📘️ Book Club：ノーコードとは？注目される理由と特徴、開発ツールのご紹介

2021年11月30日 03:49

昨今、プログラミングをすることなくWebサービスやアプリの開発ができる「ノーコード（NoCode）ツール」の人気が高まっています。

ノーコードツールを使うと、ソースコードの記述をする必要がないため、プログラミング言語などのスキルを持たない非エンジニアでもサービス開発が可能になるのです。

今回は、ノーコードツールについて、中でも特に注目されているツールをご紹介させていただきます。

ノーコード（NoCode）とは？

ノーコードとは、Webサービスやアプリ開発に必須であったプログラミング言語によるソースコードを、パーツとしてビジュアル化したものを使用でき、欲しいパーツを置きたい箇所に配置していくことで、アプリなどを開発することができるサービスのことです。

そのため、これまで必須とされていたプログラミング言語などのITスキルや知識を持たない非エンジニアでも、Webサービス開発を可能にしたもので、現在注目を集めています。

ノーコードが注目される理由

ノーコードの利点はイメージ通りのWebサービスや、アプリを開発しやすいことです。ノーコードの市場規模は、2020年には2兆円を超えると予測されていることから、その高い期待値がうかがえます。

ノーコードが注目される理由には以下のようなものが存在します。
→ プログラミングの知識が必要ない
→ 優れたユーザービリィティ
→ パーツやテンプレートを使用することで時間削減ができる
→ エンジニアに依頼する費用コストが減少する
→ アップデートが容易になる
→ さまざまな業務をオンライン化でき、サステナブルな事業が展開できる
→ 開発スピードが早い

大きな注目点はやはり、エンジニア出なくてもでもWebサービス開発や、アプリを制作できることです。デベロップメントの専門知識を持たない人でも開発ができるため、エンジニアに依頼する費用や時間などのコストがかかりません。

優れたユーザービリィティ
ベストプラクティに従ってパーツやテンプレートを制作している場面が多く、ユーザービリィティが良く、すでに完成したパーツやテンプレートをドラッグ＆ドロップで組み合わせて開発するため、最初にイメージした通りにデザインできます。

時間の短縮
ノーコードサービスでは、開発したWebサービス、や開発したアプリを実行する環境も整っています。そのためソースコードを記述する開発に比べて、サービス提供までの時間が格段に短縮されます。また簡単なWebサービスやアプリであれば1時間程度で完成します。

無料で使える
こうした利便性に加え、ノーコード提供サービスの中には無料で使用できるサービスもあるため、世界中で急速な広がりを見せています。

サービスのオンライン化
さらに、今ではさまざまなサービスがオンライン化し、様々な業務のオンライン化が促進されています。そのため、オンラインサービス同士の連携を求められる機会も増加傾向にあります。ノーコードでは、構築されたサイトがプログラムでもノンプログラムでも関係なく、連携を可能にしています。

エンジニアの負担軽減
ノーコードを使用することは、非エンジニアがWebサービス開発や、アプリを制作できることも利点ですが、デベロッパーやエンジニアエンジニアの負担軽減が期待されるメリットも考えられます。

ノーコード開発ツールの例

ノーコードは、制作したいプロダクトによって選ぶべきツールが異なります。

[アプリ制作]
→ Glide
無料でGoogleスプレッドシートから5分アプリを作成する

Glideはアプリを制作できるノーコードツールです。アプリ制作と聞くと難しい、時間がかかると思う方も多いかもしれませんが、Glideを使えば簡単に作ることができます。GlideではGoogleが提供するスプレッドシートをシステム開発に活用しています。手軽にシステム開発ができるノーコードツールです。ただいま私自身もこのノーコードツールを使用し、アプリを制作中です。

[Webサイト制作]
→ Webflow
ノーコードで機能性あふれるサイトを構築できる

現在、世界190カ国以上で使われていて、41万以上のWebサイトが、Webflowで作られていると言われています。Webflow以前にもWebサイトを開発できるノーコードツールはいくつもありましたが、私が実際にWebflowを使ってポートフォリオを制作したみた上で、優れた機能が揃っていて画期的だと思いました。よほど大規模なインターラクションデザインが含まれるWebサイトでない限り、誰でもWebサービスを開発できる時代が訪れたと感じました。

[ECサイト制作]
→ Shopify
ECサイト構築といえばShopify

シンプルで高機能なことを理由に世界中に広まり、Shopifyは全世界175カ国、170万店舗以上のストアで利用されている世界最大のECプラットフォームです。グローバルでの流通総額はなんと20兆円を超えています。日本でもShopifyを利用する企業が増えており、今、ECサイト制作の流行の最先端にある注目のサービスです。

現在世界シェアNo.1のECサイト構築プラットフォームで、簡単にECサイトが開設出来ることで人気を集めています。まずは最低限でECサイトをオープンして、必要な機能を随時追加していくことができるシンプルな作りが魅力です。

[自動化ツール]
→ Airtable
直感的にデータベースを使えて業務システムに最適

Airtableは、エクセルやスプレッドシートで表を作成するような使用感で、データベースを作成することができます。また、機能面についても、エクセルやスプレッドシートなどの表計算ソフトで管理するよりも使いやすく、適切なデータ管理を行うことができます。

さらに、作成したデータベースから、Webアプリやネイティブアプリを開発することが可能で、スマホから同じシートを共有したり、データを更新することができます。

Airtableを使うと、カレンダーやカンバン型の表示にも切り替えできるので、プロジェクト管理等にも役立ちます。データベースを自分で構築することによって、従来は様々な場所でバラバラに管理していた情報をひとつにまとめることが可能になります。

同様の機能を実現するツールとしては、ほかにもNotionが挙げられます。Notionはドキュメント管理ツールと捉えられがちですが、その真髄はデータベース機能にあります。これを使いこなせれば、タスク管理やスケジュール管理などもNotionひとつで可能になります。

エンジニアが不要になる日は来るのでしょうか？

ノーコードが主流になったとしても、引き続きエンジニアは必要です。

大きな理由はノーコードサービスの開発をエンジニアが行っているからです。ノーコード自体は、エンジニアが記述したソースコードを必要とします。そのため、ノーコードのさらなる発展にはエンジニアが必要不可欠となり、エンジニアが不要になるということはありません。

また、ノーコードは柔軟性出ないので、ノーコードで開発できるのは、一般的な企業が行う定型的な業務のみとされています。独自サービスや他社との差別化を目的とした業務にはあまり向いていません。複雑な要件の開発にはエンジニアの力が必要なため、エンジニアの需要は今後も無くなることはありません。

まとめ

これからますます社会の多様化、また複雑化が進んでいきます。これをチャンスと捉えることができ、ビジネスを展開していく手助けをしてくれるツールがノーコードと言われています。

これからの時代、小さい金額で少量で多品種の商品やサービスを世の中に提示していくことが必要とされています。小さく始めて大きく育てるのは、ノーコードツールの得意分野です。ノーコードを利用することは、これからの時代にフィットしていると考えられます。これはサステナブルなビジネスモデルとも言えます。

多くのノーコード開発ツールは、無料で試すことができるので気軽にいろいろなツールを使用知って見ましょう。またこれらのツールを上手に利用し、企業のビジネスチャンスを掴み取ってください。

私も、色々勉強中なので、皆さまの、ご意見・ご感想をお聞かせください。お読み頂きまして、ありがとうございました。

メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。

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