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サイパンの郵便事情

サイパンには郵便配達員がいない

サイパンに来て驚いたことは、自宅まで届けてくれる郵便配達員が存在しないことでした。

サイパンはアメリカ合衆国郵便公社 (United States Postal Service)のネットワークにゾーン8として位置づけられ(グアム、ハワイと同じエリア)、96950という郵便番号も付与されているのですが、自宅まで届けてくれる、郵便の配達システムがありません。

それではどのように郵便を受け取るのかというと、郵便局でP.O.Box(私書箱)を借り、定期的にピックアップするのです。

しかし...私書箱の数が足りていない...

半年前にサイパンを訪れた際、郵便局で公設私書箱開設の申し込み(と、いうより順番待ち登録)を済ませたのですが、郵便局員に「半年くらいでは、全然あかないよ~」と言われました。

私書箱サービスプロバイダー

ではどのように郵便物を受け取るのかというと、郵便局の私書箱を保有する事業者が、有料で私設私書箱を提供するというビジネスが存在するのです。

このサービスを提供している事業者は島内のいたる所にあり、島民は最寄りの事業者から私設私書箱をレンタルします(月10ドルくらい)。

事業者は毎日、郵便局へ行き、公設私書箱から顧客全員分の郵便物を引き取り、私設私書箱に投函します。顧客にはそれぞれ鍵が与えられ、都合のよいタイミングで、私設私書箱から、郵便物を引き取ります。

大きな荷物の場合は、私設私書箱に連絡票を入れておき、事業者が倉庫で保管している荷物と引き換えてくれます。

住所の記載方法ですが、公設私書箱番号の下に私設私書箱の番号を併記することにより、事業者が郵便局私書箱から引き取り後、誰宛の荷物かを判別することができます。

唯一、不便を感じたのは、アメリカでは金融機関における口座開設の際、住所確認を銀行から送付される残高報告書や公共料金の請求書で行う場合が多いのですが、私書箱の住所を受け付けないケースが多々あることです。

サイパンの金融機関であれば、郵便物が自宅まで配達されないため、郵便物記載の住所はすべて私書箱番号であることを理解しているのですが、米国本土の金融機関はこの事情を理解していないことから、受付を拒否される場合があります。

この辺りは、金融機関と個別に相談するのがよいと思います。また、金融機関によっては、サイパンを含む北マリアナ諸島の住民に対しては口座開設を行っていない場合もあります。






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