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【日記】CHANELのマトラッセをレンタルして色々考えた話

皆さんは何かを選ぶとき、何を基準にして選んでいますか?

当たり前の話だが、私たちは毎日何かを選んで生きている。
何を選ぶかはその人の自由だし、それを選ぶ理由も人それぞれ。
私は小さなころから選ぶことがとても苦手で、「どっちがいい?」とご丁寧に選択肢を絞ってもらっても、悩んでしまう。
それはなぜか。答えは、選ぶ基準が曖昧で、大抵の質問には選ぶこと自体が面倒くさくなり「なんでもいい/どちらでもいい」と思ってしまうから。

なので、最近の私は「周りにどのように見られるか」を一番に考えて選ぶことが多い。自分の好き嫌いはもはやどうでもいいので、選んだ後で誰かに気になるようなことを言われようものなら、毎日のように使っていたものでもあっけなく手放す。
(…と、このように基準がはっきりしているのなら、それはそれでいいのかもしれないけれど、中途半端に自分の好みみたいなものも入ってくる時があるので厄介なのだ。)

「選ぶことが苦手」な私は、30歳になった。

結婚し出産を経て、人付き合いも変わっていく中で、持っていて恥ずかしくないような、ずっと使えるようなバッグが欲しいと思うようになり、私はバッグ探しの旅にでることにした。
①ハイブランドで、②これからの人生を共にできるもの、という条件の中で「選択」をしなければならない状況になったのだ。究極の選択。

まずは選択肢を持つために、お試しでハイブランドバッグをレンタルすることにした。

こちらは月額料金を払うと、ハイブランドのバッグがレンタルできるサービス。
ブランドものはあまり持っていないものの、ミーハーなので知識レベルとしては人並み程度の私は、まずは王道のCHANELのマトラッセを借りてみた。(こちらは昨今爆発的に値上がりしており、今後私が購入することはできるのか…?という値段感なので、もはや憧れで借りた要素が強い。)

CHANEL公式HPより拝借

マトラッセが自宅に届き、実際に手にした私の胸は、単純だが高鳴っていた。

届いたその日から、ほぼ毎日一緒に行動した。私は小さな子供がいる生活のため、斜め掛けできるチェーンバッグを借りたのだが、保育園のお迎えにも、病院付き添いにも持っていった。友人の結婚式にも一緒に参列した。

自分の見た目(洋服や身に着けているアクセサリーなども含めて)とミスマッチと思われているのではないか、と内心少し不安になりながら身に着けていたのだが、使うたびに、私はこのバッグが大好きだと思えるほどになっていた。
好きすぎてラクサス事務局にこのバッグを買い取りたいと申し出るまで至ったが、オーナーの方から許可をいただけなかったので、私はいつか自分で購入できるようにしようと誓い、返却し、私のマトラッセ生活は幕を閉じた。

選ぶってこういうことなのかな?と少しわかった気がした。

と同時に、今まで選ぶことがうまくできなかったのは、満足のいく選択肢を用意できなかったこと、ひいては自分をとりまく経済的な状況や、環境もかかわってくるなと思ったりした。
当たり前のことかもしれないけれど、どの選択肢にも惹かれなければ選ぶことなんてできないだろう。

なんとなくクリスタル」という本が昔流行った(続編が出たときにまとめて読んだ)けれど、主人公が「なんとなく気分のよいものを買ったり、着たり、食べたりする」というようなことを言っていたことに、なんて羨ましいんだろうかと思った記憶がある。
もちろん彼女の何不自由ない経済状況や環境にも憧れはあったが、その「なんとなくいいと思ったほうを選べる」ことに、いたく感動したのだ。

バッグ探しの旅はまだ続いているものの、選ぶ基準に関しては、前よりすこーし具体的になった気がしている。
まだまだ悩むこともあると思うが、マトラッセを手にしたときのときめきを忘れずに。そして気に入ったものが買えるように、仕事も引き続きがんばります。(これが一番大事)


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