ちょっと後悔した話 〜コインランドリーにて〜
今、近所のコインランドリーでこれを書いている。
コインランドリー内でちょっとだけ後悔した出来事が起きたのでそれを記して行こうと思う。
さかのぼること30分前。
洗濯物がたまっていたが、雨が降っていたので近所のコインランドリーに来た。
洗濯物を入れようとコインランドリーの乾燥機の中を覗いたが、7個ある乾燥機のうち6個は他の人の洗濯物が入っていて、残り1つしか空いてなかった。
そしてその1つも、タッチの差で先に来ていた他の人にとられてしまった。
仕方がないので、どれかが空くまで待つことにした。
スマホをいじりながら待っていると、さっき自分とタッチの差で乾燥機をゲットした人が10分ぐらいの間隔を開けて再び小銭を入れていた。
特段不思議なことでもないが、何かちょっとその光景が目についた。
そして、数分後、無事他の乾燥機が空いたので自分の洗濯物を入れて乾燥を始めようとした。
「けっこう今回は洗濯物多いから400円分乾燥するか」という算段をしつつ財布を開くと、500円玉が1枚と100円玉が1枚しかなかった。
その乾燥機は100円玉しか受け付けないタイプのやつだったので、500円玉を両替しようとコインランドリー内にある両替機の前に立った。しかし、、
両替機には「故障中」の文字が
タイミングの悪さを恨みつつ、ちょっとめんどくさいけど、駐車場に自販機があるのでそこでくずせばまあいいかと思い直した。
とりあえず乾燥機には財布の中にあった100円だけを先に投入し、自販機に向かった。
自販機に500円を投入。特に飲みたいものなどなかったが、結局、選ばれたのは綾鷹だった。150円の綾鷹のボタンを押すものの、、、
自販機には「釣り銭切れ」の文字が
うわ、まじかよ!どんだけついてないんだよ!と思ったもののちょっと考えて納得した。
自分と同じようにコインランドリーで小銭がない人が、両替機の故障を見て、近くの自販機でお金をくずそうとしたのだ。だから、釣り銭が切れたのだ。
それに気付いてなぜかちょっとだけ感動した。
しかし、小銭がないという現実は変わらない。
仕方がないので歩いて2分くらいのLAWSONまで行って、もちもちなんちゃらみたいなのを買ってようやく小銭をゲットした。
結局合計で10分くらいのロスか。
さっき100円だけ入れた乾燥機に、手に入れた小銭を投入した。
と、同時にさっきの光景を思い出した。自分とタッチの差で乾燥機をゲットした人が10分くらい間隔を開けて再び小銭を投入していたことを。思い返してみると、たしか彼もコンビニの袋を手にぶら下げていた。
奇しくも自分は彼と全く同じ行動を取っていたわけである。人は自分の行動を自分の意思で決定しているように思えるが、意外と周りの環境に左右されているのだな。
なんてことを考えながら乾燥が終わるのを待っていると、新たな客が入ってきた。
彼は財布の中を覗くと、両替機に向かったが、両替機が故障していることを知ると少し困ったような顔をした。
これは完全に自分と同じムーブを繰り返そうとしている。
たぶん彼はこれからお金をくずそうと近くの自販機に行くがその自販機は釣り銭切れだから近くのLAWSONまでいくハメになるだろう
という予想がついた。だってさっき自分も全く同じ行動をしていたから。じゃあここで自分が彼に自販機が釣り銭切れであることを伝えたら、彼は自販機という過程をすっ飛ばしてそのままLAWSONにいけるから時間を無駄にしなくてすむのでは?とか、でもそれを話してもし変な人扱いされたら困るなとかいう葛藤を繰り返しているうちに彼はコインランドリーから出て行ってしまった。
およそ10分後、彼は帰ってきて案の定コンビニ袋を抱えていた。やっぱりさっき自販機壊れていることを伝えとけばよかったかなーとちょっとだけ後悔したが、仕上がった自分の洗濯物が柔軟剤のものすごいいい匂いがしたのでどうでもよくなった。
おしまい。
近所にある美味しいカレー屋さんに行こうと思います。