なんで不倫がダメか、知ってますか?

初note。これがみんなが書いてるnoteかぁーって、ちょっと感動してるけど、感動してる場合じゃない。

失恋した。不倫だった。ちょうど12時間前くらいに失恋した。12時間前に失恋した女が初noteを書く割合はどれぐらいなんだろう。

タイプどんぴしゃに出会った。

2年前の秋、渋谷のイベントスペースで彼に会った。大人数のパーティーで。完全に一目惚れだった。後光が指すってこういうことかぁーって、今でも思う。彼を見つけた瞬間、まさに後光が指していた。

本当にタイプだった。誰が見てもイケメンってわけじゃないけど、重めの前髪にメガネ。「あれ?よく見るとイケメンじゃない?」って気づいちゃう系のあれ。しかも長身で筋肉隆々。誰でも好きになるでしょ!?って思ったけど、そんなこともなかったらしい。

彼の「女(というか人)に興味ありません」みたいなオーラのおかげか、競合があまりいなくて、トントン拍子に両想いになった。人見知りする彼には、人見知りせずいろいろ話題をふる私が「話してて楽しい」って想ってくれたらしい。ありがとうコミュりょく。

既婚なのは出会ったときから知っていた。子どももいる。むしろ都合がいいなって思ってた。なんでかと言うと私も既婚だから。旦那と離婚が確定してた既婚。当時本気で恋愛をする気はあまりなく、でも人間の性なのか「男でしか埋まらない溝」があった。なんかそういうのつまんないな、でもとりあえずまた自分が恋愛できるのか試したい、と冷めた部分があった。そういった背景もあり、恋愛のスタートは「余裕シャクシャク」って感じだった。

沼だった。

彼は沼だった。優しくて、強くて、キスがうまい、沼だった。仕事もできたし、収入も尊敬するぐらいどんどんあがっていったし、会う時間はたくさん取ってくれたし、付き合って1年後からはほぼ一緒に暮らしていた。(既婚同士どうやって!?というのは、長くなるので割愛)

「離婚なんてしないでね、不倫がバレたら全部わたしのせいにしていいからね。頭のおかしい歳上に付きまとわれたって話していいよ。家族を1番大切にしてね。」

そんなセリフを白々しく吐いていたスタート期、沼にはまった私にはもう吐くことができなくなっていた。

「奥さんと別れてほしい」「週末だって一緒にいたい」それらのセリフを吐かないようにだけ気をつける日々が始まっていた。1日1回は必ず奥さんのTwitterやInstagramをチェックする日々。自分がいやでたまらなかった。

なんで不倫がダメなのか。

答えは、私の中では、法律の話ではなく(法的には慰謝料さえ払えば責任が果たせる)、金銭的なことでもなく、好きになればなるほど、婚姻関係に嫉妬するから。家族に嫉妬するから。小さな小さな子どもにも嫉妬するから。

人間が一番醜いとき、それは嫉妬しているときだと私は思ってる。そんな状態に何百日も何年もなるのだ。しかも、どんどん醜く、嫉妬心は大きくなる。しんどい。

ドラマとか漫画で「妻とは別れるよ」って不倫相手に言ってる男性、いるでしょ。読者はみんな「こいつ、別れるわけねーだろ」って思ったりする。主人公だけ信じてる。バカだなーって読者は思う。

私はどうかって言うと。「自分の人生は自分が主役」って、こんなときに気づきたくなかったわ。もっと何かいい形で知りたかったわ。

「あ、本当に離婚しちゃう…嬉しいけど嬉しいとは言えない。相手の子どもに申し訳ない。本当にいいのかな?」とか、真剣に悩んじゃったんだけど。そういう人、もしかしたらいるかもしれないけど。はっきり言おう。現実も十中八九別れないから安心しろ。逆に奥さんの立場の人、性欲は持って行かれたかもしれないけど、大切にされてるのは家族です。家族は偉大。

むしろ、まともな男の人ほど子どもがいたら離婚しない。そりゃそうだわ。自分の好きや嫌いや性欲やセックスのために子どもの将来を左右する離婚なんてできないわけ。それに気づいたとき「あーーーーーー漫画でゆうと私そっち側か〜〜〜〜〜〜」って。否応なく気づいた。漫画で言わないでもそっち側なんやって。はよ気づけ。

恋愛経験豊富な人なら、大学生時代に不倫してたりする。今考えると、相手の男やばいでしょ、って思うけど、結構当時、見聞きした。そういう不倫慣れ?してる人は、大人になってから不倫しても適度な距離感保ってお付き合いできたりするかもしれない。でも「私のような不倫初心者×彼のような沼」の組み合わせは本当に恐ろしい。学生みたいな付き合い方で、でも現実は違って、つらくてつらくてつらい未来が待っている。

「結婚という形にこだわらない」って人もいる。わたしもそう。でもこれは、両方がフリーであることが条件だ。私はこの当たり前のことに、気づいてなかった。

やめたほうがいい。

不倫してる人、周囲にめっちゃいない?私も夫に不倫されたから離婚するんだけど。友達にも何名もいる。なんか麻痺してたのか「不倫ぐらいいいんだ」って思っちゃってた、2年前。でも、不倫はやっぱり、幸せにならない仕組みになっているんだ。略奪愛だって存在するけど、相当のエネルギーがいるはず。略奪した後だって過去に嫉妬するかもしれない。こんな、どこの誰かわからない人に言われてもあれかもしれないけど、不倫はやめたほうがいい。私は自分を好きになれなくなった。

好きだったんだなぁ。

でも、彼のことは好きだった。本当に。こんなことってあるんだな。相手を好きになればなるほど、自分を好きじゃなくなってしまう。それはとてもつらいこと。

さっき、あいみょんを聴きながら彼の服を整理してた。あいみょんは「別れたら思い出の曲になるだろうね」ってふたりで話してたくらい、一緒にたくさん聴いた。

作業中「あーこれ、漫画にありそうだ。」って、1人で笑って泣いた。彼のニオイが少し残った服を、1つ1つ抱きしめて、丁寧に畳んだ。彼がいつも着てたパジャマを目にした瞬間、バカみたいに泣いた。私がシンガーソングライターだったら、3つぐらい新曲ができてたと思う。漫画家だったら8巻完結1作品ぐらいできてたかなぁ。残念ながらそういう才能がないので、ただただ泣いて、少しでもこの気持ちを供養しようと、noteを初めて書いている。

不倫なんてバカな恋愛をしたけど、バカになるほど本気になれたのは嬉しい。彼に会ってたくさんのことを知れた。草の名前、花の名前、虫の名前。散歩しながら「これなあに?」と子どもみたいに聞くのが好きだった。いつだって優しく答えてくれた。

ラベンダーの香りがとてもいいこと、ドクダミはどこにでもたくさん生えること、ミントの葉は増えすぎるから庭テロになってしまうこと。なんで今まで知らなかったんだろう。

ずっと苦手だと思ってたハーブティーを好きになった。お肉や汁物にレモンやライムを絞る味が苦手だと思ってたのに、大好きになった。スパイスも好きになった。家でいろんな料理をするようになった。

お店で食べてる間「いっしょに食べれて嬉しい。いっしょに来てくれてありがとう」って何度も何度も言う人に初めて会った。それも2年間ずっと言ってくれた。こちらこそありがとうすぎたのに、ちゃんと私は伝えただろうか。何百回と伝えた感謝の、何百倍も感謝していること、ちゃんと伝わっているだろうか。

これからは嫉妬心を持たずに、彼の幸せを願える人間でいたい。「おかえり、大好きな自分」って、いつか言えるように。

ありがとうございました。

こんな、世界のどこにでもあるような不倫・失恋日記を読んでくれて、ありがとうございました。

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