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「星街すいせい」と「さくらみこ」

すいちゃん(星街すいせい)の「Stellar Stellar」が、VTuber初のFIRST TAKEに出演ということで、随分話題になっている。

僕自身、趣味でボカロPをやっていることもあり、Adoやyamaもニコ動の時から大好きだし、歌の良し悪しを顔出しするかしないかで判断したりは絶対にしない。

VTuberの曲の中でも「Stellar Stellar」が
軍を抜いて好きだった。

好きな理由は色々ある。
イントロとか間奏の部分が、どこかアニソンとかディズニーを思わせるようなアレンジで、すごくかわいい。
Bメロのリズムが、えっ?違う曲になった?と思ってしまうくらい大胆でかっこいい。
そして言うまでもなく、すいちゃんの圧倒的な歌唱力と表現力。
すいちゃんの、力まない、それでいて抜き過ぎない、自然体から出る声が詞と一体になり絡まっていく唯一無二の感覚。

でも、僕が一番好きなのはすいちゃんが作詞した「歌詞」だ。

「朝に怯える自分」
「私は特別じゃない」
「夜を歌うよ。だって僕は星だから」
決して特別じゃなくて、強くもない自分が、自分のため、そしてみんなのために夜を歌う。
「陳腐なモノローグ」
「夢見がちなおとぎ噺」
という表現が実にすいちゃんらしい。

言葉の一つ一つを大事にして、言葉からすごく愛を感じるし、伝えたい人への愛も感じる。
だからStellarStellarは全部好きだけど、歌詞が一番好き。
ステラステラが違う歌詞でも好きになったとは思うけど、ここまで好きにはなってなかったと思う。
本当に歌詞が大好き。

僕は元々涙腺がガバッてるのもあるけど、StellarStellarの動画を見て何度も何度も泣いた。
もちろん、FIRST TAKEでも何度も泣いた。

VTuber初とか、VTuber代表の様な大きなプレッシャーがあっただろうに、それを見事にやり遂げたことに感動した。ロックを感じた。

これからすいちゃんは、VTuber業界をもっとメジャーシーンに押し上げる役割を担うだろうし、色んな世界や色んな世代の人が曲を聴いて、人気も爆発的にもっともっと出ると思う。
その反動で今までとはまた違う苦労が出てくるだろうな…

…と、ここで話を変えよう。
ここまで大好きな「Stellar Stellar」を熱く語ったけど、実は僕はすいちゃん推しではないし、星詠み(メンバーシップ)でもない。
はっ?ここまで熱く語っといて?と思うかも知れないけど、理由はいくつかある。

VTuberというのはいわゆる「沼」であり、時間に限りがあるので、推しを絞らないと、大人数を推すというのは現実的にまず無理だ。
推しであったとしても時間が無いので配信動画を全て見ることは出来ない。
切り抜き(まとめのショート動画の様なもの)で追っかけるのがやっとだ。
そして、「大空スバル」という世話の焼けるやつがいるので、僕はスバ友(メンバーシップ)であること。
そしてたまにこっそり、おかゆん(猫又おかゆ)のところに癒やされに行っている。

そんなわけで、すいちゃんのリアタイ配信まで見に行く余裕はない訳なんだけど、結局僕が何が言いたいのかというと、「好き」というのと「推したい」というのは、似ているけど厳密には全く別物だということ。

「推しの心理」として、僕のような、いちボカロPが推そうが推すまいが、すいちゃんの人気が爆発することは分かりきっている。
少し言い方が悪いが、ほっといてもあっという間に世界中の人気者になり、みんなを見たことのない世界へ連れて行くだろう。

ただスバルは、僕が応援してあげなきゃと思わせるほっとけない「何か」がある。
これこそが「推しの心理」なんだと思う。

そして今、猛烈に気になって応援したくなっているのが、さくらみこ(みこち)だ。

すいちゃんとみこちは大の仲良しで、みこちはステラステラが大好きでいつも配信で歌ってすいちゃんを応援してきた。
みこちは、何も言ってないけど、FIRST TAKEをきっかけに、すいちゃんがもっともっと遠くの存在になって差がついてしまったとか、私にはすいちゃんみたいな才能がないなとか、私もがんばらなきゃとか、そんな複雑な感情が口にせずとも少し見え隠れしてきている感じがする。

それがどうしようもなく健気で応援したくなる。

僕の独特の表現になるけど、今のみこちには、「ロック」を感じる。

僕は、沈みこんでジャンプするまでの間に「ロック」を感じる。

例えば、野球に詳しくないけど野球で例えるならば、9回の裏2アウト満塁で、一打逆転のピンチに立っているプレッシャーがかかっているピッチャー。
プレッシャーに負けそうになったり、ファンやチームメイトの声で勇気付けられたりして、深呼吸して色んな想いを乗せて思いっ切って最後の一球を投げる。
そのボールが指先からリリースされるまでが「ロック」。
その後、三振になろうがホームランになろうが関係ない。
結果なんかどうでもいい。
結果は大事かも知れないけど、それはまた別の問題であって、「ロック」かどうかには関係ない。
そのチャレンジする過程や精神こそに
「ロック」を感じる。

すいちゃんには、FIRST TAKEに出るまでにすごくロックを感じたし、今のみこちにもロックを感じ始めてる。

はっきり言ってみこちには、すいちゃんのような歌の才能はない。
しかし、いつもリスナーのことを楽しませて、和ませて、癒やしを与えるというすごい才能を持っている。

すいちゃんはすいちゃん。
みこちはみこち。
それぞれに違う才能があって、むしろそれがいい。

これからのみこちを応援したいと思う。
(一応スバルも応援しといてやるか)


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