生きてるだけで個性的

【アイルランド留学194日目】

人と違うことをやってみたい!、自分だけ個性を出していきたい!、誰も持っていない経験を積んでみたい!、みたいなことを思っていた時もあります。

ただ、「人と違う選択」みたいなのって、結局、その時自分の周りにいる人たちとの差分であって、もっと広い世界でみたらただの普通の選択です。

それこそ、会社を辞めてアイルランドに留学するのだって、私にとっては大きな決断でしたし、身の回りにもそんな人なかなかいませんでしたが、いざこちらに来てみると、むしろそんな人しかいません。留学なんていう選択肢は、特別でもなんでもなく、それ自体には価値はないよなぁということを改めて思います。

どこかで聞いたことがありますが、「人が【世間】として認識している世界は、自分の身の回りの150人くらいのコミュニティに過ぎない」という説はしっくりくるなぁと思います。

「人と違うこと」「オリジナルの個性」みたいなのは、あくまでその150人くらいの世間の中での話であって、そこでキャラクターを確立できていても、そこから出たら世間に似たような人は数えきれないくらいいると思います。だから、「これをやったらオリジナリティが出る!!」みたいに思ってやることの中で、本当にオリジナルなものなんてないと思います。

ただ、その「オリジナルではない選択」をした後に、出会った人との関係性や、できた経験とかは、他の誰も持っていない自分だけの個性になるんじゃないかなぁと思います。「アイルランドへの留学経験」を持つ人はたくさんいると思いますが、「アイルランドで出会った人たちとの思い出」は多分私だけのオリジナルだ、という感じです。

そう考えると、逆に、そもそも「個性的でない人」なんて存在しないともいえますよね。同じ環境にいたって、得てきた思い出や経験が全く同じ人なんて存在しません。

要するに、生きているだけで人は個性的なのです。

SNSとかの台頭で、派手に変化を起こしている人たちが個性的で面白く、その環境に止まっている人たちはイケてない、みたいな風潮をたまに感じることはありますが、大局的な視点でみたら、みんなそれぞれ自分だけの人生を歩んでいることには変わりないので大した違いはないのではないかと思います。

難しいですけど、周りがどうこうというのは関係なく、自分の心が動く道を選択するのがいいんだろうなあと思います。そうして、ふと後ろを振り返った時に見える足跡のことを個性と呼ぶのではないでしょうか。

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