どうやったら戦争は無くなるのか
【アイルランド留学129日目】
せっかく学生という身分になり、働いている時のような切迫感からはひとまず距離を置いているので、こんな時にしか考えられないようなことをぼんやりと考えることが多いです。
例えば、「どうやったら戦争は無くなるのか」ということを今日は少し考えてみました。呑気な立場からの考えなので本当にどうしようもないですけど、考えるのは自由ですよね。
古代からの世界史、日本史を学んでみて改めて気づきましたが、人間はずっと戦争しています。本当にずっと戦争してるので、なんだかもうゲンナリしてきます。
だいたい、領土を広げよう、資源を奪おう、みたいなところから戦争は始まります。乱世の中から、たとえ統一国家ができて一時的に平和になったとしても、しばらくしたら内乱が起きて、また分裂して乱世に。みたいなことをずっと繰り返していますよね。
中国の秦王朝もまさしくそんな感じですし、それこそ最近のBrexitとかも、血は流れていないにしろ似た匂いがします。二度の世界大戦の反省から、同じ過ちを繰り返さないために「EU」という共同体を作りヨーロッパ内では平和を保ってきたのに、そこからイギリスが抜けていったら、他の加盟国もズルズルと後に続いて、EU崩壊に繋がってしまうかもしれません。もしそうなったらまた戦争が起こってもおかしくないですよね。
戦争が起こる原因は色々複雑だと思いますが、一言でいうと、「戦争を起こした方が得だと思う人がいるから」ではないでしょうか。
資源の奪い合いの例でいうと、他国と話し合って分け合うよりも、難癖つけて戦争する理由を見つけて、戦いで全て奪い取った方が「得だと思う」からで、内乱を起こす理由としては、そのまま既存の権力者に従うよりも、反乱を起こしてそれをひっくり返した方が「得だと思う」からではないでしょうか。かなり大雑把ですが。
逆に、他国と力が拮抗していたり、協力関係にあったりすると、資源を分け合った方が「得だと思う」から戦争は起きず、国内の統治がしっかりしていて、権力者が優遇されているのが多少不満だったとしても、それに反乱を起こすよりも、既存の仕組みに従った方が「得だと思う」から、反乱は起きないのではないでしょうか。
要するに、損得の合理的に判断によって戦争は引き起こされるのではないかという仮説です。もちろん、そんな理性的な判断だけではなく、感情の爆発がきっかけとなるということもあるかもしれませんが、大規模な戦争になると、トップの権力者たちやリーダーの思惑に左右されるので、個人の感情というよりは、全体としての合理的判断みたいな面が強いのではないでしょうか。もちろん、それが最終的には、権力者個人の欲望に繋がってくるというのはあると思いますが。
従って、この仮説をベースに考えた場合、戦争を無くす方法は、「戦争を避けた方が得だと思える世界にする」ということです。清々しいほどにそのまんまです。笑
すでに述べた、他国と協力したり、既存の体制に従った方が明らかにお得であるという仕組みが完成すれば、世界での争いは理論上はなくなるはずです。誰も戦争を起こすメリットがないからです。
ビットコインとかで使われる「ブロックチェーン」の仕組みはこれに近いですよね。ハッキングして不正に儲けようとするよりも、その労力を使って正規のマイニングをした方が儲かるので、不正を働くメリットがないのです。
まぁしかし、この仕組みをもっと広い範囲に適用したとしても、誰かが得をしていて、自分が損をしているように思えてしまう人が増えてきたら、不満はたまり、最終的に「その仕組み自体を壊した方がお得だと思う」ようになって、反乱が起きてまた振り出しに戻ってしまうかもしれません。難しいですね。
ちなみに「得だと【思う】」という表現をあえて使っているのは、それが計算上、理論上、本当に得かどうかは別として、そう「思った」ら、人はそれを信じて動くだろうという考えからです。行動経済学みたいな感じですね。
正直、最終的にどういう仕組みがいいのかという具体案は全く思いついていませんが、やっぱり、解決できるとしたら、何かしらの新しいテクノロジーなんじゃないかなぁと思います。欲望に対してどう反応するかという点について人間は古代から全く進化してないですけど、テクノロジーは進化してしてますからね。
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ということで、自由で無責任な思考の時間は終わりにして、試験勉強に戻ります。笑
現実に戻ると、「自分の身の回りの小さな戦争」しか見えなくなるのが、厄介だなぁ。
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