったからです。外側から庇い補うほど、本来身体の持っている力は衰えるものです。
そして保水力と体内の水の巡りについて、もうひとつお伝えしたいのが糖質の問題。膝下や踵がガサガサになるという方は、たとえ痩せていても実は糖質の摂り過ぎかもしれません。
糖質とは大まかに砂糖をはじめとした甘味と米、小麦と思ってください。これらが微細なカラメルのようになって身体のあちこちにこびりつき、正常な流れを阻害しています。
糖質は中毒性が高く、食欲を暴走させるので、これを慎むことは美容面でも健康面でも非常に有益です。甘いものが恋しい季節ではありますが、少し心に留めておいてください。
『悪魔を出し抜け!』
タイトルは『思考は現実化する』で知られる自己啓発、成功哲学の祖・ナポレオン・ヒルの著書。ヒル本人と悪魔との対話、という内容の物騒さから、彼の死後、親族によって70年以上封印されていたものです。
そのあたりの真偽はともかく、この世界にはどうやら人間の意識をコントロールして支配しようとする悪魔的な罠が何重にも張り巡らされているのは間違いないでしょう。
ヒルとの対話の中で悪魔は、自分の仕事は人々を恐怖と無知に陥れ、自分で考えることのない「流される人間」に仕立てることだと言っています。子どもの両親や教師、宗教指導者などを、知らず知らずのうちに彼の「手先」にして既に98%の人間を支配下に置いていると。思い当たるフシ、ありありですね。
そして悪魔が人間を絡め取るのに利用しているのが「ヒプノティック・リズム」という仕組みだそうです。これはいつもいつも繰り返す、習慣化したパターンで、もはや無意識化して氣づくこともないゆえに非常に抜け出しにくくなってしまった流れのこと。
「いつも忙しくてイライラする」とか「朝起きるのがしんどいのは分かってるけど、お酒を飲まずにはいられない」のような、思考や肉体の習慣です。
裏を返せば、自分がパターンの中にいることに氣づければ、そこから抜け出し、明晰な意識と真っ直ぐな意志で、望むように人生を創造することが出来るようになります。
まさに「氣づけば、変わる」なのです。
二宮整体は「氣づきの整体」であり「感動(= 感じて動けるようになる)の整体」です。
『悪魔を出し抜け!』の中では失敗や逆境の時がパターンを抜けるチャンス、と書かれていますが、病氣などの「大変」なことでやっと大きく変わるよりも先に感じて氣づけた方が優しいですよね。
私は悪魔の仕掛けた数限りない習慣化の罠の中で、最も効果を発揮しているのが「糖質の常食」だと思っています。砂糖をはじめとする甘味、米(玄米も)、小麦。
試しにこの3つだけ、最低1か月、出来れば3か月、抜いてみてください。驚くほど楽になります。
芋、栗、南瓜、果物はOKです。揚げ物の衣や餃子の皮くらいの小麦粉や米粉も良いです。とにかく糖質の塊である米や小麦を「主食」
などという日本語にしか無い概念に騙されてご飯やパン、麺類と日に何度もドカドカ詰め込むことを疑ってみてください。
一日三食も一汁三菜も、ごく最近生まれたプロパガンダに過ぎません。ご飯一杯の糖質は角砂糖10何個分…などと言うと「砂糖と米の糖質は種類が違う」とインスリン注射や栄養学、食品産業の利権を守る御用学者がご高説をまくし立ててくれますが、説も権威も虚しいことは2020年以降の世界では丸見えです。
信じるべきは、他人の説や主義ではなくて、自分自身の体感です。一定期間糖質から離れてみて、どれほど身体が軽くなるか、何をするにも「どっこらしょ」と頑張るのではなく楽々スイスイできるようになるか、思考がクリアになり、他人に流されなくなるか、一度味わってみてほしいのです。
その上で、やっぱり米を食べることに戻ってもそれは「選択した」ことを自分で知っているし、また食べないことも選択出来るから良いと思います。一番の問題はあまりに習慣化して氣づきも出来ず流され続けることです。
私は自分がずっと大盛り、おかわり、替え玉無料をこよなく愛する大食いで、ケーキやパンを作っては一日中食べていましたので、米小麦をやめて初めて、それが糖質の悪魔的な中毒性による症状だったと分かりました。
糖質というのはあらゆる嗜好品同様、食べれば食べるほど益々欲しくなり、いくらでも食べられるようになります。つまり糖質を摂らなければ、そもそも食欲はそれほど強くならず人間は遥かに少食でスラスラ活動出来るのです。
悪魔を出し抜く第一歩、まずはここから踏み出してはいかがでしょうか。
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