見出し画像

働きなおす

33歳になりました。わーい、ゾロ目!

IT系大企業で正社員として働くのも、累計5年目。新卒で入って、出戻ったので「累計」です。そのあたりは、こちらの記事にて。

いま感じていること

さて、35歳が近づき、学生生活が終わってから干支が一周したいま「そろそろ社会人1周目を終えて、仕事人生をガラリと変えてみたい」という気持ちが湧いてきています。まだ「ぐつっ」くらいの、鍋の中で小さい泡がぷくぷく上がってきているくらいのものですが。

いずれ気持ちが沸騰してくる、そのときに備えて。懐かしいひと、初めましての人。33歳の1年間は、色々なひとから

「仕事人生をガラリと変えた瞬間」

について直接、じっくりと、お話を聞いてみたいです。まだ湧き立てで不安定な今だからこそ、さまざまな刺激を吸収していきたい。

なぜ今の環境から飛び出す必要があるのか?

今日も朝から、こう自分自身に問いかけています。誕生日の次の日から、おだやかではないですね(笑)

何を隠そう、わたしはいま、とても恵まれています。精神疾患を経験し、2年に1度くらい不安障害が再発し数日休んでいるような状況のなか、正社員として雇い続けてもらい、給料も同世代の平均以上、そして、ほとんど残業がありません。ありがたや。

フリーランスチーム「inble&nonble」もおかげさまで好調で、おもな仕事であるWEB制作の受注は、今年10件を初めて超えそうです。また、10年以上続けてきたNPOでのプロボノも、紹介でご縁が広がり、システム導入や寄付戦略の設計、キャンペーンの進行管理など、さまざまな面から携わらせてもらっています。ありがたや、ふたたび。

わたし自身、こんなありがたい状況の中で「ぐつっ」と、変化したいという感情が湧いてきたことに、戸惑いました。夫婦で会話し、2人が健康で、毎日笑顔で過ごせるようにと、選んで掴んだ ”安定” した仕事バランス。そこからなぜ、飛び出す必要があるのかと。

半年ほど、その理由を、わたしの気持ちの根っこを、探っていました。海の中で、手で水をかき分けながら、潜って、もぐって、海底に微かに見える、ひときわ輝く石を掴もうとするように。

そうして、手の中にたしかな感触で残ったシンプルな答えは

「やりたい」で動きたい。「できたね!」って、みんなで一緒に喜びたい

というものでした。

大きな組織で感じる、むなしさ

冒頭にも書きましたが、わたしがいま正社員として働いているのは、IT系の大手企業です。部署だけでも100人はいる、大きな組織。新卒で入社してから、一度辞めたり、戻ったあとも異動があったりと仕事は変わっていますが、等しく、どこにいてもずっと感じていることがあります。それは

「やりたくない」「現状を変えたくない」ハリネズミたちと戦い、調整し説得することに、仕事時間の大半を持っていかれている

ということです。ハリネズミたちは多くの場合、チームやサービスを長く守ってきているリーダー格です。外部要因から身を挺して守りつづけたからこそ、いまもチームやサービスが生き続けている。そんな側面を感じることも多いです。

彼ら彼女らが悪かったり、嫌いだったりするわけではありません。ただ、なぜやるのかを説明し、説得し、なんとか実現にこぎつけたとき、彼らが喜んでいることは、ほとんどない。それが、とてもつらい。なんのために、わたしは成し遂げたのだろうと、空しくなってしまうのです。

もちろん、「やりたい」と考えた人がいるから始まったわけなので、一緒に実現を喜んでくれる人たちもいます。評価もしてもらえます。しかし、ハリネズミたちとの間には確実に、溝があります。

「やりたい」が一致する人たち、同じビジョンを描いて進んでいける人たちも、もちろん社内にはいます。しかし、部署もチームも、みんなバラバラで、目の前の仕事を一緒に進めることは叶いません。

役職を目指すか、プロジェクトを転々とするか、はたまた…

さて、困りました。この状況、どう解決できるのか。1つの方法は、わたしが人事権を持つほどに偉くなることでしょう。同じ目線で働ける人たちをチームに配置すれば、万事解決。もしくは、ハリネズミたちと戦わずに、「やりたい」で動くチームに、プロジェクト単位で複数関わる、いわゆる兼務を増やしていく方法もありそうです。社内でもこういう人、たまに見かけます。

実際に、これらのキャリアについて、上司から提案もされ始めています。ありがたや、The Third。本当に、今の上司には、身に余るような評価をいただいています。感謝しかありません。

…でも、なんかこう、もっとシンプルにいかない?と思っちゃったのです。

思いで集まる、コミュニティのような組織で働きたい

「コミュニティのような組織」って、日本語として間違っているような、むずがゆいような感じもしますが、今はムヒでも塗って、忘れましょう。

ずっと感じていたむなしさと、やっと手に入れた安定した仕事バランスから飛び出したくなる感情の理由に耳を傾けてみた結果、ここに行きつきました。

誰かが「やりたい」と言う。わたしが動く。他の誰かが「やりたくない」「なんでやる必要があるの?」と抵抗する。そこから説得が始まる…

順番がおかしいんだということに、ようやく気づきました。

どうしたいのか、なにを目指したいのかを一緒に考え、話し合う。みんなで同じ方向を向くことができるビジョンを見つける。見つけたら、まずは動いてみる。そのうちメンバーの誰かが「これやりたい!」と言い始めたら「やってみよう」と一緒に動き、結果が出るまでやってみる。

わたしが求めている関わりは、こういうものだったことを、思い出しました。まず対話。同じ方向を向けるまで、とにかく、話す。そこから始めたい。学生時代は対話ワークショップにあれだけ顔を出していたのに、ここ数年、忘れていました。いかんいかん。ハリネズミがいるなら、なんでそんなにハリを向けているのか、なにを守ろうとしているのか、それを聞き出せるようにゆっくりじっくり、問いかけてみればいいんだ。

ふー、よかった。

33歳。もう1度、働きなおしてみます

今の組織を飛び出すかどうかが問題ではないな、ということにも気づきました。もう1度、まず対話、を諦めずにやってみる。そうしたら、環境は同じでも、見える景色は変わるかもしれません。

でも、先ほど書いたような「コミュニティのような組織」を見つけて、別の環境で働きなおしてみる、ということにも、やっぱり興味は残っています。こういう社会がいいと思うんですよねー。だよねー!うちこんな仕事しててさ。え、よくないっすかそれ。一緒に働いてみる?…そんな対話から始まる次の仕事人生も、楽しそうです。

ということで、冒頭に戻りますが、

「仕事人生をガラリと変えた瞬間」

について直接、じっくりとお話を聞かせていただける方、募集しています。何人かは思い浮かんでいるので、お声がけしますね(笑)

さいごに。ちょっとご紹介を。

わたしがずっとお世話になっている、京都の社団法人「Release;」。彼らが、そしていま、世界中の人たちが呼びかけている「Community Based Economy」というものがあります。

Release;やRelease;に関わる企業や人たちがずっと体現してきたことなんですが、ここに記されていることに、わたしはとても共感しています。

賛同する個人の方からの「Agree!」をサイト内で募集しているので、関心のある方は、ぜひ一度、覗いてみてくださいね。

長文、失礼しました。またお会いできる日まで。


”大切にしたいことを大切にできること”を支援するフリーランスチーム「インブルとノンブル」として、WEB制作やプロマネをしています。いただいたサポートは、前に進もうと働く人たちの”休憩所”として不定期に開いている場「mochi.」の運営に使わせていただきます。