「君たちはどう生きるか」の覚書(随時更新、未鑑賞の人は読むの禁止)

宮崎駿「君たちはどう生きるか」の覚書。
ちゃんとしたことをまとめた「記事」にできるか自信ないので、ここに随時書き留めておく。
SNS につぶやくとネタバレになっちゃうからね。

ここから先は、直接的ネタバレはしてないけど。
まだ観てない人は読まないで、っていうか詠んじゃダメ。

以下、未鑑賞の人は読んじゃダメ❌️
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2023.7.21更新
昨日観てきた。

色々と解決して大団円的に収まった感がちゃんとあるのに、冷静に引いて見ると実は何も現実的な問題は解決されていない。
個人のレベルでの物語は落としどころついてるが、より以上の現実世界のレベルでの問題解決はむしろ悪い予感も含めて未解決。
その二段構えの構図は「もののけ姫」もそうだし、漫画版の「ナウシカ」もそう。
ちゃんと子供向けに寄り添った冒険譚としても成立しつつ、でもそこに設定した「テーマ」に対して、安直にペラい回答をあえて出さないのが宮崎駿らしい。

そういうところも含めて、これまでの宮崎駿の映画の「総決算」とも言える。

映像表現的には「子供には難解」との意見も見るが、俺はそれは子供をバカにしすぎてると思ってる。
むしろ、余計な知識も先入観もない、フラットに受け入れられる子供には全く難解ではなく、そして大きくなってから見返してその時には気づかなかったことに気づくタイプの映画。

むしろ、抽象性や、所謂芸術性の高い昔の映画、CGI技術が普通になる前の、技術的に描けないものがあるからこそ、それを創意工夫で抽象性とメタファーで描いてた頃の映画の素養が無い人には「なんだこれ?」となると思う。中途半端にごく最近のアニメや映画しか観てない、ある種の「先入観」や「余計な知識」がある、いい歳した人ほど難解なのでは?

すごく乱暴なことを言うと、宮崎駿から庵野秀明へのアンサーという側面も。
「庵野よ、俺ならこうやる」とエヴァに対してのアンサーをしてるようにも見える。
それはあまり主たるとこではないのだけど、チラチラと庵野秀明の顔がちらついたのは事実。
エンドクレジットでどっかに庵野秀明の名前ないか、探したもんw(スタジオカラーがあったから、まあそういう感じかとは思った)
高畑勲に対して「パクさん、観てくれてます?」っていうのが入ってるのは、毎度のことなんであえて触れない。

正直全くどんなハナシか本当にわからないで観たし、宮崎駿が引退宣言してから、コツコツ何年もかけて作ったので、めちゃくちゃ趣味性が高い、作家性が高い、商業性ガン無視のエッジの効いたものかと思ってた。
そしたらこれなので、良い意味で(悪くも、と人によっては思うかも)裏切られた。
商業性を考慮しなくてもいいはずなのに、ちゃんと作品として、とりわけ子供へ届けようとしてるこの姿勢は、アニメーターとして長年やってきた宮崎駿の枷というよりは、培った末の矜恃なのだろうな。
宮さん、あなたって人は…と正直関心した。

2023.7.22追記分

この映画に対して「面白い」と「つまらない」という賛否は、今までもそういう作品があったように、かなり分かれると思う。
ただしちゃんと、映画だけどあえて「読めた」と表現するけど、「読めた」「読んだ」上で「つまらない」「期待外れ」という意見には全く異論もないし、それはその人にとってはそうなのだと思うんだけど。

先にも書いたけど「意味がわからない」的に「読めなかった」から「つまらない」と思った人に対しては、
「それはお前がバカだから」
「今までそういうモノしか観てこなかったから」
とはっきり言いたい。

無駄な知識や、常識、ぶっちゃけ最近のバジェットムービーとか、アニメとかばかり観てて、クソオタ知識が邪魔して「読めない」んだよ。
子供なら素直に受け入れて感受できるのに、何故か「読めない」というか、識字能力が無いのではなく、
「ビジネス書なら読めるのに、絵本を読んでも理解できない人」
的な?
そういう文字は読めるのに、この言葉は俺も無いから使いたく無いんだけど「教養の欠如」を自覚すべき。
あるいは「感性や、受容性の欠如」か?

そもそも、この映画は「読める」必要など実は無い。
なにしろ映画なのだから「観て」素直に受け止めればいい。
だから、子供にだって「つまんなかった、わかんなかった」という子供はいるだろうし、あえて意識的にそれは織り込み済みで作ってる。
そもそも元来、宮崎駿は別に「子供向け」の映画など作っていない。「子供だろうが大人だろうが関係なく面白い」と思える映画をコンスタントに一定以上の高水準で作り続けてきたからこそ、宮崎駿は好き嫌いはさて置いて希代の映画監督なのだから。

(以下思いつくままに随時更新)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?