仄暗い1時23分に

気付いたら目まぐるしくて
年が明けたと思ったら
もうこんなに季節が巡ってる

煌めいていた胸を焦がす高揚感も
淡く弾ける胸を痛めた切なさも

いつのまにか慣れていって
他愛もないこんな夜に成れ果てるなら
どうぞ早く済ませて欲しい

1時23分の薄暗い部屋の中
スマホの明かりに縋る夜

気付けばいつも画面に必死になって
言葉を投げつけるのが世の常で

気付かぬ内にいつからか
無理に笑ってすり減らして

電波の海に身を投げても
結論無理矢理取り繕って
游ぐ事すら疲れてしまうね

まだ大丈夫だと
決定的とは言えないまでも

どうにかこうにか
瞬間的な繋がりを

どうにかこうにか
千切って繋いで手繰り寄せ

いつもどこかできっと何だか渇く日々

ふと気付けば
たまに苛立ちと溜息が
すぐに散らかる部屋でまた


何が出来る訳でもなくて
大それた夢や希望なんて
持ち合わせていないから

だからせめて
それでも電波の浮世で
少しだけ心緩やかに浸らせて


嗚呼いっそ
あたしの好きな様に
我儘に

嗚呼いっそ
あたし好みの愛し方で

嗚呼いっそ
あたしだけを愛してほしい

そんな想いは照らさぬ様に
この部屋の仄暗い1時23分に紛らわせて


今日も静かに瞼をおろす


どうしたって
ヒビ割れた日々の景色に
思い通りにならぬ思いが
いつもいつも散らかって

大した事など無いかの如く
のっぺらぼうな表情決めて

必死に想いを
堰き止めても堰き止めても

うんざりする様な感情が
次から次へと降ってきて決壊して
その瞳から止めどなく溢れてくる


だからいっそ
お願いだから
あたしの好きな様に
我が儘に

だからいっそ
お願いだから
あたし好みの愛し方で

だからいっそ
お願いだから
あたしだけを愛してほしい

そんな張り裂ける胸の痛みを
この部屋の仄暗い1時23分に紛らわせて

そんな想いを胸に抱えて


今日も静かに瞼をおろす

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