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坂口がアメリカで学んだ演劇のWS日本でやるぞの回 『声』


はじめに

2015年8月から2016年6月まで、アメリカのカリフォルニア大学ノースリッジ校の演劇学部に交換留学生としていっていました。
その時の演劇の授業でやったWSを、実験的に知り合いの演劇人と一緒にやってみたので、記録がてらやった内容をざっくり書こうと思います。

WSのテーマは『声』で、お誘いした方々に事前に送ったざっくりとした内容はこんな感じ。

しゃべってる言葉って、口から音を出してそこに意味を持たしたものだよね。
声で言葉じゃない音を出してみて、そこに意味を持たしてみて人を動かしたりしてみよう、、、というような、書いてて意味わからんなとなっていますが、台詞でやってることのもっともっと概念?みたいなことをWSでできたらと思っています。

今回、アメリカでやったものをそのままやるのは面白くないなと思い、参加してくださった方々にアイディアをいただきつつ(感謝!)、オリジナルverと発展verをやってみました。
というわけで、以下からやったゲームの詳細になります。

Baby and Mother

  • 人数: できれば10人以上(偶数で)

  • 時間: 5分ぐらい?

①赤ちゃんチームとお母さんチームに分かれる
②赤ちゃんチームは目を閉じた状態で部屋にランダムに立ってもらう
③お母さんたちは一人ひとり自分のオリジナルの鳴き声を作る
※動物の鳴き声や面白い声など、ひらがなで書けないものがいい。
④お母さんチーム全員が鳴き声を決めたら、赤ちゃんチームの中から一人自分の赤ちゃんを選び、鳴き声を伝える
⑤赤ちゃんはお母さんの鳴き声を覚えれたら何かしら合図を送る
⑥お母さんたちは、自分の赤ちゃんに鳴き声を言いながら移動する
⑦赤ちゃんは、目を閉じたままお母さんの声のするほうへついていく
※ぶつからないように注意
⑧ある程度移動したら、赤ちゃんに目を開けてもらってお母さんと対面

●感想あれこれ
・赤ちゃんチームが最後目を開けて、お母さんと目を合わして笑顔になる空気が素敵
・赤ちゃんチームは目を開けた瞬間「おかあさーん」ってなる
・お母さんによって子供の誘導の仕方が変わるのが面白い
・どうしたらついてきやすいかなど工夫して鳴き声を伝えたり
・赤ちゃんチームは自分のお母さん以外の声はあまり聞こえていない

Baby and Mother 2

  • 人数:できれば10人以上(偶数で)

  • 時間:5分ぐらい

①赤ちゃんチームとお母さんチームに分かれる
②赤ちゃんチームは目を閉じた状態で部屋にランダムに立ってもらう
③お母さんたちは一人ひとり自分のオリジナルの鳴き声を作る
※動物の鳴き声や面白い声など、ひらがなで書けないものがいい。
④お母さんチーム全員が鳴き声を決めたら、赤ちゃんチームの中から一人自分の赤ちゃんを選び、鳴き声を伝える
⑤赤ちゃんはお母さんの鳴き声を覚えれたら何かしら合図を送る
-----------ここから、Baby and Mother 1と違う-----------
⑥お母さんチームはなるべく自分の赤ちゃんに離れたところで、目を閉じてランダムに立ってもらう
⑦赤ちゃんたちに目を開けてもらって、自分のお母さんを探してもらう
⑧赤ちゃんたちは、お母さんチームの誰かを選んでもらい、自分のお母さんの鳴き声を伝える
⑨お母さんは、赤ちゃんから鳴き声を伝えてもらったら、自分の鳴き声を伝える
⑩返ってきたお母さんの鳴き声が、自分の鳴き声(自分のお母さんの声)と違う場合、別のお母さんのところに行く
⑪⑧~⑩を繰り返して、自分のお母さんを見つける
⑫全赤ちゃんが自分のお母さんを見つけれたら、お母さんに目を開けてもらって対面

●感想あれこれ
・赤ちゃんはだんだんお母さんの声を忘れて真似するのが難しくなっていく
・お母さんを見つけれたときニコニコするのがかわいい

Come on Voice

  • 人数:~15人ぐらいまで?

  • 時間:5分ぐらい?

オリジナル ver

①みんなで円になって座る(半径3mほど)
②一人、円のセンターに目を閉じた状態で座ってもらう
③周りの人たちは、センターの人が来たくなる声を出す
・みんなそれぞれ別々の声を出す
・同時に出していい
・声はひらがなで書けないものを。動物の鳴き声や変な声
・声は何回でも変えていい
④センターの人は聞こえる音の中から、より行きたくなる声を聞き取って目を閉じた状態で進む
※ハイハイで進むのが安全
⑤周りの人は、センターの人の動きを見て何が行きたくなる声なのかを考えながら声を出す
⑥センターの人が誰か一人にたどり着いたらゴール

●感想あれこれ
・センターの人が何に惹かれているかを観察して対応するのが楽しい
・意味のない声に気持ちが乗るのが見ていて面白い

発展1

※太文字がオリジナルと違う箇所
①みんなで円になって座る(半径3mほど)
②一人、円のセンターに目を閉じた状態で座ってもらう
③センターの人だけにお題を伝える
例) 幸せそうな、イライラする、悲しい

※お題を考えた人は、周りの人と一緒に声は出さない
④周りの人たちは、お題を予想しながら声を出していく

・みんなそれぞれ別々の声を出す
・同時に出していい
・声はひらがなで書けないものを。動物の鳴き声や変な声
・声は何回でも変えていい
④センターの人は聞こえる音の中から、よりお題に近い声を選んで進んでいく
※ハイハイで進むのが安全
⑤周りの人は、センターの人の動きを見てお題を考えながら声を出す
⑥センターの人が誰か一人にたどり着いたらゴール

●感想あれこれ
・センターの人の動きを見て、お題を予想しつつ声を変えていくのが楽しい
・普段出さない声色、普段聞けない声色で周りがあふれるのが面白い

発展2

※太文字がオリジナルと違う箇所
①みんなで円になって座る
②一人、円のセンターに目を閉じた状態で座ってもらう
③お題を決める。センターの人も周りの人もお題わ知っている。
例) おいしそうな、涼しそうな、

④周りの人たちは、センターの人が思いそうなお題に沿った声を出す
・みんなそれぞれ別々の声を出す
・同時に出していい
・声はひらがなで書けないものを。動物の鳴き声や変な声
・声は何回でも変えていい
④センターの人は聞こえる音の中から、よりお題に近い声を選んで進んでいく
※ハイハイで進むのが安全
⑤周りの人は、センターの人の動きを見てセンターの人の好みを考えながら声を出す
⑥センターの人が誰か一人にたどり着いたらゴール

●感想あれこれ
・お題からみんなの共通するイメージが同じだと面白い
・口で音作るの難しい

音で動かせ!

  • 人数:代表2人、ヘルプが何人か

  • 時間:1ポーズ5分くらい?

オリジナル ver

①代表二人に部屋の真ん中に立ってもらう
②A:ポーズを作る人、B:Aのポーズになる人
③BはAの前に少し距離を取って立つ
④AはBの後ろでポーズをとる
⑤AがBに声で指示を出し、自分のポーズと同じポーズをBに取らせる
※声は動物の鳴き声や、変な音、またはなるべくその音に近い(ひらがなから遠い)擬態語・擬音語でも〇
⑥BはAの声を聴きながら、体を動かしていく
⑦AとBのポーズが同じになったら(もしくは一定時間たったら)、Bがとったポーズのまま反転して答え合わせ

●感想あれこれ
・伝えるって難しい
・言葉の便利さを痛感する

発展1

※太文字がオリジナルと違う箇所
①代表二人に部屋の真ん中に立ってもらう
②A:ポーズを作る人、B:Aのポーズになる人
③BはAの前に少し距離を取って立つ
④AはBの後ろでポーズをとる
⑤AがBに声で指示を出し、自分のポーズと同じポーズをBに取らせる
※声は動物の鳴き声や、変な音、またはなるべくその音に近い擬態語・擬音語でも〇
⑥BはAの声を聴きつつ、自分も声を出してお互いコミュニケーションを取ってポーズを作っていく
⑦AとBのポーズが同じになったら(もしくは一定時間たったら)、Bがとったポーズのまま反転して答え合わせ
Bも声を出し、お互いコミュニケーションをとりながらポーズを作っていく

発展2

A以外の人に声を出してもらいBを動かしてもらう

●感想あれこれ
・Bと関係の長い人に声を出してもらうと、出す音の共通認識が同じだからなのか伝わりやすかった

積み上げ数字

  • 人数:何人でも

  • 時間:時間の許す限り

  • 今回はする予定ではなかったのですが、時間が余ったので。『声』がテーマのゲームではありません

  • 本番前のちょっとした時間にするのがおすすめ

  • 目標の数字はステージをこなしていくごとに増やすと楽しい

①みんなでなるべく小さい円になる
・円は座った状態でも立った状態でも寝ころんだ状態でも、みんなが同じ状態ならOK。今回はうつぶせで寝ころんでしました。
②円の真ん中に何かしら置く(携帯とか、公演を象徴してる小道具とかでも○)
③目標の数字を決める
④真ん中に置いたものに集中する。
⑤誰が言うかの順番は決めずに、1から順番に次々に言っていき、目標の数字まで続ける
⑥同時に二人以上の人が同じ数字を言ったら、もう一度1から始める
⑦目標の数字に達したらゴール

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