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【営業Mgr向け】CRM/SFAの記録・活用をチームに根付かせる3つのコツ

SalesforceやHubSpot、SensesなどのCRM/SFAの導入が進んでいる昨今ですが実際の定着率は20%に満たないと言われています。

私自身も規模・業界問わず営業組織のCRMの状況を見させてもらうことが多いですが、体感としては10-20%ぐらいのイメージです。

定着率と言っても様々な段階があるので細かい定義は割愛しますが、私の中では「売上につながる記録・計画・分析・実行」ができていれば定着している言ってもいいかなと思っています。

その中で一番躓きやすいのが記録です。

「営業メンバーが全然入力してくれない・・」

「お客さんの対応が忙しくて記録する時間が全然ない・・」

みたいな声をよくお聞きします。

ではなぜ記録が進まないのかを私なりに紐解いていきたいと思います。


大前提としてなぜCRMの記録が進まないのか?

前提条件としてそもそも進みにくいパターンが2つあります。

・CRMを導入する際に目的が明確でない

・導入する推進者が不在(もしくは忙しくて推進できていない)

DX進めなきゃ、とりあえずCRM入れとこ!みたいな感じで導入する企業も結構あります。

そもそも何が目的でどういう課題を解決したいかがないとかなりの確率で形骸化します。

企業ごとの攻め方を明確にしたいのか、営業メンバーごとのプロセスの数字を可視化して課題を抽出したいのかなど。

また結構な覚悟を持ってやることが必要なので推進する人がいないと進みません。

それでは上記の前提が整っている前提でCRMの記録・活用を根付かせるコツを3つお伝えします。


①データを可視化しアウトプットや示唆を営業メンバーに提示すること

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これはCRMを導入した目的とも通じる部分があるのですが、CRMに入力した記録がどのように可視化されどう分析できるか、どうアクションが変わるかというのが見えることがものすごく重要です。

たとえば、わかりやすいものでいくと

・メンバーごとのTEL数、面談数、案件化数などのKPIの予実の可視化

・案件フェーズごとの移行率や滞留日数

・受注、失注理由のカテゴライズと分析

これらをスコアボードのような形でどういう傾向があるか、どこに余地があるかを示すことで記録して意味があったとメンバーは思います。

メンバーごとのKPIの予実の可視化に関していうと、売れている人と売れていない人の差は何なのか、どういう傾向があるのかをマネージャーが分析しメンバーに提示することによりアクションが変わります。

例えばAさんは面談している担当者の役職が課長以下ばかりなのに対しBさんは部長以上に行っている率が高いので受注率が高くなっているという結果があるのであれば決裁者面談率としてKPI化することもできます。

さらに決裁者面談率を上げるために事前にリマインドの電話をした際に決裁者も呼んでもらうように打診する施策も実行することができます。

このようにデータから示唆を得て施策やKPIに活かせるのであればメンバーも入れる意味をより感じるようになります。


②入力するUI/UXを組織に合わせてシンプルに設計すること

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これは当たり前だと思うかもしれませんが私がいろいろな組織を見てきた中で無駄な項目が多かったり、変な動線になっていたりすることはかなりあります。

実際に支援先でCRM導入時に現場から上がった声として「入力する画面が多くてどこに入力したら良いのかわからない」という声があり、最初それがボトルネックで記録が根付きませんでした。

記録がまだ根付いていないのに無駄にヒアリング項目がたくさんあると営業メンバーは疲弊してしまいます。

たとえば、

・問い合わせのきっかけ、導入の背景、ネックとなるポイント、お客様に気に入ってもらえた機能、決裁フローのような項目がフリーテキストでずらずらあるとそれだけで入れる気がなくなってしまいます。

まずはシンプルかつ選択肢で選べる項目はできるだけ選択肢で作成し、本当に必要そうだという仮説があるものだけに絞りましょう。

また微妙にレイアウトの項目の順番が入れづらかったり、表示されていてほしい項目が表示されていなかったりするのでそこもできる限り入力する人が負荷がないように設計するのがよいです。

プロセスビルダーやフローなどの自動化機能を使い、できる限り二重入力や無駄な入力を削減することも記録を根付かせるのには有効です(とはいえプロセスビルダーやフローなどをガチガチに作り込みすぎると、仕様変更するときに思わぬところでエラーが出たりわけわからないことになるのでできるだけシンプルに実装することが必要です)

加えて情報をできるだけ一元化することも重要です。結局システムが複数あり、電話の件数や内容はCTI、名刺は名刺管理システム、アポや案件管理はCRM、売上は基幹システムでそれぞれ独立しているとかなりややこしくなりどれかは使わなくなることも多いです。

連携できるものは連携しすべてのデータがシームレスになると定着度は上がりやすいです(とはいえこれも無理やり開発で繋げてお互いのシステムに支障が出る事例もたくさん見てきたので、細分化されすぎなければ割り切ってシステムを用途で分けるのもありだと思います)


③営業会議の場でCRMのデータをベースに話すこと

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これもかなり重要です。

CRMのデータをベースに考察や施策立案、アクションを考えることを会議体の中に仕組みとして組み込むことが非常に大事です。

そもそも入力していない時点で会議が始まらないぐらいにしてもよいと思っています。基本、営業組織はデータに基づいて施策を考えるべきなのでデータが不完全な状態で会議を始めてもしょうがないです。

またある支援先では日報への記録が文化として存在し、そこに記録するのは習慣化していたので、二重入力となってしまい会議で見る項目がチームによってバラバラみたいなケースもありました。

他にも営業会議においては具体的な案件の話に終始してしまう光景をよく見ます。

もちろんそれも大事なのですが俯瞰して全体の訪問のバランスはどうなのか、案件全体の進捗はどうなのかという定量的な情報も同時に確認していくのが大事です。


そもそもなぜ記録しないといけないのか

CRMの導入などを進めるときによく言われるのが

「入力する時間があったら営業する時間にあてたいし入力しても受注につながらない」

違います。

受注するために記録するんです。

記録しなければ自分のアクションがどういう傾向があるかわからないし、どの案件がなぜ失注して、なぜ受注できたかもわかりません。

営業は日々改善のPDCAを回していかなければ受注率や受注数は変わりません。

その改善を回すためには記録がすべての土台になります。

野球やサッカーでも自分の打率や得意なコース、パス成功率などがわかることによって何を改善したらよいかが見えてきます。

営業も同じでデータを元に日々改善していくことが求められます。

再現性のないようなトリッキーな売り方をしてくるトップセールスはともかく、98%の人はそのような売り方ができないので日々地道にデータを元に改善していくしかありません。

入力の時間はたしかにある程度かかってしまうのは事実ですが、記録することで確実にその時間以上の価値が生まれます。

また電話であればpickupon(ピクポン)やMiiTel(ミーテル)といったツールでCRMに履歴や通話内容を自動的に残すこともできますし、SFAの入力の負荷を下げるツールも出てきています。

上記3つのポイントをもとにCRMの記録が根付いていけば確実に強い営業組織に近づくことができると断言できます。

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