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あの時の娘の絵が好きだったけどな。と言った園長の話。

久しぶりに娘の通っていた幼稚園に遊びに行った。

丘の上のミニミニ図書館のチラシをそっと鞄にひそませて。

園長先生いますか?
と突撃訪問にも関わらず笑顔で迎えてくれる幼稚園。
一歩園内に足を踏み入れると娘は当時の記憶が蘇るのかワクワクした表情になっていた。

園庭から歩いてきた人が「おや?誰かな~?」そう言って近づいてきてくれたのが園長先生でした!

園長先生は「そうだんしつ」という可愛いお部屋に案内してくれた。
そして娘が今何をしているのかを話し始める。

「あの~自宅で図書館をやってます」と言って名刺を差し出す。
そう言うと園長先生も僕の名刺もと差し出してくれた。

卒園生が会いに来ると保険のセールスだったりもあってねと笑いながら
「そうゆう話なら大歓迎だよ、話を聞かせて」と言われて笑顔の娘と私。

特にスライム研究所のことで大盛り上がり。まさかスライムであんなに食いついてくれるとは流石この幼稚園!

名刺を見て「で、ビジョントレーニングってなぁに?」と園長。
よくぞ聞いてくれました!といわんばかりに私がビジョントレーニングに出会ったキッカケ、視力と視覚は違うことを話します。

だから幼稚園の時、
手先が不器用な娘は創作活動をしないことがあったこと。
けれど、それを無理やりさせず見守ってくれた先生がいて
「この子がいつかやりたくなったらやらせてあげてください」
そう言われて、そのやりたくなった時が今だ!と私は思っています。

というと、
「その先生誰かな?S先生?」と園長が言います。
「はい、S先生です」S先生は娘が卒園後すぐ定年退職された。

園長はやっぱりなって顔をして
真剣なまなざしで
あの先生の直観力って最高だよね。
でも、保護者とも色々あったなと笑う。
視力と視覚が違うなんてはじめてきいたよ、
でもさ僕はあの頃のかなちゃんの描いた絵が好きだったけどなと言うのだ。

「え?」と私は思う。それってどういう意味?

もしかすると
ビジョントレーニングをしてみんなの視覚が整っちゃったら
あのかなちゃんの絵も見れないし、色々なものや色々な子の個性も光らないんじゃない?
はっきりおっしゃった訳ではないのだが


私は園長の
「あの時のかなちゃんの描く絵がすきだったけどな」からそのように感じ、めちゃくちゃ衝撃を受けた。

私はビジョントレーニングを学んで、小学校入学前に視覚のチェックをしてあげたい!それに長いこと気づかずに子育てで苦労したから。

でも、今振り返るとビジョントレーニングに知り合って変われたことの前に
娘の人間の心の土台はこの幼稚園でしっかり作ってもらえたことの方が
もしかして大きな財産なんじゃない?

私はビジョントレーニングのトレーナーとして「人間の土台」となるものをお届けしようとしているけれど・・・・やっぱりあれだな。
(あれって何よ、はまたこんど)

その日、家に帰って私がS先生は当時のお母さんに色々言って泣く人もいたのかな?と言うと。
「S先生は本当のことしか言わないからね」と娘は凛々しい顔で言った。

全ての人が本当のことを何でもかんでも言えばいいわけではない。
でも、
子どもたちは本当のことを言う大人を感じて大きくなる。
それが心の財産になるのか?と痛感。

少し長くなりましたが
娘の通った幼稚園には今も変わらず子どもの心と体を育てる
魔法使いのような先生方が今日も元気に活躍されています。

最後までお読みくださりありがとうございました。








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