フェチ的なもの

私はずっと自分にフェチなんてないと思っていた。

もちろん全く無い訳ではなく、匂いフェチくらいならある気がするものの
匂いフェチって趣味読書っていうのと同じくらいのほんとかよ~感があるなと思うし、
腕の血管とか(これもまあまあいる)うなじとか、そのくらいでギリギリフェチ!と言えるニッチさなのかなと思うと、そこまでのものはないな~と思っていた。

フェチって、その時々の好きな人に対してのここが好き!とは違って、こういうところに惹かれる!っていう自分の中の普遍的な好みだと思っている。そう考えると、匂いも別にフェチという程のものでは無く
ずっと視力が良くないので、他の人より嗅覚がちょっといい気がするな~これあれと同じ匂いだ!って当てるのとか、何かうっすら匂いがするのに気付くの早いかも!という程度のもの。フェチというより弱めの特技。

ところで、私は最近職を変えた。

初めての環境で、頻繁に歓迎ランチに誘っていただいたり飲みに行ったりして、自己紹介的に好きな物の話をする機会が増えた。

別に隠してもいないのでアイドルの話をしているが、私が応援しているのは頻繁にテレビに出るようなグループではないので
大体が「知らないなぁ…写真ある?」という反応になる。(写真ある?があればまだいい方で、ふーん…聞いたことないなぁで終わることもある)

そして写真を見せると、かわいいね!どこが好きなの?とか何でこういう(テレビに出てない)アイドルを知ったの?と聞かれる。

その会話を重ねる内に、好きな子によってきっかけは異なるものの、応援する上で結構重視しているところの1つに、文章が好きかどうかがあるなと思った。

昔から、気になるアイドルができると、気になるきっかけは顔だったり声だったり色々あるものの、ライブ動画や曲を聴くより先に
とりあえずはブログを読み漁っていた。

ももクロちゃんや最上もがちゃん、AKBの子たち等、高校生の頃好きになった時には、既にかなりの量ブログのバックナンバーがあったけど、時間をかけて全部読んだ。

今応援している子たちも、気になった時点で存在したブログやnoteを全部読んだ。

もちろん文章が総てとは思っていないけれど、
文章でかなり惹かれることはある。逆に気になってたけど文章で違ったな…と思うこともある。
これは上手い下手ではなく人間性を知りたくて読んでいる。ライブでの高揚したスピーチや、他の媒体などでの対外的なコメントではなく素直な気持ちを知りたいから。(ブログだって素の気持ちとは限らないけれど)

そして、
「ここの職場も女の人多いけど、誰が推しになりそう?」と聞かれた。初めての質問。聞いてきたのは男性の上司なので、自分が選択肢に入らないからこその質問だなと思う。
聞かれた時の場には女性はもう1人で、でもその人っていうのも嘘くさいかな~どうしよ…とかなり迷った。
マスクの下をあまり知らない人もいて
性格だってまだ全然知らない。
歌声も、オフィス向けではないファッションも知らない。
選べないけど、そんなこと言ったらキモいかな…と散々迷った結果、
「うわ~!みなさんに何か文章書いてもらったら決められるんですけどね~」と言った。
(上記のような話も少ししていたので)
「それもう文章フェチじゃん!」と
ちょっと笑ってもらえた。よかった~。

そこから、性格を知っている人同士による、私が誰を推すことになりそうかレコメンドが始まり、とても楽しかった。
まぁ、結局は文章を書いてもらわないと私にも分からないわけですが。

そんなこんなで、20代後半にしてやっと
自分のフェチ的なものを見つけられた気がするよっていう話でした。
(それはそれとして、バチェラーとかで手紙書いてくるタイプの奴は嫌い。あれはせこい。今回の話は、あくまでも会話で伝えることが大事という前提で、そこでは表しきれないような人間性が出てる文章を書く人が好きという話。)

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