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小説「魔法少女ゴパキЖドベボ」2021/06/21(マホウショウジョゴパキドベボ)

アタシ、齬脛 十重匍(ごはぎ とえほ)! 高校一年生! 身長160cm、体重160kgのぽっちゃり系女子! 六月も終いに垂(なんな)んとしているけど、不登校じゃないの! 偉いでしょ! だって、両親が厳し過ぎて、家にいたら殺害されかねないぐらい罵倒されるから、仕方無く学校へ行くの! あ、でも、顔面崩壊してるから、友達はゼロ! 安心してね!


着いた! 校門! 偏差値の低い商業高校だから、柄の悪い先輩が屯してるの……こわ~い!


うわっ、早速近づいてきた! 絡まれる!

「おいゴミデブ。てめえだよ禿げかけの障碍者。金出せや。」

え~ん。ここは、頑張ろっ! アタシ、負けないっ!

「×××落の齬脛 十重匍です。おはようございます。」

あれれ~!? 先輩達、腰を抜かしちゃったゾ!?

「う、うわっ、お、おま──あなたが、ゴパキドベボ……さんでしたか……! 失礼しました……!」

「おいテッちゃん、なーに豚相手にビビってんの?」

「バカ辰子、早よ土下座しろ! あの石化の魔法少女だよ!」

「えっ!? あの、特殊な汗をかなりの長距離飛ばして相手を石化させる魔法をわりと短いスパンで撃てるっていう……!?」

「そ、そうだよ、あやま──

「うわ、ごめ──

 

巖以てあゝ神祗うぬらへの痰と爲さむ初夏の屁

イハホモテアヽアマツカミクニツカミウヌラヘノタントナサムシヨカノヘ


あーあ、自分より容姿の良い奴を全員殺そうと思うと、結局、人類を全員ぶっ殺すことになるのか。

 


疲れるね。生きるって。


 

 死ね美女。異性に媚びるのは勝手だけど、酸素吸うなや。

 


殺すのめんどいから、モテる奴、全員自発的に死ねよ~。

   

 

 

 

 

 私は、校門をくぐる際に、うんちをした。


  

 

 



お前も石像にしてやろうか。





              〈了〉


非おむろ「魔法少女ゴパキЖドベボ」

(小説)2021/06/21


 


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