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【2005-】文芸創作【#小説 #詩】

なぜ、物書きになりたいと思ったのか?

中学まで部活は剣道部だった。
小学校のスポーツ少年団からずっと剣道部だったが、私は剣道が嫌いだった。どれだけ剣の道を極めようが、銃で打たれたら終わりだと思っていた。
そんなことより、同じ剣道部員のT君をイジる方が楽しかった。わざわざT君をイジるためにグロテスクなイラスト付きで物語風の作品を作り上げた。物語はどんどんエスカレートして、中学生特有の何でもあり状態になってしまったのだが、それもまた楽しかった。
高校になってから、「よし、文芸部にしよう」と思ったのは、剣道で勝とうと練習しているときよりT君をイジる物語を作っているときの方が自分は夢中になれてしかも楽しいことに気づいてしまったからである。時に、私が入部したての頃の文芸部(正確には「文学研究部」)は、典型的な帰宅部サークルであった。キツい練習から解放されて、なおかつ家に早く帰れる自由まで手にした。最高の気分だった。
最高の気分だったのは最初の1年目だけだった。文芸作品をほとんど一作も作らないまま、文学の研究を1ミリもしないままに、あっという間に一年が経過してしまった。
何の成果もなかった。そこにT君がいたらあるいは創作意欲が掻き立てられたかもしれないが、残念なことに高校が違う。
私は初めて、まともな小説、まともな詩の書き方を知らないこと、作品を生み出すクリエイティビティの源泉を自分のうちに未だ開墾していないことに自分で向き合うこととなる。

処女作「プネウマ」

それらの事実と向き合ってから、私が初めて物書きになりたいと思うまで、また処女作を書き下ろすに至るまで、1年半かかった。
様々な小説やコンテンツを貪るように読んで、読んで、読み漁った。
古本屋に足繁く通った。本を買ってはかばんの中身をパンパンにした。
「おたく」になろうとした。文学に関して面白そうなことは何でも知ろうとした。
処女作『プネウマ』は、そんな私自身の自画像でもあった。
本が好きすぎて何万冊もの本に囲まれて寝起きいる主人公の男と、謎に満ちた存在「プネウマ」とのゆるやかな日常を描いた作品である。
文化祭で何か賞を取れたわけではなかったが、高校文化祭でわざわざ「プネウマ」を読んで感激した他校の女子が声を掛けてきてくれたことがあり、控えめに言って金賞をもらうより嬉しかった思い出がある。

その原体験が、私をして
「いずれ小説家として世に作品を発表できる人間になりたい」
と思わしめることとなった。
そして、大学進学後、私は文芸サークルに所属し、精力的に小説を執筆するようになる。

目標・価値・実現方法

目標

  • 物書きとして沢山小説を書く

  • 個人誌を出す

  • 小説家としてデビューする

提供したい価値

  • 面白い読み物を提供したい

これに尽きる。そう考えると、私は純文学というよりはエンタメ作家に近いかもしれない。

実現方法

とにかく納得がいくまで作品を作り続ける、筆を動かし続ける、それしかないように思う。

作品の記録

これまで高校の文芸部・大学の文芸サークルを通して作ってきた冊子は以下の通り。

「蒼 第20号」(表紙を担当)
「蒼 第21号」(小説「プネウマ」

以上が、高校時代に携わった作品。
大学以降の作品は、電子書籍として上梓している。

以上の2作品は、冊子として文学フリマやコミックマーケットにも出品した。
また、epubにはしていないが、長編の官能小説『由美子抄』を上梓して、文学フリマに出品したこともある。

「由美子抄」

イラストを他の人に頼んだ以外は、表紙のデザインから冊子の構成まで私が全て担当した。

経験したこと

  • とにかく、短編から長編まで沢山の小説を自分の好きなように執筆し、上梓した

  • 作品集を個人誌として冊子にまとめる過程でAdobe InDesign CS5の使い方を一通り習熟した

  • また、冊子としてまとめる過程で、「裁ち落とし」「組版」といった印刷業界特有のしきたりについても学ぶきっかけになった

  • 紙の冊子だけでなく電子書籍の作成にもチャレンジした

  • 作品を作って読んでもらい、また他人の作品も読ませてもらうことを通して小説の批評眼も磨かれた

反省したこと

やりたいようにやらさせてもらって満足しているので、反省するところはそこまでない。強いて言うなら、

  • 作家として食べていきたいのか、趣味で文芸創作をしたいのか、今に至るまで自分でもよくわからなくなってしまっていること

くらいかなと思う。

成果

目標達成率

  • 物書きとして沢山小説を書く(100%)

  • 個人誌を出す(100%)

  • 小説家としてデビューする(30%)

総括

小説家としてデビューする最も手っ取り早い方法は賞に応募することだが、未だにそれをしていない。ぶっちゃけ、今はあまりその必要性を感じていない。別に賞を取りたいがために、小説を書いているわけではないからだ。
それよりは、細々と個人誌を出して、自分で自分が作った作品に満足できればそれでいい気がしている。
もちろん、文芸作家として名を馳せてみたいという欲望がないわけではない。ただ、作家として人々に読み継がれることを意識した作品づくりをし続けられるかどうかは、未だに自信がない。
それに、今は小説を書くよりも面白いことが沢山あり過ぎて、正直物書きを最近はしていない。それはそれでいいことだと私は思っているので、とりわけどうにかしようという気持ちもない。

今後の展望

特にないといえば特にない。
単純に、楽しかった。それだけがある。
とりわけ、今だからこそ書きたい小説がある、という訳でもない。
気が向いたらまた書いてみようかな、程度である。
強いていうなら、文芸部時代のような、お互い何か作品を作っていて、お互いがお互いを刺激し合えるような関係性が、社会人になった今でも欲しいな、くらいのことは思ったりする。でも、そういうコミュニティを是が非でも探さなきゃ、くらいの熱意がある訳でもない。
まんず、文芸に関しては、ゆるーく行こうと思う。

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