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【エッセイ】奇跡of奇跡の悲しみ

はじめに

みなさん、こんにちはSawaです。
お元気でしょうか?

例年より遅い桜の開花と連続の雨…今年度も始まりました…
季節の境目の体調管理に気をつけて、頑張りましょう。

今回はエッセイ、ということでSawaの中学生時代のエピソードを一つ紹介します。

なまえ

みなさんは、名前に興味を持つことあります?わたし?…ある!
特に学生時代、春のクラス発表の初日は緊張とワクワクでいっぱいでした。最初に目に飛び込んでくるのは、人の見た目ではなく、「名前」です。どんな子なんだろう?なんて読むんだろう?男の子?それとも女の子?
そこから色々な関係ができる。

嘘だろ

はい、見出しの通り衝撃な名前をもつ女の子がいました。
それは……

わたしとおんなじ名前!!!!!!!!(漢字表記も一緒)
ちょっと待て、しかも可愛いではないか!!!

なんだって!同じ幼稚園だった?
(後から思い出したが、なにせ2歳児の記憶は、曇りガラスよりもぼんやりしている)
なぜ母上は笑っているんだ!笑うな!あんたがつけた名前だろ!!

2週間後…

なぜおんなじ部活に入部してるんだよSawa!!!!(一方のSawaに向かって声帯なしで叫ぶもう一方のSawa)
(本名ではありません、仮名ですが、このまま使います。)

1年後…

いや、だからなぜ同じ名前のコンビでダブルス組むことになったんだよ笑
(卓球部でした)

はい、ここまでくるともう奇跡というか誰かわたしに試練を課しているとしか思えません。運命とは不思議です。

大人になれば、ある程度関わる人数が増え、名前だけではなく内面やその人の仕草でその人の枠組みのようなものを作ります。しかし中学生はその積み重ねがありません。同じ名前の人間がいると、周囲は2人に何かしらの優劣をつけたがります。仕方がありません。「だって面白いんだもん。マジでウケる」と部活の同級生は鼻を鳴らして笑っていました。

ざわめきの中で讃えられるSawa

そんなこんなでわたしももう一方のSawaも部活を続けていました。

ある地方の大会でダブルスで出場することになり、お互い地元の市ではシングルス部門でそこそこ強かったため(と言っても全国レベルではありません)、タブルスでも入賞してしまいました。

マイク持った協会の偉い人「表彰状」…

全試合が終わり、部門や団体ごとで表彰状が手渡されます。

わたしたちの出番がきました。前に進みでます。

「表彰状…女子ダブルス…〇〇Sawa?…◇◇Sawa?…殿

クエスチョンマークをつけるな笑 合っとるんだよ怒 信じろよ!!!

しかもお客さんもざわざわ。ざわざわしていないのは本人達と同じ中学校の関係者だけです。

わたしは悲しくなりました。ざわめかれたからではありません。世間とはいかに狭いのか、そしてもう一方のSawaは、なぜこうも同じ名前にもかかわらず、可愛らしく己の名前に一寸の疑問を持っていないのか。わたしだけが損をしている気分になりました。それが思春期の心にちくっと痛んだのです。

終わりに

流行りや当時の傾向で漢字や読み方にある一定の人気があるものはあります。名前に縛られることは、無意味です。しかし、他人の名前をいぶかり、自身の名前に自身をなくすあるいは不便におもうことは、一つの成長の一途ではないかと思います。

と言ってますが、もし万が一作家としてデビューするにあたり、本名をペンネームにつかうということは一生ないでしょう

成長は、事実を変える錬金術ではありません。


では、また。




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