見出し画像

Celeste:ゲームのトライ&エラーが早すぎるのは、それはそれで問題かもしれない

ノンジャンル人生です。
最近『Celeste』というゲームを買いました。海外製インディー2Dアクションで、レベルデザインの圧倒的な完成度から、海外を中心に高い評価を受けています。いわゆる死にゲーと呼ばれるジャンルで、ステージ攻略するまで何度もキャラが死にながら攻略ルートを学んでいくのが特徴です。ミスからリスタートまでの待機時間がほとんどなく、何回でも挑戦するのに必要のないものを徹底して省いているので、プレイヤーがのめり込むようにハマる中毒性を秘めています。まだ途中ですが、文句なしに傑作の部類でしょう。

しかし……その一方でこの早すぎるリトライ性は、楽しさと同時に危うさも秘めているのではないかと感じました。このゲーム、とにかくやめ時がないのです。

本作ではひとステージの中に様々なギミックが用意されています。トゲや落下床はもちろん、多段ジャンプの回復アイテムや乗ると動く足場など、ありとあらゆる障害が待ち受けており、それらの特性を死にながら少しずつ覚えて突破し、次のマップへ向かいます。次々と死にながらも、確実に体が攻略方法を学習するので、一見無謀なようなマップでも、挑戦し続ければ活路が見えてきます。

復活までが早い本作ですが、30秒ほどの動画をキャプチャーしたところ、その中で3回は死んでいました。だいたい10秒に1回死ねる計算だと思ってください。また、死にゲーと言っても初見殺しのたぐいはほとんどなく、不快性も感じません。そのため、ひたすら死んでは走り、また死んでは走りをひたすら繰り返します。

ひとつのマップをやっとの思いで攻略したと思ったら、また次の難所が即出現します。さらには収集アイテムのイチゴやB面テープなど、把握しきれないほどの攻略要素があります。そのため疲れてももうちょっとだけ遊ぼうとしてしまい、やめ時を失うのです。(中断機能があるので、システム上はいつでもやめられるのですが)

おぉ、いいじゃん、面白そうと思った方、その通り素晴らしく面白いです。ですがその反面、意識的な休息が取りづらい故、眠れなかろうが、体調が悪くなろうが、やり続けてしまう危険性すらあります。

本作ではプレイヤーがトライ&エラーしやすい作りになっているのですが、不快感を感じにくいだけで、確実に体への負担は蓄積されていきます。言ってしまえば、痛みのないストレスです。あとちょっと、あとちょっとと思いつつも、なかなかステージ突破までは至らない。ストレスとその解放から高い興奮状態にはなるものの、集中力は落ち、感覚が分からなくなります。ステージクリアした時の疲労感が相当あり、最近の体調不良もあってかひどい無茶をしたと思いました。

例えばここの地点、一向にクリアできず、下手したら何百回も死んでいるんです。しかしあとで、右にジャンプしてイチゴを取ってから、左にダッシュすればいいという話を聞きました。よく見ればわりと気づけそうなんですけど、判断できないほど疲労していたためか、最後まで気づくことが出来ませんでした。

イライラさせたり、戻るまで長いゲームだと「もう嫌!」と投げ出してしまうところですが、Celesteはプレイ快適性とリトライの回転率が高すぎるために、もうちょっとのプレイがしたくなってしまいます。ある意味極限のアクションだからこその問題なのかもしれません。

出来が良いし、面白いんです。しかしプレイヤーを延々と挑ませる悪夢のレベルデザインを持ったゲームでもあるので、とにかく体調と相談してプレイしてください。

……とりあえず本編半分クリアしたと思うので、しばらく休憩したいと思います。ゲームは楽しく、健康に遊びましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?