価格を決める3つの要素と“値ごろ感”

今年に入ってから、各企業の商品やサービスの「値上げ」が続いています。
「エネルギー・原材料価格の上昇」、「円安の進行・輸入コストの上昇」が主な要因です。
朝日新聞が実施した主要100社を対象にしたンケートでは、57社が年内に値上げの予定や可能性があると回答しており、57社のうち53社は昨年~今年6月に値上げをしていて、次が再値上げとなります。値上げの勢いは、まだしばらく続くことが予測されます。
 
企業が価格を決める際のポイントは、大きく分けると3つあります。
 
1.競争基準型価格設定 
競合他社が設定した価格を基準に価格決定を行う方法です。(ライバル企業と比べて、いくら値段を高くするか、低くするか?を考えて価格を決める方法です)
すでに市場からは認知されている価格を適用するため、お客様に受け入れられやすい特徴があります。 市場にある競合商品を基準に、その上下の価格を設定します。
すでに市場で認知されている価格があるため、大幅な値上げはしにくくなります。
 
2.コスト基準型価格設定
 商品などを生産する際にかかった費用(コスト)を基準に、販売価格や提供価格を決定する方法です。 比較的単純な価格設定方法のため、多くの企業でこの価格設定が採用されています。
最近値上げをしている企業に多くみられる価格の設定方法です。コストが上がったため、その分値上げをしているという状況です。
 
3.価値基準価格設定
 お客様が認める価値、お客様の値ごろ感で価格を決める方法です。
価格の下限はコスト、価格の上限はお客様が認める価値で決まります。
お客様からみて、商品やサービスがお値段以上の価値があると感じるかがポイントになります。
 
 
「① ライバル企業」「②コスト」「③お客様」という観点すべてを踏まえて検討することになりますが、
特に、「お客様」がどのような価値を感じて下さっているかを客観的に知ることが重要です。
商品・サービスを買うのはお客様であることを忘れてはいけません。
 
 
 
 
■お客様が感じる「値ごろ感」
 
お客様が商品やサービスを購入する際、大切な要素が“値ごろ感”です。
商品やサービスの価格は、高すぎても、低すぎても買われません。
 
 
<値ごろ感の4段階> 


値ごろ感のある価格帯は、②と③の間にあります。 皆さんの企業でも値上げを考える際には、価格を決める3つの要素と、値ごろ感の観点をもって検討頂けますと幸いです。 

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