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不安障害持ちが推しのファンミーティングに行くまでのリハビリ記録

タイトルにある通り、不安障害持ちが2年半ぶりの推しのファンミーティングに参加するまでの記録を残します。
とても長くなりましたが、誰かの参考になれば嬉しいです。


私は昨年の秋頃から不安障害のような症状が出始め、
1人で外出したり電車に乗ったりすることが出来ずにいました。

在宅で仕事をしているので日常生活は送れていましたが、
私は根っからのアイドルヲタク。
少しずつ再開されていくコンサートを喜びながらも、
今の精神状態でコンサートなんて行けるはずがない、、、と
推しの現場が決まったわけでもないのに不安になって泣いたりしていました。

そんなこんなで半引きこもり生活を続けていたところ、
ついに私の推しグループのファンミーティングの開催が決定しました。
発表は公演日の2ヶ月前くらいだったと思います。

ついにこの時が来たか、、、と、
楽しみな気持ちと不安な気持ちでぐちゃぐちゃでした。

正直行きたいのか行きたくないのかも分からないような心情でしたが、
コロナ前の私の楽しみといえばコンサートだったし、
2年半ぶりに推しに会えるせっかくのチャンスなので
どうなるか分からないけど申し込みだけはしよう!と申し込んだところ
見事当選。

仲のいい友達と行けることになったので、
もちろん嬉しいけど、不安も大きくなりました。

そこで、ファンミーティング当日を安心して迎えられるように
リハビリのように少しずつ外出したり人混みに行く機会を増やしていきました。

結果、なんとか2日間のファンミーティングを楽しく終えることが出来たので、
不安障害持ちが一歩踏み出せた記録として詳細を残しておきます。


何が怖いのか考えた

そもそも、ファンミーティングに行くにあたって何が不安なのか?を考えてみました。

コンサートなんて、コロナ前には地方会場に1人で行くこともあったくらい、いろんな場所で何十回も経験していることなので
何も怖がることはないはずなのです。

ですが今は、何時間も”すぐに帰れない””家から遠い場所”にいることや、”外出先で体調が悪くなってしまうこと””不安で動悸や体調不良が起きること”への不安があり、コンサートが怖いものになってしまっていました。

さらには、不安障害やパニック障害などについてネットで調べすぎたせいで、人混みや電車などにも不安感を抱いてしまっていました。
振り返ってみれば、人混みは元々好きではないですが人の視線が怖いなどと思ったことは一度もないのに、ネットの見過ぎで”怖いもの”と思い込んでしまっていました。
勝手にネットの情報で不安になるのは本当に良くなかったと思います。

という感じで、コンサートの何が怖くて不安なのか考えた結果、

・すぐに帰れないこと
・自分の精神状態を理解している人(私の場合は親)がそばにいないこと
・大勢の人がいること
・緊張して動悸や体調不良が起きてしまうこと

が不安だと分かりました。

その上で、解決策を考えて、少しでも安心して当日を迎えられるよう計画を立てました。

まず、
・すぐに帰れないこと
・自分の精神状態を理解している人(私の場合は親)がそばにいないこと

このふたつに関しては、
親に会場まで車で送り迎えしてもらい、途中で体調が悪くなってもすぐに帰れるように会場近くで待っていてもらうことにしました。

次に
・大勢の人がいること
に関しては、外出の回数を増やし、人が多いところを避けずに少しずつ慣れていくことにしました。

そして
・緊張して動悸や体調不良が起きてしまうこと
に関しては、薬などを持っていくことはもちろん、
万が一体調が悪くなっても、隣には友達がいるし、コンサート会場にはスタッフもたくさんいるし救護室もあるからすぐに休めるし、
会場近くに親に待機してもらっていればすぐに帰れるから大丈夫。
と、安心材料を少しでも多く持てるようにしました。

不安障害に関しては、不安に少しずつ立ち向かっていって、「大丈夫だった」という経験を積んでいくしかないと、メンタルクリニックの先生も仰っていたので、怖いけど、段階を踏んでリハビリしていくことにしました。

また、心配事の9割は起きないと本で読んだことが大きな安心材料になりました。
心配事の8割は実際には起こりもせず、起きたとしても事前準備で対処できることが多いので、心配事が現実になるのは1割程度のことだそう。
私の心配事というのは、外で具合が悪くなって倒れたらどうしようとか、過去に一度も経験したことのないようなことだし持病もないので、実際に起きる確率は1割よりもさらに低いなと、本を読んで我に帰りました。


第一段階 慣れた場所に1人で出かける

まずは、最寄りの隣駅にある商業施設まで1人で出かけることにしました。

いつもは親と車で向かうのですが、
家から1人で電車で向かい、買い物し、電車で帰宅しました。

不安が強かった際、一度電車に乗れなかったことがあったので
電車に対して恐怖心がありましたが、その日はなんとか成功。

不安と緊張はありましたが、
混雑する時間を避けたこともあって、乗ることが出来ました。


第二段階 1人で映画を見る

次に、1人で映画を見ることに。

映画館は小さなライブ会場のような感じなので、
まさにファンミーティングの練習として映画館を選びました。

長い時間、同じ場所で1人で知らない人に囲まれて過ごすこと
の練習です。

ちょうどいいタイミングで、
TWICEのコンサートのライブビューイングが開催されていたので
それを観にいくことに。

この時が結構大変で、
映画館までは親と車で向かったので平気だったのですが、
会場に着くなり不安がとても大きくなり、
スクリーンに入れずロビーの隅で泣いてしまいました。

過去に映画を見ていて体調が悪くなったことも途中で退出したこともないのに、
1人で最後まで無事に過ごせるか、不安で不安で足が前に出ませんでした。

それでも、ここで諦めたらまた引きこもりに逆戻りだ、それは嫌だ!となんとか踏ん張って
ロビーで親に待っていてもらうことを安心材料にして、
さらに芸人のラジオを聞きながら席につき、始まるまではパズルゲームをし、
最大限に不安から気を逸らすことでなんとか始まるまでの時間を乗り切りました。

コンサートが始まってからは、
TWICEがとにかく可愛いしパフォーマンスも最高だしで
少しずつ緊張がほぐれ、始まって30分後くらいには落ち着いて観れていたと思います。

そして約3時間のコンサートを無事に見終えて、帰宅しました。

始まるまでが一番怖くて、始まってしまえばそこからは少しずつ緊張が解けて心拍数も落ち着いていくようでした。


第三段階 別のアーティストのコンサートへ行く

これがリハビリの最終段階です。
別のアーティストのコンサートに行くことに挑戦しました。

たまたま、母が友達といく予定だったコンサートに
母の友達が行けなくなってしまい、チケットが余ったので
リハビリしろということかなと思い行ってみることに。

当日は母と一緒だったこともあり、
会場の前で足が止まることもなく流れるように入場でき、
緊張する間も無くソワソワした状態で席につきました。

そしてそのまま、過度に緊張することはなくコンサートを楽しむことが出来ました。
隣の席が空席だったのもラッキーでした。

母がいた安心感はかなり大きかったですが、
それでも2年以上ぶりの大きなライブ会場、人混み、大音量のコンサートを
何も問題なく楽しめたのは大きな自信
になりました。

ライブビューイングで一度練習したのも意味があったなと感じたのと、
緊張する間も無く席についたのも逆に良かったと思いました。


最終段階 推しのファンミーティングへ行く

そしてついに、推しのファンミーティング。

前日からソワソワしていましたが、
練習として映画館やライブに行った時に比べて、かなり
不安より楽しみな気持ちが勝っていました。

映画館に行った時はもう行く前から緊張して、行きたいけど行きたくない行きたくない行きたくないみたいな感じだったので
それに比べると本当に気持ちがかなり楽になっていました。

ファンミ会場まではまた親に送ってもらい、
公演中も会場付近で待っていてもらうことに。

会場につき、楽になったとはいえ緊張があったので少し休んで心を落ち着かせてから、
友達と合流し、入場しました。

入場列がすごく混んでいて、人混みの中ゆっくり列を進んでいくのが少ししんどくはありましたが、
緊張する緊張する言いながら、なんとか入場できました。

席についてからは、開演するまで緊張感はありましたが、
飴を舐めたり友達と話したりして気を紛らわせたことで
そこまで心拍数は上がっていなかったと思います。
(最初映画館に行った時は走った後くらいドキドキしました)

そして始まってからは特に問題なく、
2年半ぶりの推しを思う存分楽しむことが出来ました。

2日続けて参加したのですが、
2日目は1日目よりさらに緊張がなくなっていたし、
入場もスムーズに出来たので入るまでは良かったのですが、
座席の前後の幅がかなり狭く、
一度座ったら出るのがなかなかに大変な席で、席についてから少し緊張しました。
ここから動けない、と思うとどうしても緊張してしまうんですよね。

元から飛行機や新幹線も好きじゃなかったので、
これはもうどうしようもない部分ではありますが。

それでも過度には緊張せず、
ファンミ終了まで席で楽しめたので、成長したなと思えました。


以上が、不安障害持ちが推しのファンミーティングに参加するまでのリハビリと本番の記録です。

段階を踏むごとに着実に出来ることが増えているのを実感できて、
少しずつメンタルが上向きになっていくのが嬉しかったです。
休日に私のリハビリに付き合ってくれた両親には本当に感謝しています。

最終的には以前のように
1人で、もしくは友達とライブや旅行を楽しめるようになりたいですが
時間をかけて少しずつ挑戦しようと思います。


今回のこと以外にも、
不安障害の症状が出てから落ち込みっぱなしだったメンタルを回復させるために色々なことに取り組んできて、実際に良くなっているので、
(ある程度まで回復できたから、リハビリにも取り組めました)
実際にやってみて良かったことや参考にした本などもまとめようと思います。


それから私が応援しているグループにも、過去に不安症状で活動を休止したけど、復帰してずっと元気な姿を見せてくれているメンバーがいるのですが
そのメンバーの存在が、私の勇気になっているというか
私なんかの何億倍も体力的にも精神的にも大変な仕事をしている彼が、しっかり休んで回復して、復帰から2年以上経っても休むことなく頑張っているという事実に、勇気づけられています。
とはいえ彼自身もまだ万全な状態ではないと告白していて、それを聞いた時は辛くもありましたが、万全な状態じゃなくてもできることはたくさんあるんだ、こんなに活躍できるんだということにまた勇気をもらったりもしました。
完璧にできなくても、出来ることだけ頑張れればいいのかなと勝手に解釈して、推しが頑張っているんだから私も頑張ろうという気持ちになっています。


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