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地道な努力では成功しない!? ハッカーと企業家の共通点を盗む本|『時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS』(著:シェーン・スノウ 訳:斎藤栄一郎)
・小さな成功を地道にたくさん積み重ね、大きな成功にたどり着こうとする。 ・自分の実力をひたすら磨き、一人でがんばる。 ・とことん考えた自分のアイデアを自分流に発表する。 ・何事も全力投球。どんな仕事でも「100点」を目指す。 ・どんな環境であっても、すべての案件について個別に努力する。 ・新しい商品やサービスで未知の市場を創る「ファースト・ムーバー」を目指す。 ・人脈を広げようと、いろいろな人とコンタクトを取る。 ・ネットワークができたら、どのような協力をしてもらおうか
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【あなたは大丈夫?】他人の苦しみに快感のサインが出る「モンスター脳」|『ゆがんだ正義感で他人を支配しようとする人』(著:梅谷薫)
「こちらの行動に問題があるわけでもないのに、なぜか理不尽な攻撃を仕掛けてくる」、そんな危険な隣人が増えている……。ストーカーだけではありません。なかなか止むことのないハラスメント、モンスターペアレンツ、モンスタークレーマー……。身に覚えのないことで責められる、誤解を解くこともできず一方的な悪口・ウワサに悩まされる、一言いうと逆ギレされる、息苦しいことが増え安心できる場所がどんどん狭くなっていく……。 この本は、そのような「危険な隣人」がなぜ生まれたのか、そしてそれから身
【150年風俗史】明治からずっと、女子大生には「バカ」でいてほしかった!?|『百年前の私たち 雑書から見る男と女』(著:石原千秋)
2018年に明治維新150周年を迎えます。福沢諭吉は「一身にして二生を経るが如く一人にして両身あるが如し」(『文明論之概略』)と記しましたが、それにならってみれば近代日本はこの150年で三生も四生も経たように思います。 近代に憧れ“坂の上の雲”を追った時代、日清・日露の戦勝(後者は危ういものでしたが)を経て第一次世界大戦で大国となったのが1918年、ちょうど明治維新後50年にあたります。その後、軍国主義、帝国主義の道をひた走った30年弱、そして戦後曲がりなりに民主主義国
あなたはトランプを笑い飛ばせるか?──実は心に響く「放言集」|『ドナルド・トランプ、大いに語る』(編:セス・ミルスタイン 編・訳:講談社)
いよいよアメリカ大統領選挙も最後の山場、テレビ討論を迎えています。ケネディ対ニクソンでケネディに逆転勝利をもたらして以来、一躍注目されるようになったテレビ討論ですが、そこでは政治的主張のやり取りだけでなく、外見的インパクトも重要になっていることは否めません。ケネディが服装でニクソンに勝り、またテレビに不慣れなニクソンの困惑と(怪我の痛みによる)冷や汗が敗北に繋がったといわれています。またブッシュ(息子)とゴアでのゴアのしかめ面やため息がブッシュに好印象を与えたこともよく知
東北を外国人に売り渡して復興? 「経済成長」は誰得か考えてみた|『経済成長神話の終わり 減成長と日本の希望』(著:アンドリュー・J・サター 訳:中村起子)
誰もが疑いもなく望んでいる“経済成長”というもの、これが達成できればすべてが解決できる、といわんばかりです。まるで“ジョーカー”のように変幻自在で万能のように思われているようです。 でもこれは確かなのでしょうか。成長を達成するとその“果実”として、貧困や格差の拡大が本当に解決するのでしょうか。あの名ばかりでまったく実現できない“トリクルダウン”、この嘘にまみれたものと同型のものをこの“成長神話”に感じてしまいます。 サターさんはこう問題を立て直します。 ──もしかした
月給100円、戦前はエグい格差社会! 「戦争歓迎」も納得の民衆史|『「月給百円」サラリーマン 戦前日本の「平和」な生活』(著:岩瀬彰)
“戦前”とはどのような時代だったのか……政治・経済・国際情勢など、いわば大文字とでもいえるような分析・研究は(立脚点の違い、視点の違いはありますが)数多くあります。この本はそのような大文字ではなく、小文字のビビッドな生活情景・環境を、それもサラリーマン生活を中心に描いた世相史、民衆史とも呼べるものだと思います。 この本をなによりユニークにしているのは岩瀬さんが、 ──戦前社会を現在とまったく継続性のない「別世界」扱いにするということは、やはり大きな間違いだろう。「別世界
【宗教と政治】左右など越えた理想国家。優れた保守とは何か? レビュー 政治 野中幸宏|『証言 村上正邦 我、国に裏切られようとも』(著:魚住昭)
──安倍政権は、旧態依然たる経済発展至上主義を掲げるだけでなく、一内閣による憲法解釈の変更で「集団的自衛権」を行使できるとする“解釈改憲”を強行し、国会での優勢を利用して11本の安全保障関連法案を一気に可決しました。これは、同政権の古い歴史認識に鑑みて、中国や韓国などの周辺諸国との軋轢を増し、平和共存の道から遠ざかる可能性を生んでいます。また、同政権は、民主政治が機能不全に陥った時代の日本社会を美化するような主張を行い、真実の報道によって政治をチェックすべき報道機関に対し
【衝撃】戦場生活の24時間──シリア政府軍に銃殺された女性記者の遺作 レビュー 国際 野中幸宏|『世の中への扉 戦争を取材する──子どもたちは何を体験したのか』(著:山本美香)
「シン・ゴジラ」が大ヒットしています。その中でゴジラの防衛出動の仕方がネット上で話題になりました。石破茂さんも自身のブログにこう書いています。 ──「シン・ゴジラ」も映画館で観る機会があったのですが、何故ゴジラの襲来に対して自衛隊に防衛出動が下令されるのか、どうにも理解が出来ませんでした。いくらゴジラが圧倒的な破壊力を有していても、あくまで天変地異的な現象なのであって、「国または国に準ずる組織による我が国に対する急迫不正の武力攻撃」ではないのですから、害獣駆除として災害