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現状維持は衰退します。改善の勧め(人件費もコストです)


 この考え方を持てていますか、大事ですよ?
成長し続けている会社は間違いなく持っています。
 それは何故でしょうか
 
 法律や法規は厳しくなる一方です。緩和や無くなることはほぼありません。また事業規模で問われるものも多くあり会社が大きくなるにつれて負担は増します。
 
 また社内において日毎、週毎、月毎様々だと思いますが対策会議的なものはあるのではないでしょうか。いかにこの対策を簡潔にコストをかけずにやれるかが企業努力であったりもしますがこのコストが減ることはまずありません。コストの優先順位は最も低く法令順守、安全、品質が大前提であり大幅なコスト増を余儀なくされる事もあるかもしれませんが仕方ありません、これが自然な流れです。

 これが意味するものは製造コストは上がり続けているという事です。新機種の製造を開始した時にこの見積もりを出すと思いますがそれが増加しているという事です。つまりそれ以上にコスト低減をしなければ現状を維持できません。


①まずは現状の把握から

 組立で1台60分で組めるという人がいたとします。
 ・1日8時間で8台組めますか?
 ・1年を通して組み続けることはできますか?
  (いかなる状況下においても)
  (誰がやっても)
 

②次に管理が出来ているか

 稼働率(トヨタ方式では可動率)を採用しましょう
 ・1日8台組めて100%。
 ・日々100%を目指します
 ・出来ないのはすべて課題です、対策をうっていきましょう
  最初は課題が山積みで苦痛を感じるかもしれませんが対策をうっていけ ば徐々に減り楽になってきます

③最後に本題の改善です

 大事なので繰り返し書きますがコスト低減は法令順守、安全、品質の元で成り立っています。これらを満たす改善でなければ意味がありません。場合によっては本末転倒の行為になりますので上記3つを満たしているかの確認は必ず必要です。
 
 ・来年には1日8.1台、再来年には1日8.2台を組む。これを目指します
 ・現状把握の段階で1台60分で出来なければ初年度65分とか下がっても構      いません。次年度63分、61分を目指していきましょう。また作業者は60分で組めていない事を認めましょう(笑)
 

 今回この記事を書こうと思った理由は製造部門において売上高を目標にしている所が多いからです。

 
物の循環という視点で経済を見れば今の日本はあり得ないほどの好景気を持続しています。作れば売れるそのくらいの会社も多いのではないでしょうか。ただ売上高が伸びていても純利益が伸びていない会社は多い気がします。特に営業利益率は伸び続けているのが理想です。


 ここで注目したいのが円安による物価高です。何をするのにもお金はかかるし何より原価はここ数年でかなり上がりました。この影響はかなり大きいのです、故に生産コストが物価高を除外しても上がり続けていることに気付けない企業様出てくるような気がしてます(純利益の減少を物価高だから仕方ないと考えてしまう)

 

 経常利益率、営業利益率の大切さに気付けるのは恐らく景気が悪化した時です。製造部門で上記3つの取り組みをされていない場合、数年前の売上高に戻った時純利益が想定よりもかなり下回る可能性が高いと思います。また景気のピークを迎えた?ってところから既に7~8年は経ってます。仮に景気が悪化した場合ここ10年で飛躍されたところほど谷が深く感じるかもしれません。

 
 日本には利益率を軽視し倒産した有名な企業があります。
 小売店になりますがダイエーです。
 既存の赤字店舗(利益率低下)を放置し新規出店でカバーしようとしましたが倒産に至りました。


 企業の決算がほぼ出揃いましたが伸びはやや止まったかなーという気がします。時間が取れれば自社の製造部門についての利益率について振り返ってみては如何でしょうか。

 特に稼働率(可動率)は企業が安定して成長し続けるには必須の項目だと思います。

 自身、自部署がこれに対してしっかりと向き合えている、そんな企業様が力強い成長を遂げるのではないでしょうか


 


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