足りないところが多過ぎて

75作目
6月12日「違国日記」
☆☆☆☆

憎んだ姉の子供を引き取った叔母の話

どちらが主人公と言い難い叔母と姪。

交通事故で両親を失った姪を、勢いで引き取ってしまう。
記憶にないほど、幼いときにしか会っていない思春期で
多感な中学3年生(高校進学間近)との共同生活が、突如始まる。

殺したいほど憎かった姉の子供を愛せるかわからない中、
自分なりに子育てとは違う、姪との関わり方を模索しながら、
生活していく。

姉とそっくりではないが、姉の教育で育ってきた姪は、
言動や生き方が姉と似ており、イラッとする部分も・・・

こういった人間臭い描写がすごく良かった。

全体的に面白くて見入ってしまうのだけど、
回収されていないことが多くて、例えば姉を憎む理由だったり、
軽音部のことだったり、親友のみのりのことだったいり、
元彼のことだったり、森本さんのことだったり・・・
このあたりが、深そうなんだけど、駆け足で終わってしまって、
面白かったんだけど、正直なんの話だっけ?
となってしまうような気も。

配役がすごく良くて、ちゃんと人物像を練り上げて、
オーディションでイメージに合う人を選んだんだなあと
感じれるような配役になっていたと思う。
特に朝とみのり。(脚ほそすぎて驚いた)
台詞回しがそんなに良くないのに、この子ならこう言いそう
って思えてくるから、ベストの配役なんだろうと感じた。

なので個人的な感想としては、
この映画を機に(アニメもやるらしい)、
原作を読めよという意思を感じた。

あと、原作読んでないのであれなんだけど
映画見た感じだと、なんでみのりと付き合い続けるかマジで分からん・・・
センシティブなことを他人にバラすわ、学校でいきなり無視するわ、
自分は言いたいこと言うくせに、自分が嫌だとキレ散らかすわで、
なんでこんなのが親友なんだよ・・・と思ってしまった。

私は、チャットモンチードストライク世代で、
青春を彼女らと共に謳歌したので、
朝の歌が流れた時に、すぐこれはえっちゃんっぽいなあと思っていたら、
やっぱり最後に、作詞作曲・橋本絵莉子と載っていたので、
嬉しくなった。

ちなみにチャットモンチーでは、「湯気」と「染まるよ」が好き。


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