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妊活日和#13

2019年9月。妊活開始から13ヶ月目。

先月から始めたテニスのおかげで、少しずつ妊活がうまくいかないことへの精神的な不安も薄くなり始めた。やはり、不安に駆られた時は運動するに限る。改めて、運動の大切さを実感した。さらに、テニススクールで同じクラスになる人と交流することで、いい刺激を貰うことができた。

そこには20代から60代と様々な年齢の方がいた。また、会社勤めの方や専業主婦の方、定年退職された方など、社会的な立場もバラバラである。そんな人々が、「テニスをしたい」という目的のためだけに集まる。私にとって、そんな場所はフラットで風通しの良い場所のように感じた。


もしかしたら、ここに集まる人々も、私と同じよ悩み事の一つや二つ抱えて生活しているのかもしれない。でも、ラケットを振っている瞬間だけは、必死にテニスを楽しもうとしている。


あ、そうか。今を楽しめばいいんだな…。


そんな気がしたとき、ふっと心が軽くなった。



さて、今月はシリンジ法にチャレンジ。

やり方はいたってシンプルだった。まず、夫の精子を専用のカップに入れてもらい、10〜15分くらい放置。液状化した精子をシリンジで吸い上げて、膣内へ注入する。


そんな簡単な方法にお金をかけるくらいなら、セックスすればいいのでは?と疑問に思う方がいるかもしれない。

しかし、そんな疑問が浮かぶ人はおそらく、好きな人や夫婦は性行為を持つことが当たり前という価値観で生きている人なのだと思う。


私たちは付き合った当初からさほど体の関係を重要視していなかった。友人や家族にも良く言われていたが、熟年夫婦のようだった。おしゃべりは何時間でもできるし、好きな食べ物も嫌いな食べ物も驚くほど同じで、一緒にいるだけで落ち着くし、楽しくてしょうがない。そう、付き合っていた頃からすでにセックスレスだった。というより、元々性欲が薄い者同士だった。

結婚してからは、職場の人や知人から夜の生活について遠回しにいじられたり、妊活に関する情報が勝手に耳に入るようになった。

「毎日充実してるでしょ〜。」

「そんなに急いで退勤しようとするなんて、よっぽど夜が楽しみなんだねー。」

「〇〇さんは生理が終わった日から2日に1回のペースでエッチしてたら、2ヶ月目ですぐに妊娠したらしいよ。」

「一人目授かった時は、まだ旦那とラブラブだったから、毎日エッチしてたよ〜。そしたら妊娠できたよ〜。」

新婚というだけでこんな情報が入ってくるということは、みんなそれだけ新婚時代は性生活を多く持つことは当たり前なのだろう。でも、実際の私たちは周りの予想に反して、のんびりとした穏やかな日常を送っていた。



私たちは普通の夫婦とは違うのかもしれない…。

2人とも性欲が薄いなんて、異常なのかもしれない…。

セックスレスだから子どもができないのだろうか…。


ずっと悩んでいた。

でも、結婚して1年が経ち、ようやくその悩みに結論が出た。

私たちは今のままで、充分に幸せだ。

私が他の夫婦と比べてしまい、普通とは違うことについて悩んでしまったら、夫に対してすごく失礼だし、そして何より、「幸せだ」という事実が余計な情報により歪められてしまうのが絶対に許せなかった。

2人の幸せは、絶対に周囲の人に評価させない!


今の2人のままで、妊活できる方法を探ろう!


そう決意した時、シリンジ法が選択肢として登場してくれた。本当にありがたい方法だと、2人で喜んだ。新しい道を見つけたのだ。


そして、シリンジ法1回目のチャレンジ。

排卵日付近の5日間を連続で試した。


すると、毎月決まった周期で来てくれる生理が、来ない!

しかも、胸が張って痛むし、眠気もひどい。

これはもしや!!期待できるのでは?!



と思ったら、生理予定日から7日遅れで生理が来てしまった。しかも、出血量がいつもより多い。


化学流産だったのかもなぁ。


残念な結果だったが、今までで一番手応えを感じた。

よし、次回もこの方法で行こう!!!



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