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【初心者向け】Visual Studio CodeでLaTeX環境構築 (for Mac)

今回は,MacでVSCodeを使用して,TeXを打てるようにするための最低限の方法を紹介します.
何をしたら良いかわからない方は,記載の手順に沿って進めてみてください.

1. VSCodeインストール

まず,VSCodeをインストールをします.
以下のサイトのMac用ダウンロードボタンをクリック.

りんごのマーク.

ダウンロードが完了したら,Finderを開いてアプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップ.
これでVSCode起動準備完了です.

続いて,TeXLiveのインストールを行います.
2-a,または2-bのいずれかの方法でインストールしてください.
ターミナルに慣れていない人は2-a
慣れている,挑戦したい人は2-bがおすすめです.


2-a. TeXLiveインストール(MacTeX.pkgから)

以下のリンクのMacTeX.pkgをダブルクリック.
ダウンロードが完了するまで待ちます.

ダウンロードが完了したら,

  • はじめに

  • 大切な情報

  • 使用許諾契約

  • インストール先

までクリックして進めます.
続いて,

  • インストールの種類

ここで,左下の「カスタマイズ」をクリック.

「Ghostscript」と,「GUI Applications」のチェックを外し,「TeXLive」のみチェックを残し,インストールします.

「TeXLive-2023」(現在は2024)のみ.

* 「Ghostscript」と,「GUI Applications」は基本的に不要です.
  必要に応じてインストールしてください.

インストールが完了したら,本記事「3. VSCode設定」に進んでください.


2-b. TeXLiveインストール(ターミナルから)

次に,TeXLive公式インストーラからTeXLiveのインストールを行います.

まず,TeX Liveのインストーラーをインターネットからダウンロードします.
ターミナルを開いて,以下のコマンドを実行します(以下のコマンドをコピペしてEnterキー).

curl -OL http://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet/texlive-installer.tar.gz

* ターミナルは,LaunchPadの「その他」または,ホーム画面メニューバー検索マークから開けます.
* "texlive-installer.tar.gz"は任意のファイル名.

続いて,ダウンロードしたアーカイブファイルtexlive-installer.tar.gzを展開します(コピペしてEnterキー).

tar xvf texlive-installer.tar.gz

展開したディレクトリに移動します(コピペしてEnterキー).

cd install-tl-2*

TeX Liveのインストールを行います(コピペしてEnterキー).

sudo ./install-tl -no-gui -repository http://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet/

以下の表示が出たら,■のところにIを入力してインストール開始です.

Actions:
 <I> start installation to hard disk
 <H> help
 <Q> quit

Enter command:■

* 数時間かかると思います.
* スリープ状態になると,インストールが一時停止してしまうので,解除しておきましょう.(私はインストールに丸一日かけてました‥)
* スリープ解除方法がわからない方はこちら

「TeX Liveへようこそ!」という表示が出たら,インストール終了です.

最後に,TeX Liveの管理ツールであるtlmgrのパスをシステムのパスに追加します(コピペしてEnterキー).
これにより,ターミナルからtlmgrコマンドを直接実行できるようになります.

sudo /usr/local/texlive/2024/bin/universal-darwin/tlmgr path add


3. VSCode設定

続いて,VSCodeの設定に戻ります.

VSCodeの拡張機能「Japanese Language Pack 」をインストールして,日本語にします.
VSCodeを開いて,拡張機能のタブで「japanese」と検索してインストールボタンをクリック.


地球儀のマーク.

完了後,画面右下に「Restart」と表示されたらクリック.

または,メニューバー「表示」 の 「コマンドパレット」 をクリック.
display と入力し,「Configure Display Language(表示言語を構成する)」をクリックし,日本語を選択してください.

次に,拡張機能「LaTeX Workshop」をインストールします.
先程と同様に,拡張機能のタブで,「latex workshop」と検索してインストールボタンをクリック.


万年筆のマーク.

必須ではありませんが,TeXは全角スペースがあるとエラーになるので,全角スペースを可視化する拡張機能「zenkaku」もインストールします.

半角スペースも可視化されます.

最後に,settings.jsonを編集したら完了です.
左下歯車マークの設定をクリック.
settings,json等入力し,「settings.jsonで編集」をクリック.

とりあえずJSONファイルを開ければなんでもOK.

空のsetting.jsonに,とりあえず以下をコピペし,閉じて保存すれば環境構築完了です.

{
  // LaTeXのビルド設定
  "latex-workshop.latex.tools": [
    {
      "name": "ptex2pdf",  // ツールの名前
      "command": "ptex2pdf",  // 実行コマンド
      "args": [
        "-l",  // LaTeXを使う
        "-synctex=1",  // synctexを有効にする
        "-interaction=nonstopmode",  // エラーで停止しない
        "-halt-on-error",  // 最初のエラーで処理を停止
        "-kanji=utf8",  // 文字コードをUTF-8に設定
        "%DOC%"  // 現在のTeXドキュメントファイル
      ]
    }
  ],

  // ビルドレシピの設定
  "latex-workshop.latex.recipes": [
    {
      "name": "ptex2pdf",  // レシピ名
      "tools": [
        "ptex2pdf"  // このレシピで使用するツール
      ]
    }
  ],

  // ファイル保存時に自動ビルドを実行
  "latex-workshop.latex.autoBuild.run": "onSave",
  // 自動ビルドの間隔設定(0は無効)
  "latex-workshop.latex.autoBuild.interval": 0,

  // PDFのビューアー設定(ブラウザで開く)
  "latex-workshop.view.pdf.viewer": "browser",

  // Unicode数学記号のインテリセンスを有効にする
  "latex-workshop.intellisense.unimathsymbols.enabled": true,

  // ビルド後に自動で不要ファイルをクリーンアップ
  "latex-workshop.latex.autoClean.run": "onBuilt",

  // ビルド後にsynctexを有効にする
  "latex-workshop.synctex.afterBuild.enabled": true,

  // latexindent.plのパス設定(自動インデントツール)
  "latex-workshop.latexindent.path": "path/to/latexindent.pl"
}

お疲れ様でした!
さっそくTeXを使ってみましょう〜


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