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長持ちしてね【日々のこと】

先々週、炊飯器が壊れましたが直りました。蓋の開閉ボタンがひっくり返ったのです。

上蓋をフックして留めているだけのプラスチックのボタン。妻が内釜を洗おうとして開け、乾いた内釜を戻してから蓋をしようとしたら閉まらなかったという。ボタンがひっくり返って上蓋が引っ掛かってくれない…

妻に呼ばれて見たこともない姿のボタンを見る。本来は隠れているはずのバネが顔を覗かせてボタン自体は腹を見せている。戻そうとしても途中で止まっては元の状態には戻りません。逆に言えばひっくり返らぬようにしてある当たり部分が何かの勢いで抜けただけで当たり自体は割れていない。今は、それが逆から当たってしまうので元に戻らないという見立て。なんせプラスチックですから、長年の開閉で当たりが擦り減ることもあるでしょう。ゆっくりやんわり割れないように押し戻しては当たりの緩いとこをを探す。知恵の輪の要領で決して無理はせず、すんなりと戻る箇所を探すこと2分。

カポッ。戻りました。

妻に報告すると感激。「どうして壊れたの?どうやって直したの?」と聞かれて、壊れた理由は話さずに直した方法だけを話しました。

先週「ごめん、また壊れた…」と妻が嘆く。
直すこと1分。思っているよりもフックの擦り減りが多いのかもしれません。「どうして私の時だけ壊れるの?」としょげる妻。自分が触ると壊れ易い自覚はあるらしいです。

妻は雑ではありません。ただ手際がよくチャキチャキし過ぎているのです。ボタンを押せば炊飯器なんて開く訳ですからパンッと押しては次の作業に移ってしまう。強くはないけれど勢いがいいんだと思います。だから何かの拍子にタイミングが合っては当たりが抜けてボタンがひっくり返る。もう炊飯器も古いですし、それが壊れる理由だと思いました。私は妻ほど手際は良くなく慎重派なのでボタンはゆっくり押します。だからひっくり返したことがないんです。

さすがに二回目なので壊れる理由を妻に話す。決して妻のせいではないこと。でも、もう少しだけゆっくりと押して欲しいこと。手際の良さという妻の長所がたまたま炊飯器のボタンと相性が悪いこと。我々夫婦も一緒に暮らして長いです。日々、気づかぬ間に擦り減っている部分があるかもしれません。ゆっくりやんわり怒らないように推し量っては妻への当たりが緩くなるように諭す。夫婦の仲がひっくり返っては元も子もない。知恵を絞っては決して無理は言わず、すんなりと受け入れてもらえる言葉を探ります。

手際は悪くとも、私は慎重派なんです…

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