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【レポート】12/19配信 仕事と生活と表現:第11回

ノマドプロダクションが、アーティストや関係者などをゲストに招き、関連する活動などを紹介する「仕事と生活と表現」。今回は、ゲストに美術家の片山真里さんをお招きし、ノマドプロダクションメンバーの橋本誠、西田祥子とともにお話しを伺いました。

西田が片山さんのマネージャーを務めていることから、今回ご縁があってゲストとしてご参加いただくことになりました。当日は、群馬にある片山さんの制作スタジオからオンラインでつなぎ、これまでの活動紹介からはじまりました。

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片山:祖母や母が裁縫が好きな家で、身近に編み機や織り機、ミシンなどがある環境で育ちました。遊びに行くときは公園や美術館の常設展。誰かが何かが作ったものに触れることが多かったように思います。その影響か、自分も好きなものを布と針を使って作る、ということを行っていました。同時にパソコンも使い始めました。現在のウェブサイトも、自分でプログラムを組んで作ったんです。作っているものを知って欲しくて、ウェブサイトやSNSに写真をアップしていきました。そこからインターネット上で出会った人から頼まれて答えるということが始まりました。

西田:裁縫で作っていたものをアップするために写真を撮り始めて、それを見せるためのマネキンとして、自分で作ったものを身につけたセルフポートレートを撮ったのがきっかけでしたよね。

片山:写真をアップするうちにモデルの依頼が増えました。でも撮影している人たちは、障害者とか特徴的な身体というような、マイノリティな身体に興味がある人が多かった。それであれば自分でなくてもいいと思うようになり、モデルの活動もやめて、自分で撮るようになりました。周りの環境の影響を受けながら、アーティストになって行った感じですね。

片山さんが現在のスタイルになったのは、さまざまな出来事や選択を経てのことなのだと知ることができました。(詳しくは配信アーカイブにて)

続いて、制作スタジオの紹介へ。スマホのカメラを片手に、ご案内いただきました。

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スタジオには、来年開催予定の展示に向けた新作など、制作中の作品がたくさん並んでいます。

片山:娘がビーズを口に入れていたのを見て、最近まで裁縫は辞めていましたが、娘が大きくなったので再度やってみました。もうダメかと思ったけど、気づいたら12m縫っていました(笑)。レースなどの作品の材料はホームセンターとか100均、地元の激安衣料品店など、どこでも買えるものにしています。特別なものを使わないと作れない作品だと、美術やアーティスト自体が特別な存在になってしまうと思っています。

その他にも、娘さんと作ったツリーのペインティングやDJブースもあり、ご家族の気配が感じられるスタジオでした。

最後に片山さんの今後の展示のお知らせをし、配信は終盤へ。年明けより4つの展示の予定があるそう。

「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点」
会期:2021年1月16日(土)~4月18日(日)
場所:資生堂ギャラリー

「第45回木村伊兵衛写真賞受賞作品展 片山真理写真展 横田大輔写真展」
場所・会期: 
ニコンプラザ東京 THE GALLERY 2021年1月19日(火) 〜 2021年2月1日(月)
ニコンプラザ大阪 THE GALLERY 2021年2月25日(木) 〜 2021年3月10日(水)

「開館3周年記念展『HOME/TOWN』」
場所:太田市美術館・図書館
会期:2021年2月11日(木・祝)~2021年5月30日(日)

「大川美術館 常設展示」
場所:大川美術館
会期:2021年1月16日(土)-3月14日(日)
※企画展「70年目の原爆の図」と同時期に開催される常設展に片山さんの作品が展示されます。

「どの展示も違うシリーズを出展し、新作や未発表作品も多いので、ぜひ全部ご覧ください!」とのことでした。

「仕事と生活と表現」次回配信もお楽しみに!


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