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大阪カジノ・IR計画の課題と、直接是非を問うことの意義について

大阪で進むカジノ・IR整備計画

前堺市議会議員の野村ともあきです。
大阪にカジノを含む統合型リゾート(IR)を整備する計画がひたひたと進んでいます。

去る4月27日には、整備のための計画書が大阪府・市から国に提出されました。今後、国の審査を経て整備計画が認可されれば、日本で初めてとなるカジノが大阪に設置されることとなります。認可の時期は今秋以降と見込まれています。

本整備計画は、策定段階から多くの疑義や深刻な課題が指摘されてきましたが、カジノ・IR推進派が過半数を占める大阪府・市の両議会でそのまま可決・承認されてしまいました。

認可のための最大の障壁であった議会議決を乗り切ったことで、大阪カジノ・IR計画は大きく進むこととなりました。
大変、憂慮すべき状況です。

大阪カジノ・IR整備計画の課題

大阪カジノ・IRの問題点については、これまで私もかなりの字数を割いて繰り返し述べてきました。
詳細はこちらの「非公式ブログ」などをご覧いただきたいと思いますが、ごく簡潔に大阪カジノ・IRの課題を整理すると以下の4点に集約されます。

  1. カジノ事業者と大阪府市との契約条件が著しく不平等で、とてつもない額の税金(公金)が青天井で費やされる恐れがあるにもかかわらず、契約の経緯が極めて不透明で疑義があること。

  2. カジノ経営、夢洲整備、大阪市港湾公営事業などの計画がどれも荒唐無稽と言って良いほどの数字で糊塗されており、このまま進めるには重大な瑕疵があること。

  3. 立地予定の夢洲は本来廃棄物の処分場であり、そもそも集客を目的とした土地ではなく、土壌汚染、地盤沈下、災害などの面において致命的なリスクを抱えていること。

  4. カジノの主要客が当初想定していた外国人観光客から日本人へと変更され、「地域に金を呼び込む」計画が「地域から金をむしり取る」計画へと変容していること。

以上に加え、そもそも賭博自体が他人の不幸の上に成り立つものであり、政府や事業者自身がギャンブル依存症による社会的弊害を認めている事業を、地方行政が巨額の税金を使って整備することに倫理的、道義的な意義を認められるかという、「カジノ政策そのもの」への疑問もあります。

大阪カジノの契約期間は驚くべきことに「65年間」と定められており、さらなる延長も可能となっています。
このままでは本当に、大袈裟ではなく、大阪は「100年先」の未来にまで禍根を残す致命的な傷を負うことになり兼ねません。
本当にこのまま大阪カジノ計画を進めて良いのか、すべての府民は一度冷静になって考えるべきです。

「大阪カジノ整備の是非を問う住民投票」を求める署名運動について

現在、カジノの整備に対しては多くの「反対」の声があり、整備の是非を問う住民投票を求める署名運動が行われております。

しかし現状、これほど重大な問題であるにも関わらず、(大阪市の廃止の是非を問う住民投票のような)社会全体を巻き込む運動には発展していません。
『真実』がきちんと伝わっていないことに忸怩たる思いがします。

その要因は、署名運動が一部の左派による「政治活動」と見られていることと、保守派の中心である自民党大阪府連のカジノ計画に対する賛否が定まっていないことにあるのではないでしょうか。

しかし、この「大阪カジノ計画」への賛否は、支持政党によって左右されるものでもありませんし、思想信条によって決まるものでもありません。

是非とも勘違いしないでいただきたいのは、この署名運動は「カジノそのものへの賛否」を問うものではありません。
この署名は「カジノの是非を問う住民投票を求めるもの」であり、納税者である我々とカジノ事業者との契約の問題=税金の使われ方に対して、住民の意思を示すためのものです。

先の「大阪市廃止の是非を問う住民投票」においても、普段は維新を支持していた多くの方々が、最後の最後に反対票を投じました。
同様に、「大阪カジノ計画を進めるかどうか」は私たちの「生活」に関わる問題であると言えます。

前述したように、本計画には容認し難い課題が存在します。
「非現実的な計画に基づくカジノ事業者との極めて不平等な契約に、私たちの巨額の税金を投入して良いか」
問われているのはこの一点です。

大阪カジノの是非は「みんな」で決める

署名運動の期間はあと3週間ほどしかありませんが、残りの期間中、私はこの運動を全力で後押ししたいと考えています。
私は「大阪のカジノ・IR計画」にはもちろん反対ですし、カジノそのものも日本には不要だと考えています。

しかし、カジノを認めている方々の価値観や経済政策的な志向までをも否定するつもりはありません。また事業上のしがらみなどからカジノに反対できない立場の方もおられるでしょう。
であるからこそ、大阪カジノの整備に対し、住民一人ひとりが直接賛否を示すことのできる「住民投票」が絶対に必要であると考えるのです。

大阪カジノの是非を、私たち「みんな」で決めるために、住民投票を実現させましょう。

署名を直接いただける方はもちろん、署名を集める受任者になっていただける方がいらっしゃったら、是非とも私までご連絡をください。

また運動のための街頭活動や集会、執筆などで、カジノ・IR計画や住民投票について説明する機会があれば、呼んでいただければ大阪府下どちらへでも伺います。
私は現在、政党に所属しておりませんので、住民投票の実施に賛同される方々であれば党派や組織なども問いません。
もちろんフラットに「カジノ問題」について解説せよ、ということであれば、賛否両論でご説明させていただきます。

その他、(あまりスキルはありませんが)チラシなどの広報物の作成をお手伝いすることも可能ですので、遠慮なくお声がけいただければと思います。

今後の活動の告知など

早速ですが、ゴールデンウィーク最終日の5月8日(日曜日)にもご依頼をいただき、下記の堺市内3か所で街頭署名運動演説を行うことになっております。

5月8日(日曜日)
15:00~15:30 南海高野線 堺東駅前
15:45~16:15 地下鉄御堂筋線 新金岡駅前ロータリー
16:45~17:15 泉北高速鉄道 泉ヶ丘駅

是非、住民投票の実施にご賛同いただける方、またカジノについて詳しく知りたいという方などをお誘いいただき、ご来場いただければ幸いに存じます。

また、今後の活動を展開する上でロゴとバナーを作成いたしました(私の手弁当による自作ロゴです)。
下記バナーは、意匠の意図を改変しない限り、自由にお使いいただいて結構です。事前事後のご連絡等も不要です。
ベクターデータ(AIデータ)がご入用の方には提供いたします。
一人でも多くの方々に、この運動の意義が伝わることを願っています。

なお、すべてのお問い合わせ、ご連絡は下記、公式サイトのフォームからお送りください。

大阪の未来のために、ともに力を尽くしましょう。

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