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今日も幹だけの鉢に陽を当てる。

それまで人生で植物を育てたのは、小学生の時の朝顔と、カフェ勤務時代にテラスにあった植物に水をやらされてただけだった。
カフェ勤務時代は「やらされていた」と言う感覚なので、育てた事はほぼないと言っていいと思う。

そんな僕にある時、友人のcamoさんが仕事場にこのアデニウムを持ってやってきた。

『nomoも絶対ハマると思うし、これあげるから育ててみなよ。一緒に植物やろうぜ!!』

と、突然の訪問だった。

小さくプリッとしていて、小さいながらも濃緑の葉を元気に出していて、
第一印象は『可愛いな』と思った。

しかし、僕もいい大人である。自分がこれにハマってしまうのは目に見えていたので、なかなか素直にもらうことも出来ずに迷っていた。迷っていたが、結局アデニウムの可愛さとcamoさんに押しに負けて、僕の植物生活が始まった。

そして、まんまとハマってしまったのだ!!

それまで、ろくに植物を育てたことがないので、ネットや本を買って色々勉強をして、精一杯育ててやろうと思ってた。

それから数年の間に、たくさんの植物を育てた。
増やして誰かにあげたり、枯らしてしまったり、安く仕入れて育てて、フリマアプリで売ったこともある。その間、このアデニウムはいつも元気で安定していて、何も心配をしていなかった。

それが今年の春ごろ、なんとなく元気がなさそうだったので、色々観察をしていたら、なんと枝先の方が腐っている!!

数株を根腐れでダメにしてしまった経験から『マズイやつ』とすぐ思った
こういう時は、早いに越したことないので、すぐに剪定鋏で枝を落としていく。

切っても切っても、どれもダメで、もう切る枝がなくなってしまった。
もう後戻りも出来ないし、切る枝もないので、最後の手段として腐ってない部分まで幹を切り詰めていった。

そして、幹だけの植物が出来上がった。と同時に『あぁ、ダメかも』と思った。

術後約4ヶ月。切り口が閉じている途中

それから2週間、切り口は乾燥した。

『あれ?枯れない!!』

背丈は半分ほどに短くなり、なんとも不恰好になったこの子は、予想を裏切り、
なんとなく安定したように見えた。

そして、現在は4カ月は経っているが、株はパンパンで弾力があり、
すごくゆっくりだが切り口が閉じてきている。

『そう!生きているのだ!!』

他の植物の成長過程を見るのも、もちろん楽しい時間ではあるが、
このアデニウムも目が離せない!!冬が来るまでに、なんとか葉っぱが出てこればグッと安心できる。

ただ、今の僕に出来ることは、少しづつでも復活に向けて、
生きているアデニウムを信じて、

今日も天気のいい日は幹に陽を当ててやるのだ!!


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