ミュージカルはなぜ歌うのか?
「うしおととら」や「からくりサーカス」で知られる、漫画家の藤田和日郎先生のXを見ていたら、とても興味深いポストがありました。
TLに流れて埋もれてしまってはあまりにもったいない気がしたためnoteに残します。
一つ目が藤田先生の疑問です。
「でも、ミュージカルは何でセリフを歌うんだろう?」
— 藤田和日郎 (@Ufujitakazuhiro) February 8, 2024
ずーっと昔から、思っていた疑問……。
その道を歩く、その道に人生を捧げたヒトに訊いてみたかったこと。でも無理だな。だってこちとらフツーのヒトだもん。そんな人なんて近くにいないもん。
それが。
ミュージカルはなぜ歌うのか?これはミュージカルが好きな人よりも嫌いな人のほうが疑問に思うことでしょう。とはいえミュージカルが好きな人であればはっきり答えられる疑問というわけでもないことでしょう。私もスッキリと腹落ちするような答えは持っていませんでした。
しかし、藤田先生は演出家のスコット・シュワルツさんから答えを得ます。
扉を開けて入ってにっこり笑いかけてくれた方が答えてくれた。
— 藤田和日郎 (@Ufujitakazuhiro) February 8, 2024
劇団四季の「ゴースト&レディ」の演出家
スコット・シュワルツさんだ。
『それは、言葉にできないから歌うのです。』
なるほど!!
長年の疑問に終止符がついた瞬間が今日でした。
「それは、言葉にできないから歌うのです。」
そうだったのか。私まで疑問に終止符を打ってもらえました。ミュージカルだけではないでしょう。バレエは言葉にできなから踊り、オーケストラは言葉にできなから楽器を奏でるのです。
ところで小説家はすべてを言葉で語れるのでしょうか?思うに言葉にできないから物語にするのではないでしょうか。こう考えると、なぜあらすじだけでなく小説を最初から最後まで読むことに意味があるのかも説明できる気がします。
あらすじでは削ぎ落とされてしまうであろう、ただストーリーを言葉にしただけではない、言葉にできない作者の思いが小説にはあるのです。
私が小説を書きたいと思うのもここに理由がある気がします。
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