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<急増>自宅で最後を迎えたい、迎えさせたい人


この話題ですねー。

↓僕の友人(介護関係)の実体験から来るご意見。

在宅介護経験が長い中、施設勤務でのカルチャーショックの一つがこの“みとり“について。自宅で亡くなる、亡くなる時たった一人で旅立つ、ヘルパーが訪問して発見、などは割と日常的。 されど、入所という24時間365日の支援が約束される箱物の中では急に死に対する“他者(施設)の責任“が発生します。責任が発生すると、それが果たせない時の“追求“が起きます。 家でも施設でも病院でも“死は本人のもの“なのに、誰かに責任が生じるこの不条理。施設や病院での責任と、家族や社会の“期待“のギャップと現実に違和感を感じつつ、どうすれば、場所を問わず“死が本人のもの“になるのかを考えています。

人生最後の場所を自分では選べない現代社会

歳とを取ると人生や行動の決定権が他人(家族が多い)に移ってしまうケースはとても多いです。高齢者は子供たちから「あれはやっちゃダメ、これはやっちゃダメ」っと言われて、買い物も一人でいくことを許されない話なんてよく聞くんですよね。

もちろん子どもに悪気があるわけではなくて、怪我や事故があったら心配という気持ちと、何かトラブったら自分たちにしわ寄せがくるから面倒っという両方の意味がそこにはあると僕は思っています。

そして人生いよいよ最後となった時に、本人に「死場所」を聞く人はけっこう少ないんじゃないですかね?僕は介護保険外専門のサービスを経営しているんですが、サービスの利用にあたって本人ではなく、子どもの意思だけでごりごり決めてこられる方も結構いらっしゃいます。

親も親なんですけど、子どもに迷惑をかけたくないという昔ながらの日本人らし「周囲への思いやり」が影響してか、高齢の方は最期は病院や家などといった場所ではなく、子どもに迷惑がかからないという選択をする方を多くみてきました。まあそれも一つの選択なんですかね?

病院や高齢者施設で最期を迎える時に多くの場合、「制限」が付き物です。移動の制限、食べ物の制限、その上今の時期はコロナで人と会う制限。その上、そういった病院や施設はいままさに定員いっぱいになりかけている状況なので、これから高齢者がますます増加していく中、人生最期の場所は必然的に「自宅」の割合が増加してくるでしょうね。(タイトルの理由はここです!)

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死ぬってことを特別に扱うようになってしまった

今回の記事ですが、「高齢者施設で看取りの対応を増やしたい」という狙いだと思います。昔は家で最後を迎えるケースが当たり前でしたが、今は病院が大半ですよね。もちろん健康的な理由で治療中に亡くなるというケースもありますが、家以外で人生の最期を迎えるのが当たり前になった社会では、人間にとって当たり前の「死ぬこと」が非日常のものとして取り扱われていて、そして最期の場所に対する責任を問うようになってしまいました。

結構ヘビーなケースだと、本人はもう延命治療は望んでないが家族の希望で延命措置を継続したり。それにはいろんな意見がありますが、個人的には本人の意思を尊重したいですよね。

最後の現場に立ち会うことが多いから得られた「"人生の最後"への準備」

他人ですけど人生最期の場面に立ち会うことが少なくありません。逝く人・残された人、両方をみていてすごく感じることがあるんです。何かっていうと「ちゃんと最期の準備はできてたのかな?」ってことです。人が亡くなることに多少慣れてしまったことは事実ですが、でもその影響でじゃあ最期をベストな形で終わらせるにはどうしたらいいかな?っていうのを自分なりに考えるようになったんです。

最愛の人・大好きな家族、そんな人たちが亡くなるのは決して嬉しいことではありませんが、でも人間としてはそれが当たり前のこと。悲しい、寂しい、それはあるとして、じゃあ「その中でもどうやったら一番いい形を作れるかな?」って考えた時に自分の中でしっくりきたのが、どうやったらスッキリとした最後を迎えられるのかな?ってことでした。

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最後は"涙あり"と"笑顔あり"がいい

話のテーマだった「<急増>自宅で最後を迎えたい、迎えさせたい人」ですが、まさにここに直結しているんです。「介護施設で看取りをうながす」のは家族の最期を誰かに任せる訳ですが、「それを管理する人たちの負担」という側面と「家族として最期を迎える人をどう見送るか」っていうこの両面があって、人生最期の瞬間に対するあり方を問われるところだと思います。

ちょっと暗めの話が続きましたが、結論、悲しい中にも「いや〜できること全部やったから心残りはないや!」っていうような最期を迎えるのが僕の中では一番いいと思います。そういった経験をもっともっとたくさんの人のためになるように活用してきますねー。

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