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論理的な人は誰よりも優しい

【アイルランド留学192日目】

今日のエッセイの授業で興味深かったのは、「英語のエッセイは、どんな内容でも、読者が小学生レベルの知能だと想定して書く」という先生の言葉です。

要するに、意見を述べて、理由を語り、それを補強するような具体例をわかりやすく書くということのようです。また、However、とか、furthermore、とか論理の展開を示すフレーズもしっかり取り入れて、「次はこんなことを伝えるよ〜」ということを読者に想像させてあげる工夫も必要です。読者の手を繋いで、迷わないように道案内してあげるイメージですかね。

こういう読者への配慮のことを、「論理的」というのかもしれません。論理的で筋の通った文章はわかりやすく、誰が読んでも同じ結論にたどり着けます。

よく言われることですが、日本語でも、本当に頭のいい人の話ほどわかりやすく、簡単なことしか話していないように思えるというやつありますよね。

新卒一年目に上司の得意先に同行して営業を学んでいたときに、「なんか意外と普通だな。自分でもすぐ営業できそうだ」とか生意気なことを思っていましたが、いざ自分で営業に出てみると、誰にでもわかりやすい普通のトークを組み立てることがどれほど難しいことかを身に沁みて感じました。お客さんの状況を想像して理解しようとしないと、伝わる言葉は出てきません。

エッセイも営業も、「相手に伝える」ことがゴールにある行為は、相手のことを想像しながら、一個ずつ、地道に、話を積み重ねていくしかないんだろうなぁと思います。

論理的に伝えられる人というのは、もしかしたら、誰よりも相手のことを考えられる優しい人のことをいうのかもしれません。

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