些細なことって大事【夫婦のこと】
妻は帰宅後、小腹を満たすために少し間お菓子を食べます。共に夕食を食べる私としてはちょっとした待ちぼうけになるのですが口は挟みません。これが仕事後・帰宅後の妻の癒し。ところが、そんな癒しが始められないと妻が嘆いています。
「あぁ、開封したバウムクーヘンのことを忘れてた。持つと固い…。たぶんパサパサ…」
個包装してあるバウムクーヘンをお菓子カゴに残したままで忘れていたらしい。大好物のバウムクーヘン。大袋を開封したらすぐに食べ切ってしまうのが常だから珍しいうっかりです。とはいえ、口が美味しいバウムクーヘンを求めている妻。何とかせねばと私もここで口を挟む。
「レンジの弱で10秒くらいしたら戻るんじゃない。」
「ホントに? それで柔らかくなる⁉ 何秒って? 5秒? 10秒? 2個だったらやっぱり10秒かなぁ? 短い? 袋は少し開けといた方がいいよね?」
希望の光が見えて矢継ぎ早に質問を浴びせてくる妻。さりとて応えは求めていない。期待で声が漏れ出ているだけでレンジは既に動き出しています。
7、8、9、チンッ。
「ホントだぁ、戻ってる!凄ーい!ちゃんと柔らかいよ!しかも、しっとりしてるー!いつもより美味しいかも!嬉しい、ありがとう。」
こんな些細なことで、どれだけ大喜びするんだか。小腹が甘い物で満たされることは、とても幸せなことなんだと思います。おかげで私も褒められましたし、未だ待ちぼうけですが満たされた気持ちではあります。
たかが10秒、されど10秒。でもこの10秒だけは絶対に怠れません。
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