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あまちゃん…de妄想 ⑨

あまちゃん東京編は
OK牧場の葛藤…?


OK牧場だってさ…    ガッツ石松の…?


映画『潮騒のメモリー』のリメイク版の試写を観て、涙する太巻社長…

鬼の目にも涙…?

あまちゃん東京編の最重要人物
荒巻太一。

この男ほど
真意が読みにくい人物はいない…


41位以下は、解雇


映画『潮騒のメモリー』リメイク版の案を、無頼鮨で話し合う太巻と鈴鹿ひろ美。

その会話を立ち聞きした種市は、こっそりアキに電話するが…

アキは携帯を、春子に取りあげられる。

春子「南部ダイバー? ヒロインは誰がやるの?」

吐きそうな種市

お、おぉ、おお~っ、…

春子「オーディション?」

太巻は、小野寺薫子をヒロインとして起用したいが、カナヅチの小野寺の巣潜りの吹替えとして、アキを使おうとした。

なんと春子のみならず、娘のアキにまで影武者を…

悪いようには、しないから…


スリーJプロダクションの営業になった水口に、そう言い残して純喫茶アイドルを出た太巻。

悪いようにはしないって
悪い奴のセリフだよね…


店主の甲斐さんが言うとおりだ、と思った。

しかし太巻のやる事は、なぜかみんなオウンゴールばかりだ。

遡れば、ミズタクを北三陸へ派遣したところから。


おらもアイドルになりてぇ


アキは、GMTメンバーに入ったが、太巻は、ようやくアキの母親が天野春子であることを知り、カタカタ震える…

天野春子が、自分に復讐するために、娘のアキを送り込んだと疑っているが、その種を蒔いたのは太巻自身だ。

太巻は、知られたくない秘密の火種であるアキを、排除しようと画策するが、とうとうGMTのデビューを中止にしようとした太巻に、アキが噛みつく。


中止って

どういう事ですか?


母のせいですか?
天野春子の娘だからですか? 私が

そうやって先延ばしにして
おらがママみたいにあきらめるの
待ってんですか?


太巻は、躊躇なく言う

そうだ


アキと水口を社長室に入れる

「めんどうくさいから、全部話そう。
何を隠そう『潮騒のメモリー』を歌ったのは、天野春子だ。
このことは、鈴鹿ひろ美も知らない…絶対口外するなよ。しゃべったら…」

机の引き出しを開ける太巻🔫?

ハンガーを手に、振り上げるミズタク

武田鉄矢か?


(※『刑事物語』視てなかったけど、ハンガーでヌンチャクみたいなことやってたのだけは覚えている。あと『少女に何が起こったか』も視てないから「薄汚ねぇシンデレラが」の意味が理解できなかった。視聴者の何割ぐらいが理解できただろう?)

たくちゃん
私を置いて行っちゃうの?

と、凶器(ウニ採り器具)を持つ美寿々には、無抵抗だったミズタクなのに…

水口は、太巻を信用していない証拠?

透明なガラス貼りだけど、声は聞こえない、太巻の秘密主義を象徴するような社長室。

アキに渡した〝春子の手紙〟には、鈴鹿ひろ美の歌の影武者の件には、触れていなかったはず…

太巻が〝春子〟に気付くのも、時間の問題だから。ただ、それまでアキの活動が続いていればの話…

結局、太巻自らに〝秘密の暴露〟をさせることになった。

春子の〝太巻オウンゴール作戦〟
成功か?

しかし、当然アキへの圧力が強まる。

夜、アキの前に若い春子の幽霊?
が現れる。

あいつ、ちっちゃいよね。
細巻…アハハハ


次は、静午前(夜何時だろうか?)
いや静御前(鈴鹿ひろ美)

とうとうみつけたわよ


春子からの電話で
〝ホラー悪夢〟が覚める。

お、お、おっ、おっ

春子「あんたオットセイなの?」

アキ「おっかねぇ夢見た…」

春子「あんた疲れてんじゃないの?」

アキ「事務所、クビになっちゃったんだ、太巻さんに嫌われて…、ママ…、もう帰っていい? いいよね?」

ダメよ


満を持しての春子登場だ。

GMTデビュー曲『地元に帰ろう』の太巻マジック音源CDを聞いた春子は、さっそく「見つけてこわそう💣」と、殴り込み…

なんて器がちっちゃいの?

普通にやって

普通に売れるもん

作んなさいよ!?



悪夢は、正夢だったんだ…😱💦


「あいつ、ちっちゃいよね」は、アキの潜在意識であるが…

「帰るよ」と春子に手を引かれるアキだが、けじめとして、自分の意思を表わす。

もともとおら
40位の繰り上げ当選だ
おらの代りなんて、なんぼでもいるべ

GMTのデビューは
取り消さねえでけろ


と、水口に土下座する。

アキのこういうところは、春子よりもはるかに大人だ。

「おらもアイドルになりてぇ」のはもちろんだが、GMTのメンバーとの友情が、東京でのアキを支えていたのだろう。

そこは袖ケ浜の海女クラブのように、温かい絆で結ばれていた。

『国民投票』の競争心から、しおりとアユミに誤解が生じたりしたが、解消すれば、より一層絆が深まった。

地方出身者同士だからかもしれないが、東京嫌いだったアキにも、強くなるきっかけをくれたのだろう。

OK牧場…?


ところで、フランクリン・アーンストの『OK牧場』という人間関係のパターンみたいなものを発見したのだが、御存じだろうか?

それは田の字に、4分割されたマスに、区分けされている。


①一緒にやっていく
I am OK ,You are OK
(健康な立場)

②排除する
I am OK , You are not OK
(偏執的・被害妄想的な立場)

③***からの逃避
I am not OK , You are OK
(憂鬱な立場)

④行き止まり
I am not OK , You are not OK
(不毛な立場)

wikipedia『交流分析』より
①~④の順番は、諸説あるみたいです。

①は、まさにGMTメンバーの友情や、温かい人情で結ばれた北三陸の人々だろうか?

②は、太巻式の人事だろう。
(決して特殊なものではないが)

③は、GMTを辞める時に、ミズタクに土下座したアキだろうか?自己犠牲を美化するわけではないが、日本的な謙譲の美徳を感じてしまった。

④自らGMTをクビになるトリガーを引いた、春子とアキだろうか。


しかし、憂鬱な立場のアキを
激励する南部ダイバーに泣ける

海の底さいる天野に


空気送りこむのは


ずぶんしかいねえべ


なして、なして今日に限って
そんなにやさしいんだ…


これは『あまちゃん』名言のなかでも、特筆すべき名言だろう。

種市とアキにしか通じない比喩だからこそ、より心に沁みる。

アイドルの
『脱コード化』?…


たしかにアキが種市に惚れ直すのもわかるが、『アメ女』の〝恋愛禁止〟から解かれたアキは、独立したスリーJプロダクションでも再び〝恋愛禁止〟に「コード化」される…

種市とアキの接近を嗅ぎ付けたミズタクは、無頼鮨の裏手へ種市を呼び出す。

そしてアキの土下座に影響されたのか
ミズタクも…

このとおりだ!


何も言わずに

アキちゃんから、手を引いてくれ。



ところが

やおら壁ドンで恫喝…


交際発覚、お相手は
一歳年上の一般男性

予備校のCMは打ち切られ
違約金を払わされ
当然映画のヒロインの話も立ち消え

あぁ、大損害だぜ

一般男性

いっぱ~んだんせ~

るぱ~んさんせ~


「ぱ~」と伸ばすところに、酔ってる感出てるが、太巻にも似てきてないか?

これがホントの細巻?

ミズタクのアキへの純な想いを見ていると、映画『探偵物語』を想起させるが、それを達観している鈴鹿ひろ美が、より複雑なオマージュ感を醸し立てる。

ライバルはルパン三世?
(マニアックすぎて、着いていけない…)

水口さん、泣いてんのが?
うるさい、もっと泣くぞ


ところで『コード化』と唐突に書いてしまったが、これはDG(ドゥルーズ・ガタリ)の『アンチオイディプス』に出てくる用語らしい。

人間の自然な欲求や、「好き」の感情を、外から規制するもの(法律とか権力とか)をDGは、コード化と呼んだ。


それは〝力〟を持つ者が、人々を意のままにコントロールするためのルールのことではないのか?

〝作られた需要〟に、消費者を誘導できれば、より効率的なコマース(需要供給システム)を構築できる。

その〝作られた需要〟のメタファーが〝アイドル〟ではないのか?

しかし、時代が〝多様性〟の方向へ動いているなか、アイドルも多様化してゆかなければならない。

そんな時流のなかで、太巻も試行錯誤していたのだろう。

ところで、太巻がリメーク『潮騒のメモリー』を観て、涙を流したり、主役を選ぶのに、〝天野春子〟と言い間違えたりしたのは、なぜだろう?

天野春子に惚れた男…

大吉、正宗、それに

もう一人いたとしたら…

太巻…?

「貪るような接吻」シーンに悩むアキに
鈴鹿ひろ美は言った。

正直に生きるのをやめたの…

この本(台本)に書いてあるとおりに
生きる事にしたの

私にとって嘘か本当かなんて
どっちでもいい…


プロになるためには
「嫌い」なものも飲まなければならない。

それが、鈴鹿スペシャル?

あ"あぁ~~~っ



太巻と鈴鹿は、同居していると言うが、誰からもそのようには見られなかった。

二人は、業界のプロに徹したビジネスパートナーなのだ。

嘘か本当かなんてどっちでもいい


春子やアキのような純心な女性を『需要と供給』の「薄汚ねぇ世界」で汚したくなかった、と言ったら勘繰り過ぎだろうか?

しかし、本気採りの動画を視た太巻は

これ視てたら、なんか
切なくなっちゃって

商売人になりきれない
もう一人の自分が
天野を推したがってる


これが、オウンゴールにはまる
太巻の本心かもしれない。

それは、歳を重ねて涙腺が太くなっただけなのか、あるいは変化してきた時流を、アキや春子から感じ取っているのか?

もう10年も前のドラマだが、時流は既に「好きを貫く」方向に動き出していることを示唆していたのだろうか?

力関係や需要と供給に縛られない
アイドルの『脱コード化』を…



ー 荒野に立つ ー


荒野とは、荒れてはいるけれど
柵で囲まれていない大地


それは、どこへでも進む自由
を象徴しているようだ




ご参考までに…