SOS

「助けて」と言えない私のSOSは

今日も沈んだまま

誰も見つけてくれなかった

もしかしたら拾われなかっただけなのか

似たような救助信号は

海の上にたくさん浮かんでいる

必死に助けを呼ぼうと光ってはみるが

より強い光に消されて

そうしているうちに沈んでいく

それとも周りがそんなSOSに慣れてしまっただけなのか

誰も何も手を差し伸べない

オオカミ少年とはよく言ったもので

虚言癖の虚言は信じてもらえない

病みも同じか

つらく苦しい思いをぶちまける

その裏に「誰か助けて」を込めて

一度目はその光を見つけてくれる人がいる

二度目は光を視認するだけ

三度目は見向きもされない

そうしている間にSOSは埋もれ

消えていく

自己発信ができるガラス板

情報がありふれたガラス板

それを手にした我々は

人の本当の感情を

いくつ拾えているのだろうか

救助信号に気付けているのだろうか

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