最後の人。

最後にした恋愛がある。
好きな人がいる幸せと、辛さを、人と付き合ううことの尊さと難しさを一気に教えてもらった。

去年の夏に、バイト先の1個下の大学生と付き合った。
恋愛経験のない彼との恋は、私には新鮮で、あんな悲惨なっ恋愛をした私にも一度愛のドキドキを教えてくれた。
私がメンタルの調子を崩しても、すごく気にかけてくれて、人に頼ったり甘えたりすることが得意ではなかった私にとって、年下なのに男らしいところがあった彼は心の拠り所のような存在になった。

若い証拠だろう、おっさんの元彼の時よりたくさんイチャついたし、たくさん酒も飲んで、バイト中にもこっそりキスをしてみたり。

彼のことが本当に大好きだった。


知らず知らずのうちに私は彼に依存していたんだろう。
今年に入ってから彼と心が通い合わない、すれ違うようなことが多くなった。
好きなのに上手くいかない、辛かった。
いっそのっこと別れしまいたいと考える自分もいた。

春、彼が私のとのこの先を考えれなくなったと、私との交際と大学生活、やりたいことを天秤にかけた時に後者の方が大事だと感じたと言ってきた。

とうとう来たか、そう思うことしかできなかった。
涙を流しながら、彼のためにその関係を終わりにした。
私は、フリーター言えども社会人で一人で生計を立てている。
彼はそこらへんの未来ある大学生。
見据えている将来も、大事にしたい今も違うのなんか当たり前で。

今はもう終わった話。
だけどすごく好きだった。
私としたことが…復縁さえ迫ったくらい。
あんなに好きなった人、あんなに引き摺った失恋はもうこの先ないだろう。

今は、酢いも甘いも経験したから当分恋愛は結構なのだが。
というか、今は自分のこと愛せるようになることで忙しい。


でも、本当は恋愛にのめり込んで自分を見失い、依存する自分を、未練がましい自分を、また目の当たりにするのが怖いんだろう。

最後の人、
あれからいかがお過ごしでしょうか。
早いもので、私たちが付き合っていた期間よりも別れてからの期間の方が長くなりました。
あれからいかがお過ごしでしょうか。
あなたの天秤にかけられた私は、何度も病み散らかしましたが。
あなたが好きな私ではなく、少しは私が好きな私になりました。


どうかお元気で。

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