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株式相場見通し(2020年6月15日 日経平均)

投資判断をする上で見ておくべき指標
(1)一目均衡表
(2)MACD
(3)RSI
(4)出来高

の4つから株式相場を見てみましょう。

ここでは日経平均株価について検証していきます。

2020年の日経平均株価の動き

日経平均株価は、今年1月17日に高値24,115円95銭をつけ、その後は23,000円台での推移が続いていました。

その後3月に入り、新型コロナウイルス感染拡大が深刻になったことから株価は急落、3月19日には16,358円19銭の安値をつけました。

その後、各国から大型の財政政策及び金融政策が相次いで打ち出されたことから、景気及び企業業績の回復期待が高まり、株価は急反発に転じ、4月30日には日経平均2万円台を回復しました。

その後も大規模な経済刺激策に伴う余剰資金が株式市場に流入したことも相まって、6月8日には23,000円台に突入する動きとなりました。

足元では急ピッチでの株価上昇に対する警戒感や米国株式の下落、新型コロナウイルスの第2波の到来への警戒感などもあり反落、6月15日は774円安と大幅な下げとなりました。
その結果、6月15日終値では21,530円95銭という水準となっています。

今後の日経平均株価の方向性について

【日経平均株価推移 2019年12月~】

日経平均

上図の通り、一目均衡表上では依然日足は先行スパンの雲の上に位置しており、相場の地合いは崩れてはいません。
しかし一方で、日足は基準線のレベルにまで下がってきており、さらに転換線が横這いから下向きに転じており、今後基準線を上から下に抜けようとしている気配が感じられます。

次に MACD を見てみましょう。
上図のチャートでは、 MACD シグナル線に対して MACD が上から下に交差デッドクロスしており売りシグナルが点灯しています。

次に RSI を見てみましょう。
上図のチャートでは、 RSI は一時80近辺まで上昇し、買われ過ぎの水準にありましたが、直近の下げに伴い、現在 RSI は 53と中立ゾーンに入ってきています。

出来高については、この連日の下げ局面を含め、特に目立った動きは見られません。

次に日本取引所グループ (JPX) が日々発表している裁定取引の状況について見てみましょう。

裁定ポジション

6月11日現在の裁定取引に係る現物ポジションは、売りポジションが8億9,651万株に対して、買いポジションが2億4,383万株と現物売りポジションが超過している状態となっています。

6月12日がメジャー SQ でしたので、当限に係るポジションは清算された形となっていますが、翌限以降についても、売りポジションが5億3,701万株に対して、買いポジションは2,639万株と大幅に売りポジションが超過している状態です。

このことは今後潜在的な株式買い戻し圧力があるということを意味しています。

以上、日経平均株価についてまとめると、次のようになります。

(1)一目均衡表では、株価は依然買い局面にあります。しかし転換線が下降に転じ、トレンドが転換する兆候も見受けられます。
(2)MACD については、シグナル線とデッドクロスして、売りシグナルが点灯しました。
(3)RSI については、現在は中立ゾーンに入っています。
(4)出来高は特筆すべきものはありませんが、裁定取引に係る現物ポジションは売り(ショート)に傾いており、今後の買い戻し圧力が存在しています。

このように、強弱両材料がある中、 上図の上下の水平線に挟まれたレンジ相場となるのではと見ています。

レンジの下値は、4月の抵抗線であり、5月の支持線となっている20,500円ライン、上値は6月高値の23,185円。

新たな相場を動かす材料が出現するまではこのレンジで推移していくものと見ています。

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