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惚気です【夫婦のこと】

「やっと出来た!でも、ちょっと丈が長かったかな…」

そう言って妻が仕上がった服を見せてきた。今回の服はジャンパースカートだったりサロペットのスカートというらしい。私はファッションにはてんで疎いですが、意見や感想の求めには全力を注ぐタイプです。じっくりと眺めては確かに長いかもと同じ意見でした。

「そのうえ、スリットは浅めにしちゃったんだよね。」

そう言い足す妻。常々、丈は長めに脚はあまり見せ過ぎない方が年齢的にも控えめで似合うのではないかと言ってきたことが裏目に出たようです。

「もう少し丈は短くても大丈夫だと思うけど、スリットってどうなるの?」
「もちろん、やり直さないといけない…」
「一旦、スリットだけ深く直したらダメ?それでもイマイチなら丈も短くしてみたら。ていうか順番ってあるの?スリットしてから丈って変えれる?」

裁縫の知識も無ければファッションにも疎いくせに意見だけは全力で言う私。そんな私に対して妻は時にイラつきながらも認めてはくれているらしく、必ず感想を求められては意見の採用率も高い。

「あとさー、一色じゃん。だから余計に形や長さが目立つ気がする。ボタンか飾りなのかは判らないけど上の方に色のある物付けて、足元よりも目線が上に行くようにするとかはあかんの。そういうごまかし方はない?」

短パン部屋着のくせに言いたい放題の私。どこかで聞きかじったようなことをのたまわってはエセスタイリスト気取りです。そんなエセにブーブー言いつつも従順な妻。「大変なんだよ」と嘆きながらも縫い糸をほどいていく。

スリットが通常になって再び妻が登場。丈はそのままですが先ほどよりも違和感がない。妻は身長があるので長めの丈は似合う方だと思っています。このままの丈でボタンを試してみようと二人して姿見前に移りテープで貼ってはここかそこかと見比べてみる。最終的に二人が納得した箇所にボタンを縫い付けて服が完成しました。妻が着直してクルクル回ってのお披露目で無事終了です。

今回はいい夫婦のつなぎが出来ました。
めでたし、めでたし、おめでたいnoteです。


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