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人生旅録 生きているということ

谷川俊太郎さんの「生きる」
私が最近作った動画に母が、「谷川俊太郎みたいだね」ってコメントしてくれて思い出した。小学校のとき、ふたつ上の学年が群読をしていて、とても好きだったなあって。読み返して見たら、ものすごく染みたから、忘れないように書いておこうと思って。

生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみすること
あなたと手をつなぐこと

生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ

生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎてゆくこと

生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ

生きる 谷川俊太郎

 個人的には、ミニスカートだけどうしてもなんか許せない。何回読み返してもそこで、ん?ってなっちゃう。けど、とっても好きなのこの詩。

私にとっては

生きているということ
それはビーチで見る日の出
それは足元で寝てる猫
それはアボカドトースト
それは犬型のゆたんぽ

ファーマーズマーケット
滝の落ちる音
早朝の鳥の大合唱
満月の夜
あなたの首筋の匂い

パンが膨らむということ
自分を見つけるということ
かたつむりははうということ
フラットホワイト
Good day mate how’re ya

うん、こんなかんじ。
ああ生きてるって、思える瞬間に溢れている今の生活が幸せで、いつまでも、こんな瞬間のために生きる人生でありたい
たくさんの大きなことに気を取られる生活に戻っても、どうかちいさな幸せを愛する感覚を忘れませんように


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